ウイスキーとコーヒーは味や風味などに共通点が多いため、とても相性が良いことで知られています。
ウイスキーとコーヒーを組み合わせたカクテルで代表的なものが「アイリッシュコーヒー」です。
甘さとほろ苦さ、生クリームのまろやかさによってウイスキーのクセが和らぎ、女性やお酒が苦手な方にも人気です。
この記事では、ウイスキーとコーヒで作るカクテルレシピとコーヒー豆漬けウイスキーの作り方などを解説します。
ウイスキーをコーヒーで割ると飲みやすい?
ウイスキーをコーヒーで割ると、芳醇な香りの飲みやすいカクテルとなります。
ウイスキーのほのかな甘みとコーヒーのほろ苦さ、そしてお互いの豊かな香りが混ざり合うことでウイスキー特有のクセが抑えることができます。
ウイスキーとコーヒーの意外な共通点
ウイスキーとコーヒーには、ほろ苦さや香ばしさ以外にも、意外な共通点があります。
1.アクワイヤード・テイストに属している
ウイスキーもコーヒーも、アクワイヤード・テイスト(後天的味覚)に属しています。
アクワイヤード・テイストとは、最初は美味しいと感じなかったものを、回数や経験を重ねていくうちに美味しいと感じるようになる味覚のことです。
例えば、魚の肝の「苦味」やワサビなどの「辛味」がアクワイヤード・テイストに当てはまります。
いわゆる「大人の味」です。
2.個性豊かである
ウイスキーは世界中のいろいろな場所で作られており、非常に多くの銘柄があることで有名です。
同様に、コーヒーも産地や品種ごとに様々な銘柄があります。
それぞれ、銘柄によって味や香りが異なります。
ウイスキーもコーヒーも、産地や銘柄による個性がはっきりしている点が特徴的です。
3.ブレンドという技術がある
ウイスキーには、モルト原酒とグレーン原酒を混ぜ合わせる「ブレンド」という工程があります。
コーヒーにも同じく、種類の異なる豆を混ぜ合わせる「ブレンド」という工程があります。
それぞれの味や風味を引き立たせ、バランスを取ったり、新しい美味しさを生み出したり、品質を安定させるために行われます。
ウイスキーとコーヒーで作るカクテルレシピ
簡単で美味しい、ウイスキーとコーヒーで作るカクテルのレシピをご紹介します。
カクテルを作るために、高いウイスキーを買う必要はありません。
まずは気軽に、コンビニやスーパーで売っている低価格帯のウイスキーや飲み慣れている銘柄で試してみましょう。
アイリッシュコーヒー
材料 | 分量の目安 |
---|---|
アイリッシュウイスキー | 30ml |
砂糖 | ティースプーン1杯 |
ホットコーヒー | 適量 |
生クリーム | 適量 |
- コーヒーカップに砂糖を入れる
- そこへホットコーヒーを7分目くらいまで注ぎ、砂糖を溶かす
- コーヒーの上からウイスキーを注ぐ
- ホイップした生クリームを浮かべる
コーヒーのほろ苦さと生クリームのまろやかさ、ウイスキーの豊かな香りが絶妙な甘く飲みやすいカクテルです。ウイスキーとコーヒーの香ばしさと深いコクを楽しめます。
ホットカクテルなので体がじんわりと温まります。
ポイント1.コーヒー豆は深煎りがオススメ
アイリッシュコーヒーには深煎りのコーヒー豆が適しています。
なぜなら、深煎りのコーヒー豆は穏やかな味わいと芳醇な香り、コクが特徴であるため、ウイスキーや生クリームと相性が良いからです。
ポイント2.生クリームは7分立て
本場の味をより忠実に再現するなら、生クリームは「7分立て」が良いとされています。
7分立ては、泡だて器で生クリームを持ち上げるとドロッと垂れてくるくらいの状態です。
これよりも泡立てが足りないとカクテルの上に浮かばずに沈んでしまい、逆にしっかり立ててしまうとカクテルと一緒に口の中へ入ってくることができません。
また、カクテルの上に生クリームをきれいに浮かべるコツは、勢いよく生クリームを注がないことです。
勢いよく注ぐと、浮かばずに沈んでしまいます。
スプーンの底をカクテルに付け、そのスプーンの上に静かに生クリームを注ぐようにすると簡単かつきれいに浮かべることができます。
アイスアイリッシュコーヒー
材料 | 分量の目安 |
---|---|
アイリッシュウイスキー | 30ml |
ガムシロップ | ガムシロップ1個 |
アイスコーヒー | 適量 |
生クリーム | 適量 |
- グラスにアイスコーヒーとガムシロップを入れる
- コーヒーの上からウイスキーを注ぐ
- ホイップした生クリームを浮かべる
ホットに比べるとキリッとした味わいでウイスキーらしさもより和らぎます。
ウイスキーは温めるとアルコール感が強まる傾向があり、アイスにするとそれが抑えられるからです。氷を入れる場合は、少し濃いめのコーヒーを使いましょう。
