ハイランドクイーンは、スコットランドで作られているブレンデッド・ウイスキーです。
この記事では、ハイランドクイーンの味わいや香りの特徴、歴史や製造方法などを紹介します。
おすすめの飲み方や種類ごとの特徴を掲載しているほか、記事の最後にはハイランドクイーンがお好きな方におすすめのウイスキーの提案なども行っています。
是非ウイスキー選びの参考にしてみてください。
ハイランドクイーンの特徴・概要
ハイランドクイーンは、スコットランドにある「ピカール社」から販売されているブレンデッド・ウイスキーです。
ハイランドクイーンというブランド名は、スコットランドの女王である「メアリー・スチュアート」を指しています。
彼女は晩年エリザベス女王によって投獄され、最期には処刑された「悲劇の女王」として有名です。
味の特徴
ハイランドクイーンはハニートーストやミルクチョコレートを彷彿とさせる甘みが特徴のウイスキーです。
ポン菓子のような香ばしい味わいや、ウッドスパイスのような風味も感じられます。
香りの特徴
ハイランドクイーンは熟成感を伴った甘い香りが特徴のウイスキーです。
炙ったプラスチックのようなケミカル香や、バニラやカカオのような香りも感じられます。
喉ごし・フィニッシュの特徴
ハイランドクイーンはとろりとした喉ごしが感じられるウイスキーです。
アタックは非常に甘めですが、中盤には香ばしい穀物のような風味が強まります。
フィニッシュ時にはスッキリしたスパイス香を伴う香りがあり、その香りがそのまま余韻へと続いていきます。
ハイランドクイーンのおすすめの飲み方は「ハイボール」
ハイランドクイーンは加水により香りが花開く性質を持っているため、ハイボールにすると甘くフレッシュな香りを存分に堪能することができます。
よって、ハイランドクイーンはハイボールで飲むことがおすすめのウイスキーです。
ハイランドクイーンの種類
現在販売されているハイランドクイーンは3種です。
ハイランドクイーン
「ハイランドクイーン」は、最もスタンダードなボトルです。
約2,000円で購入できる高コスパなボトルとして、スコットランド本土では非常に人気があります。
芳醇でエステリックな風味と香ばしさを伴った甘み、ややケミカルな癖のある香りが特徴的なウイスキーです。
ハイランドクイーン マジェスティ12年
「ハイランドクイーン マジェスティ12年」はハイランドクイーンのシングルモルトシリーズのうちの1本です。
12年熟成した原酒を使用して作られていますが、その原酒がどこの蒸留所で作られたものなのかは明かされていません。
フローラルでフルーティーな香りとビターチョコレートのようなほんのりした苦み、芳醇なレーズンのようなどっしりとした甘さがこのウイスキーでは楽しめます。
ハイランドクイーン マジェスティ16年
「ハイランドクイーン マジェスティ16年」は16年以上熟成した原酒を使用した、ハイランドクイーンのシングルモルトシリーズのうちの1本です。
12年物よりも濃厚な柑橘系の香りとショウガを含んだチョコレートのような刺激感のある甘み、タンニン感の強いフィニッシュがこのウイスキーからは感じられます。
ハイランドクイーンの歴史
ハイランドクイーンというブランドは、1893年に創業した「マクドナルド&ミュア社」で創業と同時に生まれました。
マクドナルド&ミュア社はブレンダーとして創業しましたが、破竹の勢いで成長を遂げ1918年に「グレンモーレンジ蒸留所」を、1923年に「グレンマレイ蒸留所」を買収します。
蒸留所を手に入れたマクドナルド&ミュア社は、この2カ所の蒸留所で作られる原酒をハイランドクイーンに使用し始めます。
ハイランドクイーンはマクドナルド&ミュア社が名を変え、「グレンモーレンジ社」となって以降も同社の代表的ウイスキーとして販売され続けました。
ハイランドクイーンは2008年に現ブランド名所有者である「ピカール社」に買収され、現在ではグレンモーレンジ社の所有ブランドではなくなっています。
現在販売されているピカール社製のハイランドクイーンは、恐らく「タリバーディン蒸留所」で作られた原酒を使用して作られていると考えられますが、ブレンドの詳細についてはよくわかっていません。
ハイランドクイーンの製法
ハイランドクイーンはブレンデッド・ウイスキーですが、現在のブレンドに使われている原酒が何なのかは判明していません。
ウイスキー愛好家の間では、自社所有の「タリバーディン蒸留所」で作られている原酒が使われているのではないかとささやかれています。
また、オールドボトルに使われていた原酒は「グレンモーレンジ蒸留所」「グレンマイ蒸留所」の2ヶ所から調達されていたようです。
ハイランドクイーン好きにおすすめウイスキー
ここではハイランドクイーンがお好きな方におすすめのウイスキーを3つ紹介します。
ハイランドクイーンと似た傾向のウイスキーをお探しの際には、是非参考にしてみてください。
バランタイン12年
ハイランドクイーンのようなハチミツやチョコレート風味が感じられるウイスキーをお探しの方には「バランタイン12年」もおすすめです。
リーズナブルな価格帯に反してその味わいは複雑であり、ハチミツやチョコレートをはじめとする甘いニュアンスや樽の香り、フルーティーさやスモーク香など様々な香味を堪能できます。
タリバーディン ソブリン
ハイランドクイーンがお好きな方には、このブランドの原酒のひとつであると噂されている「タリバーティン ソブリン」もおすすめです。
とろりとしたクリーミーな喉ごしとバニラを伴ったべっこう飴のような甘い香り、ほろ苦くも甘い柑橘系の爽やかな味わいがこのウイスキーでは楽しめます。
ミュアヘッズ シルバーシール マチュリティ
ハイランドクイーンがお好きな方には、同じ会社から販売されている「ミュアヘッズ シルバーシール マチュリティ」もおすすめです。
バニラやチョコレートを彷彿とさせる甘い風味が特徴の、バランスが良いウイスキーです。
まとめ
この記事ではスコットランドの「ピカール社」から販売されている、ハイランドクイーンを紹介しました。
甘く香ばしい風味豊かな味わいと、とろりとした喉ごしが特徴的なこのウイスキーが気になった方は、是非ご賞味されてみてください。