ジェムソンの種類や味わい・おすすめの飲み方などを徹底解説

ジェムソン

ジェムソンは、アイルランドで生産されているアイリッシュウイスキーです。

アイリッシュウイスキーの中で最も出荷量が多く、そのシェア率は70%を超えています。

この記事では、ジェムソンの味わいや特徴、歴史、製造方法などを紹介します。

記事の最後には、ジェムソンが好きな方におすすめのウイスキーも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

ジェムソンの特徴・概要

ジェムソン

ジェムソンは、アイルランドで生産されておりNo.1アイリッシュウイスキーとして世界中で愛されています。

ジェムソンの歴史は古く、1780年に創業者のジョン・ジェムソンがアイルランドの首都ダブリンのボウ・ストリートに蒸留所を設立したのが始まりです。

ボウ・ストリート蒸留所は約200年稼働した後、南部にあるコーク市のミドルトン蒸留所に譲りました。

ボウ・ストリート蒸留所は、現在ジェムソン博物館として活躍しています。

味・香りの特徴

ジェムソンは、3回蒸留によるライトでまろやかな口あたりが特徴です。

青リンゴやライムといった爽やかな香りと甘みは非常に飲みやすく、アルコールの刺激も少ないため、初めてのアイリッシュウイスキーにピッタリです。

アイリッシュウイスキーを飲んだことがない方でも、ゴクゴク飲めてしまいます。

伝統の3回蒸留とシングルポットスチルウイスキー

ジェムソン シングルポットスチル

ジェムソンは、スコッチウイスキーの2回蒸留に対し、3回蒸留を行っています。

その理由は、原酒の滑らかさを引き出すためです。

また、シングルポットスチルウイスキーと呼ばれる、大麦を原料とする伝統的な生産をしています。

これは、大麦麦芽を30%以上、未発芽の大麦を30%使用し、単式蒸留器で3回蒸留する製法です。

これにより、ジェムソンはオイリーで穀物の風味のある風味となっています。

ジェムソンのおすすめの飲み方はハイボール

ジェムソン 飲み方 ハイボール

ジェムソンのおすすめの飲み方は、ハイボールです。

ピートを使わず、大麦、モルト、グレーンの3つの原料を使い、3回蒸留によって作られた豊かな香味やスムースな味わいを存分に楽しむことができます。

クセがなく、酒質もライトなためハイボールで飲むとゴクゴク飲めてしまいます。

ジェムソンのスムースな味わいを堪能するには、ハイボールでの飲み方がベストです。

ジェムソンの種類

ジェムソン スタンダード

ジェムソン スタンダード

ジェムソン スタンダードは、ラインナップされているシリーズの最もポピュラーなボトルです。

香りは、青リンゴやシトラスの爽やかさ、オイリーで豊かな香り、ほのかにフローラルな香りを感じます。

味わいは、口あたりがまろやかでスムース、青リンゴやシトラスの爽やかな酸味と甘み、ナッツやバニラの豊かな甘みも感じます。

余韻は短く、スッキリとした飲みごたえです。

さすがNo.1アイリッシュウイスキーということだけあり、非常に飲みやすいです。

ジェムソン カスクメイツ

ジェムソン カスクメイツ

ジェムソン カスクメイツは、アイルランドの都市コークにあるローカルクラフトブルワリーとのコラボによって誕生したウイスキーです。

通所の樽で熟成した後に、ウイスキー樽でスタウトビールを熟成させます。スタウトビールで熟成させた樽で、ジェムソンを後熟させています。

これにより、カカオやコーヒー、バタースコッチ、微かなホップなどのフレーバーが加わり、リッチで複雑な味わいとなります。

ミドルトン蒸留所のマスターの一人である「デイブ・クイン」と、こだわりのクラフトビールを造っていたマイクロブルワリー「Franciscan Well」の創業者「シェイン・ロング」が「何か一緒に面白いことをやろうよ」という話になり、コラボがスタートし「ジェムソン カスクメイツ」は誕生しました。

