ウイスキーフロートの作り方とグラス選びのポイント

ウイスキー フロート

ウイスキーフロートとは、水とアルコールの比重の違いを利用したカクテルです。

また飲み始めは香りや味わいが濃厚で、その後時間が経つにつれ水の成分が高まってマイルドに変化していくのもウイスキーフロートの特徴となります。

ウイスキー本来の個性をしっかり堪能したいけど、最後はすっきり飲み終えたい。

そんな方にはおすすめのスタイルです。

目次

基本的なウイスキーフロートの作り方

ウイスキーフロートは、水とウイスキー だけあれば作ることができます。

これらを適当に混ぜると単なる水割りになりますが、水の比重1に対してアルコール度数の高いウイスキーの比重は、約0.92。

つまり、注ぎ方を工夫するだけでトップが琥珀色、ボトムが透明な2層のグラデーションカクテルが生まれるのです。

STEP1. 水をグラスに入れる

グラスの6~7分目あたりまで水を注ぎます。

氷もこの時点で投入しますが、氷は水と比較すると比重が軽く、水面に浮かびます。

後にウイスキーを注ぐ際に水面が揺れやすくなり、きれいに2層に分けるのが難しくなることも。初めての方はボトムを水のみ、で作ってみるのが良いでしょう。

ちなみに、氷を用いるとオンザロック、水割りに近くなるので香りは抑制されます。

STEP2. ウイスキーを注ぐ

マドラー、バースプーンなど柄の長いものを用意して、グラス内の水面ぎりぎりまで近づけます。

そしてゆっくりとウイスキーをスプーン経由で水面に注いでいきます。

ウイスキーを瓶から直接注ぐのが難しいと感じた方は、メジャーカップや小さな容器にウイスキーを入れてから注ぐと良いでしょう。

とにかく水面を揺らさないようゆっくり静かに行うのがコツです。

応用1:ソーダで作るハイボールフロート

ウイスキーフロートのボトム部は、比重がウイスキーより重い液体なら何でも良いです。

ウイスキーより、比重が重い液体であれば水以外でも

たとえばソーダを使ってハイボールを作り、その上にストレートのウイスキーを注ぐとハイボールフロートに。

最初はストレートの濃厚さ、その後は水割りよりも爽快な喉越しが楽しめます。

ウイスキーの個性を堪能しながらも、後半には清涼感があり、また食事にも合わせられる、そんなカクテルが好きな方には最適です。

STEP1 ハイボールを作る

グラスに氷をいっぱいに入れ、適量のウイスキーを注ぎます。

軽くステアして、その後ソーダを入れて再びステア。これでハイボールは完成します。

注意点は、シュワシュワ泡立つソーダの水面にウイスキーをフロートさせるのはとても難しいので、できる限りソーダの活性化を抑えるように静かに注ぐことを心掛けてください。

STEP2 ストレートのウイスキーを慎重に注ぐ

活性化していなくとも、ソーダからは炭酸の泡がある程度立ってしまいます。

普通のウイスキーフロートを作る時よりもさらに慎重になってストレートのウイスキーを注ぎます。

応用2:2種類のウイスキーで作るスーパーハイボール

ハイボールのトップにストレートウイスキーをフロートさせたものがハイボールフロートです。そして、ハイボールの素材をブレンデッドウイスキーにして、その銘柄と特に関係の深いシングルモルトをフロートさせたのがスーパーハイボール。

最初に口を近づけると、いつものハイボールよりも断然香りが豊かで味わいも濃厚です。

ちなみに実はこれ、お酒にまつわる蘊蓄、バーに訪れる登場人物たちのユニークな人生模様を描いた人気コミック「BAR レモンハート」が発祥とされるカクテルで、今では全国各地にある実在のバーでも提供しているほど。

STEP1 ハイボールを作る

グラスに氷、そしてウイスキーを適量入れて軽くステア。

その後は炭酸水をゆっくりと注ぎ、最後に一度ステアします。

普通のハイボールを作るときはウイスキー1、それに対して炭酸水は3~5といった割合ですが、こちらもハイボールフロート同様最後にフロートさせるウイスキーを注ぐことを考慮すると、グラスの上部には少しゆとりを作っておくことが肝心です。

STEP2 ウイスキーを注ぐ

ウイスキーフロートと同じで、マドラーなどを裏返して水面すれすれまで近づけ、ゆっくりと水面を波立てないようにしてウイスキーを注ぎ、2層を作ります。これで完成です。

スーパーハイボールの重要ポイント!

