パディはアイルランドの新ミドルトン蒸溜所で製造されているブレンデッドウイスキーです。
この記事では、パディの味わいや特徴、歴史、製造方法などを紹介します。
記事の最後には、パディが好きな方におすすめのウイスキーも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
パディの特徴・概要
パディは元々コーク蒸溜所が製造・販売をしていました。
ボトルには1779との表記がありますが、これはコーク蒸溜所が1779年から製造・販売していたことを意味しています。
味・香りの特徴
パディはグレーンモルトの比率が50%を占め、アイリッシュウイスキーの中でも非常に飲みやすくなっています。
使用しているグレーンモルトもライトな風味なものを使っているため、初心者にもおすすめです。
アイルランドで第3位の売り上げを誇る理由がよく分かるライトな風味です。
本当の名前はオールド・アイリッシュ・ウイスキー
パディは最初、オールド・アイリッシュ・ウイスキーという名前で販売されていました。
しかし、1900年代に酒のセールスマンであるパディ・フラハティがオールド・アイリッシュ・ウイスキーを売りさばいていました。
その時にお客さんから「パディのお酒」と呼ばれるようになり、「パディ」の名前が定着しました。
パディのおすすめ飲み方はストレート
パディはストレートでの飲み方がおすすめです。
ストレートで飲むと、はちみつ系の甘い香りと穀物系に風味をかすかに感じられます。
ストレートが苦手な方は、加水をしてみてください。
加水をすることでウイスキーのアルコール感が飛び、穀物系のモルティな香りが際立ち飲みやすくなります。
パディの種類
パディ
パディはグレーンモルトの比率が50%を占めているのが特徴です。
香りは、はちみつ甘い香りと花のようなフローラルな香り。
口当たりはソフトでまろやか、甘くモルティな風味を感じられます。
パディの歴史・蒸溜所
パディは現在、新ミドルトン蒸溜所で製造されています。
しかし、元々は1779年からアイルランドのコーク蒸溜所で製造と販売がされていました。
1919年になると主な輸出先であったアメリカで禁酒法が実施されたことにより生産規模が縮小し、蒸溜所がどんどん閉鎖に追い込まれていきました。
かつては世界で最も売れていたアイリッシュウイスキーもアメリカでの禁酒法や第二次世界大戦、スコッチウイスキーの普及により、アイリッシュウイスキーの需要が徐々に低下していきました。
1966年には、アイリッシュウイスキーを存続させるためにダブリンのジェムソン、パワーズ、そしてコークが合併しアイリッシュ・ディスティラリーが誕生します。
1971年にはブッシュミルズが加入し、アイリッシュ・ディスティラリーズ・グループが結成され、1975年に新ミドルトン蒸留所が設立されたことで、パディは現在も新ミドルトン蒸留所で製造されています。
パディの製法
パディは、アイルランド伝統の単式蒸留機による3回蒸留によって蒸溜されています。
ブレンドされている原酒はモルト原酒とグレーン原酒で、グレーン原酒は50%の比率を占めます。
グレーン原酒の比率を高めることで、穀物系のやわらかい甘みや風味、モルティな風味を感じられます。
グレーン原酒は風味が軽く、それに加えパディは3回蒸留をしているため、さらにライトな風味となっています。
パディ好きにおすすめのウイスキー
パディが好きな方におすすめのウイスキーを紹介します。
パディの「はちみつ系の甘い香り」や「穀物系の風味」といった特徴を基準に2本選びました。
タラモアデュー
タラモアデューはモルトウイスキー、ポットスチルウイスキー、グレーンウイスキーの3種類の原料を使用しアイリッシュウイスキーの伝統製法である3回蒸留を行っているのが特徴です。
南国系のフルーティな風味と穀物由来の甘い風味を感じられる、スッキリとした味わいです。
飲み方は、ストレートがおすすめです。
ターコネル シングルモルト
ターコネル シングルモルトは、クーリー蒸溜所で製造がされているシングルモルトウイスキーです。
かつてアイルランドに存在した、ワット蒸溜所の有名な銘柄をクーリー蒸溜所が復刻させました。
ナッツやマイルドなオークの香りと、はちみつの甘い風味やモルト本来の甘さを感じられます。
まとめ
パディは新ミドルトン蒸留所で製造されているブレンデッドウイスキーです。
グレーン原酒を50%の比率で使用することで、酒質がライトになっているため非常に飲みやすいのが特徴です。
アイルランドで第3位の売り上げを誇るブレンデッドウイスキーを、ぜひお試しください。