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ジェムソン ブラックバレル

ジェムソン ブラックバレル

ジェムソン ブラックバレルは、樽の内側を焦がすチャ―リング製法を2度行った樽で熟成しています。

ブラックバレルの由来は、この真っ黒こげになった樽からきています。

チャ―リング製法を2度行うことで、芳醇で複雑な味わいが生まれ、豊かなアロマフレーバーが生み出されます。

香りは、焦がしたバーボン樽によるナッツの強い香りや胡椒のようなピリッとしたスパイスが感じられます。

味わいは、バニラの甘みや香ばしいナッツ、濃厚なスパイス。

余韻は、芳醇で力強い焦がした木の香りやバニラの余韻です。

また、ブラックバレルは別の記事にて詳しく紹介しているので、良かったらそちらも参考にしてみてください。

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ジェムソン セレクトリザーブ

ジェムソン セレクトリザーブ

「ジェムソン セレクト リザーブ」は、ニューヨークで先行販売して人気に火が付きましたが、2016年に終売となってしまったボトルです。

このボトルは、樽の内側を焦がしたファーストフィルのバーボン樽とシェリー樽を使用して熟成したノンエイジものです。

香りは、バタースコッチやトフィーの香りに、ネクタリンやアプリコットと完熟したリンゴなどのフルーティーな香りが加わっています。

味わいは、クリーミーな口当たりでバニラやベリー系のフルーツの甘さとナッツの香ばしさがあります。

余韻は、スモーキーなオーク香がのこります。

ジェムソン セレクトリザーブ
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ジェムソン ゴールドリザーブ

ジェムソン ゴールドリザーブ

「ジェムソン ゴールドリザーブ」は、マスタブレンダーのビリー・レイトンが厳選した原酒を最上級のグレードAカスクで熟成したブレンデッドウイスキーです。

このボトルは、バーボン樽とシェリー樽そしてオーク材を使用した新樽の3種類の樽を使用して熟成しています。

香りは、それぞれの熟成樽が生み出したフルーティー・スウィーティー・オーキーが調和した香りです。

味わいは、オイリーな口当たりでバニラの甘さにベリー系の甘酸っぱさとほのかなナッツの香ばしさがします。

余韻は、ポットスチルウイスキー独特の心地よいスパイシーさが長く続きます。

ジェムソン ゴールドリザーブ
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ジェムソン12年 スペシャルリザーブ

ジェムソン12年 スペシャルリザーブ

ジェムソン12年 スペシャルリザーブは、最低12年以上熟成させ、樽はオロロソシェリー樽を使用しています。

香りは、温かみのあるスパイシーな香り。

味わいは、ウッディでシェリー樽由来のナッツの風味と豊かで長い余韻を感じます。

ジェムソンのかつての看板商品でしたが、2014年に終売となっています。

元々は3000円台で購入できましたが、稀少価値が高まり通販サイトやオークションサイトでは6000円~7000円で販売されています。

通販サイトなどではわずかに在庫が残っているため、ジェムソンが好きな方であればぜひ手に入れておきたいボトルです。

ジェムソン18年 リミテッドリザーブ

ジェムソン18年 リミテッドリザーブ

「ジェムソン 18年 リミテッドエディション」は、2002年以降に年2回しかリリースされないブレンデッドアイリッシュウイスキーなボトルです。

このボトルは、スペイン産オロロソシェリー樽とファーストフィルのアメリカンオークバーボン樽を使用して18年以上熟成させています。

ボトルのラベルには、シリアルナンバーが刻印されています。

香りは、甘いバタースコッチとスパイシーなタフィーの香りから始まり、ライトなオーク香やラム酒そしてブラウンシュガーの香りが漂います。

味わいは、クリーミーな口当たりでタフィーやマジパンのような独特の甘さとオーキーなウッディネスがあります。

余韻は、タフィーの風味とブラウンシュガーのスパイスがのこります。

ジェムソン ボウストリート18年

ジェムソン ボウストリート18年

ジェムソン ボウストリート18年は、旧ジェムソン蒸留所であるボウ・ストリート蒸留所へのオマージュとして特別にボウ・ストリート旧蒸留所で作られました。

コークにあるミドルトン蒸留所で3回蒸留した後に、厳選したヨーロピアンオーク樽とアメリカンオーク樽で18年以上熟成させた3種類の希少なウイスキーをブレンドしています。

その後、ボウ・ストリート蒸留所にてファーストフィルのバーボン樽72樽に入れ替えて、フィニッシュしています。

加水をせずにボトリングしたカスクストレングスタイプなため、アルコール度数は高くなっています。

香りは、樽由来の豊かな香りとウッディでスパイシーな香り。

味わいは、オークの味わいやバニラの甘い風味を微かに感じます。

ジェムソン ボウストリート18年は、ラインナップされている中の上位ボトルの位置づけとなっているため、ジェムソンが好きな方であれば飲んでおきたい一本です。

ジェムソン カスクメイツ 東京エディション

ジェムソン カスクメイツ 東京エディション

ジェムソン カスクメイツ 東京エディションは、ジェムソンと東京の人気ブリュワリー「DevilCraft」がコラボレーションして2018年6月4日に日本限定で発売したボトルです。