スーパーハイボールの「ハイボール」部分の材料には、ブレンデッドウイスキーを使います。

そして、フロート部分のウイスキーには、そのブレンデッドのキーモルトを供給した蒸留所のシングルモルトを使うのがルールとなります。

ブレンデッドを構成するキーモルトの個性を最初に味わって、その後は口当たりスムースでマイルドな味わいに…。

スーパーハイボールを飲むたびに、ウイスキーの銘柄や製造者への思いが強まっていくはずです。

キーモルトとは、ブレンデッドウイスキーにおける香味の鍵、まさに「キー」となるモルト原酒を指します。

ブレンデッドウイスキーのメーカーが自社製造した場合もありますし、また他の蒸留所から買い付けるケースもたいへん多いです。

ブレンデッドウイスキーは数十種類のモルトを組み合わせて作ることも珍しくありませんが、その中でもエース級のモルト原酒がキーモルトなのです。

以下は代表的なブレンデットウイスキーとそのキーモルト一覧です。

代表的なブレンデットウイスキー キーモルト
ジョニーウォーカーレッドラベル タリスカー
シーバスリーガル12年 ザ・グレンリベット、ストラスアイラ
カティサーク マッカラン、ハイランドパーク
ホワイトホース ラガヴーリン
山崎・白州

ウイスキーフロートのグラスを選ぶポイント

ウイスキーフロートは、グラスの種類により見た目や味が異なります。

以下では、一般的に使われるグラス3種類の特料を詳しく解説します。

グラスの種類 特徴
タンブラー ウイスキーの層が安定しやすく最もおすすめなグラス
テイスティンググラス ウイスキーと水が混ざりにくいため、ウイスキーの味が強くなる
ロックグラス ウイスキーと水が混ざりやすいため、早い段階で水割りになる

タンブラー


タンブラーは口径が狭いので、フロートしているトップのウイスキーの水面が揺れにくく安定しやすいメリットがあります。

またスマートでおしゃれなデザインのグラスも多く、2層のグラデーションがとてもきれいに映えます。親しい友人やお客さんを家に招く際には、ウイスキーフロートをタンブラーで提供するときっと喜んでくれるはずです。

テイスティンググラス


テイスティンググラスは、ウイスキーのメイン要素、「香り」をほぼ逃さずに嗅ぐことができるグラスです。

さらには、リムの厚みや口径の開きの角度、面積など形状が違ってくると、同じウイスキーであってもグラスごとに味わいが変化するほど奥深いものでもあります。

テイスティンググラスの特徴を大きく分けると、口径の狭いグラスはアルコールのアタックが比較的抑えられ、ウイスキー本来の香りをより確認できます。

味わいもまろやかになり、フルーティーさが強く出ることも。

そして口径の広いグラスではさらにダイレクトに香りを嗅ぐことができ、木樽香にスパイス感、その他の雑味なども良く感じ取れます。

テイスティンググラスは、フロート部のウイスキーの個性をしっかりと楽しみたい方にとってはおすすめのグラスと言えるでしょう。

ロックグラス


ロックグラスはオンザロックをはじめ、氷をたくさん入れて味わうのが前提のグラスです。

ですのでウイスキーフロートに限らずあらゆるカクテルにて溶けた氷と混ざり合うスピードが早いことは覚えておきましょう。

ロックグラスは切子やエッチング処理などを施してデザイン的に趣向を凝らしたものが多いですが、それにウイスキーフロートのグラデーションが加わると、まるで芸術作品のような美しさを演出してくれます。

出来立ての時の濃厚な味わい、そして氷が溶けていく過程で段々まろやかになる変化も特徴ですので、ゆったり豊かな時間を楽しみたい方にはおすすめのグラスです。

まとめ

ウイスキーフロートは、水割りやロックよりもウイスキーの個性を強く感じられ、なおかつ時間が経つにつれ味わいがマイルドになっていくカクテルです。

グラス内のグラデーションも美しく変化していきますので、一人の時だけでなく、仲間や恋人と楽しいひと時を過ごせるのもうれしいですね。

ぜひウイスキーフロートの作り方を覚えて、様々なシーンで楽しんでみてください。

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