マクダフの種類や味わい・おすすめの飲み方など徹底解説

マクダフ

マクダフは蒸溜所名とブランド名が異なる珍しい銘柄のウイスキーです。

この記事ではマクダフの種類や味わい、おすすめの飲み方などをまとめて紹介しています。

初心者にも分かりやすく書いてますのでぜひ、ご覧になってください。

目次

マクダフの特徴・概要

マクダフ蒸溜所は海が近い、デブロン川沿いのバンフ州の中心地バンフ東に建てられています。

マクダフ蒸溜所で造られるオフィシャルのウイスキーはマクダフではなく「グレンデブロン」という名前で、瓶詰め業者が蒸溜所から原酒を買いボトラーズとして出すウイスキーは「マクダフ」として出されています。

基本的にウイスキー銘柄は蒸溜所名となっていますが、異なる名称という珍しいウイスキーです。

マクダフの味・香りの特徴

マクダフはハイランド・シングルモルト・スコッチウイスキーです。

バーボン樽とシェリー樽を使用しており、ピートのスモーキーな香りとウッディな香り、バニラ、柑橘系の爽やかさ、シェリー樽由来のベリー系の香りもほのかに感じられます。

甘さとビターさが特徴で、飲み口はスムースです。

飲み進めるとスモーキーさからパイナップルやバニラの風味、ハチミツが感じられ、モルティで濃い甘みとビターでスモーキーな後味が楽しめます。

マクダフ名前の由来

マクダフはゲール語で「ダフの息子」という意味です。

マクダフ蒸溜所が建てられている場所は元々ダウンと呼ばれる小さな村でした。

その地を支配していたイギリスの貴族、3代目ファイフ伯爵の息子であるジェイムス・ダフの名前を取って1738年に改名されました。

ちなみにマクダフ蒸留所のオフィシャルボトルである「グレンデブロン」は、蒸溜所の側を流れるサーモンで有名なデブロン川の名前を取って命名されました。

マクダフのおすすめの飲み方は「ストレート」

ウイスキー ストレート

マクダフの味わいを楽しむなら「ストレート」がおすすめです。

マクダフはスモーキーでありながらモルトの濃い甘みが感じられ、マイルドで飲みやすいウイスキーです。

加水することによってスモーキーさや樽の香り、ビターさなどの香味が弱まり、モルトの甘さだけが際立ってきてしまうので物足りなく感じます。

スモーキーなピート香、樽由来のウッディな香り、モルトの甘さなどを堪能するならストレートが良いでしょう。

マクダフの種類

マクダフ蒸留所で造られるウイスキーはオフィシャルボトルが「グランデブロン」という名称で、ボトラーズシリーズのものが「マクダフ」として出されています。

今回はマクダフと呼ばれている物から主なものをピックアップして紹介します。

マクダフ21年 オールドパティキュラー ダグラスレイン

マクダフ21年 オールドパティキュラー ダグラスレイン

マクダフ21年はダグラスレイン社のフラグシップシリーズとして出されたボトルです。

カスクタイプはリフィルホグスヘッド、レッドベリーの果実の香りと甘いタバコやビターなモカの香りが特徴です。

ハチミツの甘さ、焼いたリンゴの香ばしい甘さ、オレンジやジンジャーブレッドのスパイシーな味わいが楽しめます。

マクダフ8年 プロヴェナンス ダグラスレイン

マクダフ8年 プロヴェナンス ダグラスレイン

このマクダフ8年プロヴェナンスはダグラスレイン社の人気シリーズで「46%まで加水」しシングルカスクでボトリングされた一本です。

いちごジャムやクリーミーなシリアル、微かにレモンピールの香りがします。

飲み初めはモルティさが際立ち、ココナッツクリームやミルク粥の風味も合わさってクリーミーな味わいです。

レモンの風味が感じられるメレンゲパイとモルトの甘みが余韻として残り後を引く味わいになっています。

マクダフ10年 ケイデンヘッド

マクダフ10年 ケイデンヘッド

独立した瓶詰業者の老舗の一つ、ケイデンヘッドから出されているマクダフ10年です。

カスクタイプはバーボンホッグスヘッドで720本限定のボトルです。

ユーカリの爽やかな香りとフローラル系の香り、レーズン、バニラの甘い香りとほのかにバジルの香りが感じられます。

ホワイトチョコレートの甘みとピンクペッパーの爽やかな風味が感じられ、フレッシュな甘みが長く続く味わいが楽しめます。

マクダフ16年 1997 シェリー

マクダフ16年 1997 シェリー

このマクダフ16年はリフィルシェリーバットで16年熟成のシングルカスク、カスクストレングスでボトリングされた一本です。

果実の香りが豊かなサルタナレーズン、優雅な香りのローズクォーター、バニラの甘さ、バタースコッチの甘みが織りなすデリケートな香りが特徴です。

口当たりはトロッとオイリーさが感じられ、桃やアプリコットジャムのフルーティな味わいとハチミツトーストの香ばしさが広がります。

完熟バナナの濃厚な甘みとスパイシーなシナモンの後味が華やかさを感じさせる味わいに仕上がっています。

マクダフ16年 1997 シェリー
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マクダフ12年 イアン・マクロード チーフタンズ