ゲーリック・コーヒー
材料 | 分量の目安 |
---|---|
スコッチウイスキー | 30ml |
砂糖 | ティースプーン1杯 |
ホットコーヒー | 適量 |
生クリーム | 適量 |
- コーヒーカップに砂糖を入れる
- そこへホットコーヒーを7分目くらいまで注ぎ、砂糖を溶かす
- ウイスキーを注ぐ
- ホイップした生クリームを浮かべる
ゲーリック・コーヒーは、スコッチスイスキーをベースにしたカクテルです。
スコッチはピート香・スモーク感が強いことが特徴であるため、アイリッシュコーヒーに比べて、ややスモーキーでクセを感じる味わいとなります。
ケンタッキー・コーヒー
材料 | 分量の目安 |
---|---|
バーボンウイスキー | 30ml |
砂糖 | ティースプーン1杯 |
ホットコーヒー(濃い目) | 適量 |
生クリーム | 適量 |
- コーヒーカップにバーボンを注ぐ
- そこへホットコーヒーと砂糖を入れる
- ホイップした生クリームをたっぷりと浮かべる
ケンタッキー・コーヒーは、バーボンスイスキーをベースとしたカクテルです。
バーボンはバニラのような香りと甘みが特徴であるため、アイリッシュコーヒーに比べて甘みのある味わいとなります。
バーボンを先にグラスに注ぐ点も、アイリッシュコーヒーやゲーリック・コーヒーと異なります。
カフェ・コレット
材料 | 分量の目安 |
---|---|
ウイスキー | 10ml |
エスプレッソもしくは深煎りコーヒー | 100ml |
生クリーム | 適量 |
- コーヒーカップにコーヒーを入れる
- コーヒーの上からウイスキーを注ぐ
- ホイップした生クリームを浮かべる
カフェ・コレットは、アイリッシュコーヒーのように甘いカクテルではありません。
エスプレッソや深煎りといった濃い目のコーヒーを使うので、コーヒーの苦みやコクが強く感じられます。
カフェ・サンフランシスコ
材料 | 分量の目安 |
---|---|
アイリッシュウイスキー | 10ml |
深煎りコーヒー | 150ml |
アイリッシュ・ミスト | 10ml |
ザラメ | 10g |
生クリーム | 適量 |
- コーヒーカップにザラメを入れる
- アイリッシュウイスキーとアイリッシュ・ミストを注ぐ
- 深煎りコーヒーを注ぐ
- ホイップした生クリームを浮かべる
材料であるアイリッシュ・ミストとは、アイリッシュウイスキーをベースに、ヒースやクローバーから集めたハチミツやハーブエキスなどを配合したアイルランド生まれのリキュールです。
アイリッシュ・ミストの爽やかさが、コーヒーの香ばしさの中に漂います。
リキュールをプラスしている分、アイリッシュコーヒーよりもアルコール度数が高くなっているので、甘く飲みやすいですがお酒が弱い方はご注意下さい。
ウイスキー×コーヒー×牛乳
コーヒーと牛乳を混ぜたカフェオレでウイスキーを割っても美味しいです。
生クリームの代わりに牛乳を使っている分、ウイスキーのカフェオレ割りはアイリッシュコーヒーと比べるとさっぱりしています。
スティックタイプのカフェオレを使うと、より手軽です。
また、温かさで香りが広がるので、ウイスキーは少量で十分です。
コーヒー豆漬けウイスキーの作り方
ウイスキーにコーヒー豆を漬け込むと、深く香ばしいコーヒーフレーバーのウイスキーが作れます。
ウイスキーのほのかな甘みとコーヒーのほろ苦さ、お互いの芳醇な香りが絶妙にマッチした味わいです。
ストレートやロック以外にも、コーヒーリキュールとして幅広い飲み方が楽しめます。
材料 | 分量の目安 |
---|---|
ウイスキー | 150ml |
コーヒー豆 | 20g |
砂糖 | 40g |
- 漬け込み用ボトルに材料を全て入れる
- フタをして、直射日光の当たらない冷暗所で保存する
- 約1週間で完成、豆は取り出す
一週間程度で飲み頃となります。
一週間より前だと漬かり方が浅く、1週間より長いとコーヒー豆のえぐみが出てしまう場合があります。
おすすめの飲み方は、ソーダで割る「コーヒーハイボール」です。コーヒーのコクとソーダの爽やかさの後に、ウイスキーがふんわりと香ります。
まとめ
アイリッシュコーヒーは、自宅で簡単に作ることができて、贅沢な気分も味わえるカクテルです。
さらに作り方にこだわりたいという方には「アイリッシュコーヒーウォーマー」をオススメします。
アイリッシュコーヒーをグラスごとキャンドルで温める専用器具です。
温かさを長くキープできる他、温めることによって香りもより一層華やかになります。
ぜひ、リラックスした家飲みタイムに、手軽で美味しいアイリッシュコーヒーをまったりとお楽しみ下さい。