ロイヤルハウスホールドは、イギリス以外に日本にしか流通していない大変希少なブレンデッドウイスキーです。
この記事では、ロイヤルハウスホールドの味わいや特徴、歴史、製造方法などを紹介します。
記事の最後には、ロイヤルハウスホールドが好きな方におすすめなウイスキーも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
ロイヤルハウスホールドの特徴・概要
ロイヤルハウスホールドには、名前の前に「The」の冠詞が付いていました。これは、イギリス王室に認められたウイスキーのみに与えられた称号です。
これは1993年までの話で、現在流通しているロイヤルハウスホールドには「The」は付いていません。
そのため、1993年までに流通していた「ザ・ロイヤルハウスホールド」は、稀少価値が高まり、取引価格が高騰しています。
他に「The」が付いているウイスキーは、「ザ・グレンリベット」や「ザ・マッカラン」などがあります。
ロイヤルハウスホールドの味・香りの特徴
ロイヤルハウスホールドは、雑味やクセの無いライトな風味や甘くスムースな口あたりが特徴です。
洋ナシや青リンゴといった、甘く爽やかな風味に若干のアルコールの刺激があります。
口あたりはスッキリとしているものの、気品溢れる上品な大人の魅力を感じます。
価格が高いため手が出しづらいボトルではありますが、ブレンデッドウイスキーの最高峰ともいえるロイヤルハウスホールドは、記念日や誕生日といった特別な日それからウイスキーが好きな方へのプレゼントにおすすめです。
ロイヤルハウスホールドが飲めるのは3箇所だけ
ロイヤルハウスホールドが飲めるのは、イギリスにあるバッキンガム宮殿、スコットランドのアウターヘブリディーズ諸島のハリス島にあるローデルホテルのバー、それから日本のみとなります。
それ以外の国や地域には流通していないため、非常に稀少なボトルと言えます。
バッキンガム宮殿は、英国王が住んでいる宮殿であるため当然飲むことができます。
ローデルホテルは、現在閉鎖中ですがこのホテルのオーナーだった「ジャック・マッカラム」氏が、ロイヤルハウスホールドの原型となるレシピを作りました。そのため、ローデルホテルで飲むことができます。
日本で飲むことができる理由は、日本と英国は元々友好関係にあり昭和天皇がイギリスを訪問した際に、王室からプレゼントされたからです。
これがキッカケで、日本でのみ流通が許可されています。
ロイヤルハウスホールドのおすすめの飲み方はストレート・ロック
ロイヤルハウスホールドは、ストレートもしくはロックでの飲み方がおすすめです。
クセや雑味がなく、ピート香やスモーキーな風味もないため、初心者の方でもストレートで飲めてしまいます。
とはいえ、特徴がないわけでもないライトな風味で上品さを感じます。
ロックで飲むとさらに飲みやすくなり、甘味が増します。そのため、甘い風味が好きな方にはロックでの飲み方がおすすめです。
ロイヤルハウスホールドの種類
ロイヤルハウスホールド
ロイヤルハウスホールドは、イギリスと日本にしか流通していない貴重なボトルです。
キーモルトには、ダルウィニーやグレントファースを中心に45種類ものウイスキーがブレンドされています。
香りは、西洋ナシや青リンゴのフレッシュでフルーティな香り、麦芽のような甘い香り。
味わいは、スモーキーやピートの風味を感じないライトでリッチな風味。青リンゴや西洋ナシのフルーティな甘さ。
気品溢れる上品な風味を堪能できます。
ブレンデッドウイスキーの頂点に相応しい風味です。
ザ・ロイヤルハウスホールド1707 アニバーサリーブレンド
ザ・ロイヤルハウスホールド1707 アニバーサリーブレンドは、1707年にイングランド王国とスコットランド王国の合併によって誕生した、グレートブリテン王国の300周年を記念して作られたボトルです。
1707年の記念すべき年にならい、1707本限定で世界に流通しました。
通所ボトルとは違い、6種類のモルトのみをブレンデッドしています。
通常ボトルとは対照的な、重厚感や濃厚な飲み口が特徴です。