マクダフ12年 イアン・マクロード チーフタンズ

このマクダフ12年は、イアン・マクロード・ディスティラーズ社の「チーフタンズ」シリーズから出されているボトルです。

ヨーロッパで絶大な人気を誇る毎回少量限定の希少なシリーズで

スタンダードな12年熟成の原酒を使用し、シェリーカスクで瓶詰された貴重な一本となっています。

ミルキーで香ばしいタフィーパイの香り、酸味と甘みの絶妙なバニラチーズケーキの香り、チョコレートレーズンの風味が混ざりあい贅沢な香りが楽しめます。

スモークビーフやブラックペッパー味のポテトチップスの香ばしい風味とバニラの甘みが感じられ、スパイシーさ、潮っぽさ、レモンピールなどの刺激も相まってエステリーな味わいに仕上がっています。

マクダフ蒸留所の歴史

マクダフ蒸留所

出典:whisky.com

マクダフは1962年に設立された蒸留所で、スコットランドに存在する蒸留所として比較的新しい部類に入ります。

マーシー・ダイクやブロディー・ヘプバーンを含むコンソーシアム(共同事業体)により建設されました。

1966年から1968年にかけて設備の増強が行われ、2基のポットスチルを4基まで増やしました。

1972年にウィリアム・ローソン社が同社のブレンデッドウイスキー、ウィリアム・ローソンズの原酒を確保するためマクダフ蒸留所を買収しました。

買収と同時に増改築も行われ、ダークグレインの製造工場も敷地内に建設されました。

マクダフの製法

マクダフ蒸留所

出典:whisky.com

マクダフ蒸留所はウィリアム・ローソン社が所有する蒸留所です。

蒸留所の設備は、以下のとおりです。

  • 発酵槽:ステンレス製1基
  • マッシュタン:セミロイタータン1基
  • 蒸留器:ストレートヘッド型の初留釜2基・ストレートヘッド型の再留釜3基
  • ウォッシュバック:ステンレス製9基

仕込み水は近くを流れるデブロン川の支流であるジェリー川の水を使用しています。

麦芽は6.75㌧使用し仕込みを行い、麦汁は32000ℓを生産しています。

蒸留所の生産能力は320万ℓ、年間生産量は320万ℓとフル稼働となっています。

マクダフ好きにおすすめのウイスキー

ここではマクダフを販売しているボトラーズ「ダグラスレイン社」から人気の高いボトルをピックアップしておすすめします。

ロックアイランド シェリーエディション バッチ2

ロックアイランド シェリーエディション バッチ2

ロックアイランド・シェリーエディション・バッチ2はスコットランドにある島々、アイランズ地域(アイラ、オークニー、アラン、ジュラ)の原酒をブレンドし、シェリー樽で熟成させたボトルです。

シェリー樽由来のフルーティな甘さとスパイシーな風味、アイランズモルトのスモーキーなピート香が織りなす贅沢な味わいが楽しめる一本になっています。

ザ ゴールドロンズ バッチ5

ザ ゴールドロンズ バッチ5

ザ・ゴールドロンズ・バッチ5は5本の指に数えられるほど人気を誇る蒸留所スプリングバンクと陰の実力者としてファンを獲得している蒸留所グレンスコシアの原酒をブレンドしたブレンデッドウイスキーです。

ドライな潮の香りと甘いシリアルのような麦の香り、後からスモーキーなピート香がほのかに感じられます。

口当たりはドライですが飲み進めるとザラメのような甘さと大麦の甘さが感じられスウィートな口当たりに変化して行きます。

後味はスパイシーさと黒糖のような甘さがゆっくりと抜けていく味わいが楽しめます。

まとめ

今回は2つのウイスキー名を持つ珍しい蒸留所、マクダフを紹介しました。

マクダフはボトラーズシリーズとしてダグラスレイン社やウィリアム・ケイデンヘッド社、シグナトリー社などから出されているウイスキーです。

マクダフ原酒の味わいも楽しみつつ、各社の個性で変化する味わいも楽しめるウイスキーですので、バーなどで見かけたら飲んでみてはいかがでしょうか。

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