ロバートブラウンは、富士御殿場蒸溜所からリリースされたブレンデッドウイスキーです。
この記事では、ロバートブラウンの味わいや特徴、歴史、製造方法などを紹介します。
記事の最後には、ロバートブラウンが好きな方におすすめのウイスキーも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
ロバートブラウンの特徴・概要
ロバートブラウンは、「日本で、日本人にあったウイスキー作りたい、日本で世界に通用するウイスキーを作りたい、、、」といった想いで作られました。
蒸溜所は富士御殿場蒸留所で、キリンが販売を行っています。
ロバートブラウンの味・香りの特徴
ロバートブラウンは、ほのかに香る甘みとフルーティな風味を感じます。
アルコールの刺激も感じるため、飲み慣れていない方には飲みづらさを感じます。
しかし、水割りで飲むと風味が際立ちウイスキー初心者の方でも飲みやすくなります。
ロバートブラウンの名前の由来
ロバートブラウンの名前は、1300の候補の中から選ばれたそうで、かつてシーグラム社がスコットランドに保有していた蒸溜所の名前でもあります。
また、ロバートブラウンという名前は、スコットランド人に多くみられる名前の一つでもあります。
ロバートブラウンのおすすめの飲み方は「水割り」
ロバートブラウンは、ウイスキーと水を1:2もしくは1:3で割った水割りでの飲み方がおすすめです。
ロバートブラウンを製造しているマスターブレンダーは、ウイスキーと常温の水を1:1で割った飲み方で風味を確かめているそうで、理由はアルコールの中に閉じ込められた風味が花開き、確かめやすいからだそうです。
確かに、水割りで飲んでみると柑橘系のような香りやグレーンウイスキーの香りを強く感じます。
自宅で飲む際は、ウイスキーと水を1:2もしくは1:3で割った水割りでの飲み方がおすすめです。
また、冷たい水で割ったほうが甘みを感じやすくなります。
ロバートブラウンの種類
ロバートブラウン
ロバートブラウンは、ラインナップされている中のスタンダードボトルになり、現行品はロバートブラウン飲みになります。
香りは、洋ナシのフルーティな香り、かすかに香る甘みそれから酸味。
味わいは、アルコールの刺激を感じ、甘さはあまり感じません。洋ナシやリンゴといったフルーティで爽やかな風味が続き、最後に酸味を感じます。
ロバートブラウン スペシャルブレンド
ロバートブラウン スペシャルブレンドは既に終売となってしまったボトルです。
香りは、黒糖やはちみつの甘ったるい香りや樽香、洋ナシや柑橘系の爽やかな香りも感じます。
味わいは、スムースな口当たりでアルコールの刺激を感じます。甘さが抑えた黒糖の後にビターな風味が続きます。
ロバートブラウン 特級ボトル
ロバートブラウン 特級ボトルは、ウイスキーに等級制度があった時代に流通していたボトルになるため、現在はオークションサイトでしか見かけません。
香りは、青リンゴやレーズンのフルーティな香りを感じますが、あまり強くありません。
味わいは、マイルドな口当たりでフルーティな風味のあとにシロップのような甘み、続いてアルコール感を感じます。全体的に熟成感があります。
ロバートブラウンの蒸溜所・歴史
1950年代後半からウイスキーブームが始まり、新しいウイスキーや飲み方が普及しました。
1971年にバーボンウイスキーやフランスのコニャックに続いてスコッチウイスキーの輸入が自由化が始まり、キリンビール株式会社はアメリカのシーグラム・オーバーシーズ・セールス・カンパニーの製品を国内販売し、洋酒事業に参入しました。
1972年にキリンビールとシーグラム社が合併会社としてキリン・シーグラム株式会社を設立し、静岡県の御殿場に蒸溜所を建設します。
御殿場に蒸溜所を設立した理由は、夏は涼しく冬は厳しい寒さになるというスコットランドの気候に似ていたからです。
その後、幾度もの試作を重ね、スコットランドから持ち帰った原酒をアメリカの・ボルチモアのダンドーク工場で試作品を作り、日本に輸入しました。
そして、3種類に絞られたサンプルの中から、日本で世界に通用するウイスキーを販売するという想いのもと選ばれたのが、ロバートブラウンでした。
ロバートブラウンの製法
ロバートブラウンは、80~90%が御殿場蒸留所のモルト・グレーンウイスキーを使用し、残りの10~20%程は海外から輸入した原酒をブレンドしています。
仕込み水に使われているのは、50年の歳月をかけて自然にろ過された富士の伏流水が使われています。
御殿場蒸留所で使われている樽は、180ℓ程度の小さな樽です。
御殿場蒸留所でのグレーンウイスキーの蒸留方法は少し変わっており、一般的な所閏所ではマルチカラム(多塔連続式蒸溜器)が使用されています。
御殿場蒸留所では、マルチカラム(多塔連続式蒸溜器)に加え、日本では珍しいケトル蒸溜器、ダブラー蒸溜器といった蒸溜器も使って特徴の異なるグレーンウイスキーを製造しています。
小さな樽を使用している理由は、原酒と樽が触れ合う接地面積が増えるため、その分濃厚な風味のウイスキーを作れるからです。
また、びん型のボトルはパッケージング・デザイナーであるW・コーナー氏が日本に来日した際に京都の古い寺の釣鐘からヒントを得て製造したそうです。
ロバートブラウン好きにおすすめのウイスキー
ロバートブラウンが好きな方におすすめのウイスキーを紹介します。
ロバートブラウンの「フルーティな風味」や「ほのかに感じる甘み」といった特徴を基準に2本選びました。
シングルグレーンウイスキー富士
シングルグレーンウイスキー富士は、御殿場蒸留所で製造されておりキリンビールが販売を行っています。
香りは、ほのかに香る樽香や白ブドウやオレンジピールのようなフルーティな香り。
味わいは、口当たりはやわらかく洋ナシやリンゴ、オレンジマーマレードのフルーツ系の風味、それからダークチョコレート、ラズベリージャムのビターで芳醇な風味。
2020年の4月に発売された新しい銘柄となります。
富士山麓 シグニチャーブレンド
富士山麓 シグニチャーブレンドは2018年の8月に発売された比較的新しいボトルになります。
香りは、洋ナシやパイナップル、オレンジピールのようなフルーティで華やかな香り。
味わいは、フルーティな風味に加え、黒糖や焼き菓子のような甘く香ばしい風味。
まとめ
ロバートブラウンは、キリンから販売されている第一号のウイスキーです。
風味は、フルーティな香りでほのかに感じる甘みが特徴です。
水割りでのむと、フルーティな風味を感じやすくなります。