より甘く滑らかな風味を感じるアニバーサリーブレンドは、ストレートやロックでの飲み方がおすすめです。
ザ・ロイヤルハウスホールド 特級ボトル
ザ・ロイヤルハウスホールド特級ボトルは、「The」が付いているため1993年以前に流通していたボトルです。
現在流通している「ロイヤルハウスホールド」とは、レシピが違うためか稀少価値が高まり高価格でネット上では取引されています。
香りは、ウリ科の野菜や果物のような青臭いフレッシュな香りやスモーキー香り。
味わいは、青リンゴや洋ナシのフレッシュな味わいに酸味、苦みを感じます。
通常ボトルとは異なる風味であり、クセを多少感じます。
ロイヤルハウスホールドの歴史
ロイヤルハウスホールドの歴史は、1897年まで遡ります。
イギリスの皇太子はウイスキーが好きであったため、当時評判が高かったジェームズ・ブキャナン社に自分専用のウイスキーの製造を依頼しました。
それが、ロイヤルハウスホールドです。
1898年には、皇太子御用達のロイヤルワラントの称号が授けられ、1901年に皇太子が国王エドワード7世に即位した際に、正式に王室御用達のウイスキーとなりました。
しかし、王室御用達と認定されていたのは1993年までです。
詳細は不明ですが、1993年までに流通していたボトルは「ザ・ロイヤルハウスホールド」でラベルには王室の紋章が刻印されています。
1993年以降のボトルは、「ロイヤルハウスホールド」となり、ラベルにはブキャナン社の紋章に変わっています。
「ザ・ロイヤルハウスホールド」は、現在流通していないため稀少価値が高まり、ネット上では5~10万円で取引されています。
ロイヤルハウスホールドの製法
ロイヤルハウスホールドは、ダルウェニー蒸留所で製造されているダルウェニーをキーモルトしています。
その他にもグレントファースやグレンダランなどを含む45種類のモルト原酒やグレーン原酒をブレンドしています。
製造方法やレシピなどは門外不出となっているため、一般に出回っている情報はキーモルトのみとなります。
現在の製造はディアジオ社が行っており、販売はディアジオ社系列のモエヘネシーが行っています。
ボトルの並行輸入は行っていません。
ロイヤルハウスホールド好きにおすすめのウイスキー
ロイヤルハウスホールドが好きな方におすすめのウイスキーを紹介します。
ロイヤルハウスホールドの特徴である「甘く爽やかな風味」や「スッキリとした口あたり」を基準に選びました。
飲み慣れていない方にもおすすめなので、ぜひお試しください。
バランタイン30年
バランタイン30年は、バランタインシリーズの最上位ボトルです。
ウイスキーの最高峰とも称されるバランタイン30年は、リッチで上品な風味が特徴です。
香りは、バニラ香や樽由来の芳醇な香り、リンゴやピートが混ざった複雑で華やかな香りです。
味わいは、青リンゴの爽やかな風味が最初に訪れ、次第にバニラやナッツ、はちみつの甘い風味と酸味を交互に感じます。
エレガントでリッチなバランタイン30年は、ストレートやハイボールでの飲み方がおすすめです。
ジョニーウォーカー ブルーラベル
ジョニーウォーカー ブルーラベルは、ジョニーウォーカーシリーズの最高峰といわれ、世界中のウイスキー愛好家から愛されています。
その由縁は、一万樽にひと樽しかないと言われる40~50年の長期熟成させた原酒をヴァッティングしているからです。
香りは、熟したリンゴのような甘い香り、柑橘系のフルーティーで爽やかな香りを感じます。
味わいは、まろやかな口あたりでバニラクリームやダークチョコレートといった芳醇で豊かな味わいです。
スモーキーな風味も感じますが、初心者でも飲みやすい程よい味わいとなっています。
まとめ
ロイヤルハウスホールドは、イギリスと日本でしか飲めない非常に稀少なボトルです。
価格は3万円ほどと高価格ですが、スッキリとした甘く爽やかな風味は、一度は味わっておきたいブレンデッドウイスキーです。
上品な風味を楽しめるロイヤルハウスホールドは、ウイスキーが好きな方へのプレゼントにも最適です。