新しい試みの一つとして、クラフトビールを熟成した樽をウイスキーのフィニッシュに使用していることです。

アイルランドでウイスキーの熟成に使用した樽を東京へ送り、「DevilCraft」の2種類のクラフトビール、

  • インペリアル・スタウト
  • インペリアル・ライ・ブラウン・エール

を別々の樽で熟成し、数量限定のバレルエイジドビールを製造します。

その後、空になったビール熟成樽を再びアイルランドへ戻し、ジェムソンを後熟しています。

香りは、ホップや浅煎りのコーヒー豆、果実の香り。

味わいは、滑らかな口当たりでコーヒーやほのかでスパイシーな味わいを感じます。

2020年現在は、オンラインショップなどで購入することができます。

ジェムソン カスクメイツ 東京エディション
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ジェムソン蒸留所・歴史

ジェムソン蒸留所

ジェムソンは、ジョン・ジェムソンが1780年にアイルランドの首都ダブリンのボウ・ストリートに設立したのが始まりです。

ボウ・ストリート蒸留所は、スタイン家が所有しており、その時の生産量は年間で3万ガロンでした。

しかし、ジョン・ジェムソンが経営に携わるようになってからは100万ガロンの生産量を誇るようになり、アイルランドで最大のウイスキー会社へと最長させました。

その後も順調に進み、1805年には世界一のウイスキー生産量を誇るようになります。

しかし、アイルランドでの禁酒法運動やアイルランドでの独立運動、さらには英国との貿易戦争といった歴史的な出来事により一時的に撤退を余儀なくされます。

19世紀になると、スコットランドでは連続式蒸留機の導入によりウイスキーの生産量を増やすことに成功しますが、アイルランドでは従来の単式蒸留機によるウイスキーの製造を取り入れていました。

それにより、スコッチウイスキーとの打ち勝つことがで来ませんでした。

1966年に、コーク・ディスティラリー社とジョン。ジェムソン社は合併し、アイリッシュ・ディスティラリーズ・グループが設立されます。

1976年には、アイルランドのコークに新しくミドルトン蒸留所を設立したことにより、ボウ・ストリート蒸留所は閉鎖されます。

1988年にフランスのペルノ・リカール社がアイリッシュ・ディスティラリーズを買収したことにより、ジェムソン社はペルノ・リカール社の傘下で運営が行われています。

日本への輸出は、ペルノ・リカール・ジャパンが行っています。

ジェムソンの製法

ジェムソン 製法

ジェムソンに使われている原料は地元産の大麦麦芽、モルト、グレーン原酒の3種類です。

ジェムソンの製造に使われる大麦は、ミドルトン蒸留所から100マイル以内で育ったものしか使用せず、仕込み水は蒸留所の敷地内を流れるダンガーニ川のものを使用しています。

ジェムソン特有のなめらかな口あたりは、単式蒸留機による蒸留とアイルランドの伝統である3回蒸留によるものです。

それにより、スコッチウイスキーに比べオイリーで穀物の風味が強くなっています。

熟成に使われる樽は、アメリカンオークのバーボン樽、スペインのワイン樽やシェリー樽、またビールの樽を匠に使用して風味付けをしています。

ジェムソン好きにおすすめのウイスキー

ジェムソンが好きな方におすすめのウイスキーを紹介します。

ジェムソンの特徴である「まろやかな口あたり」や「爽やかな甘い味わい」を基準に選びました。

今回はアイリッシュウイスキーを中心に選んだので、これを機にアイリッシュウイスキーの知見を深めてみてください。

ブッシュミルズ

ブッシュミルズ

ブッシュミルズは、ラインなプされている中のスタンダードボトルです。

アイルランド伝統の3回蒸留を行い、モルト原酒を50%使用しています。

香りは、フルーティでスパイシーでその後に、バニラの甘い香りを感じます。

味わいは、口に含むと穏やかな温かみを感じ、ほのかなはちみつの甘さがあります。

アイルランドで最古の蒸留とも言われるブッシュミルズ蒸留所で製造されたブッシュミルズは、軽やかでスムースな口あたりが特徴です。

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タラモアデュー

タラモアデュー

タラモアデューは、ジェムソンに次ぐアイルランドで2番目の売り上げを誇る人気銘柄です。

香りは、南国系のフルーツのパイナップルのようなフルーティな香り。

味わいは甘くクリーミー、パイナップルやバナナの甘み、ナッツの香ばしい風味を感じます。

口あたりはライトでオイリー、ジェムソンに比べたらスモーキーな印象を感じます。

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まとめ

ジェムソンは。アイリッシュウイスキーでNo.1の売り上げを誇る人気銘柄です。

まろやかな口あたりと甘くスムースな味わいは非常に飲みやすく、初めてのアイリッシュウイスキーにピッタリな銘柄です。

アイリッシュウイスキーに興味を持たれた方は、まずはジェムソンから飲み始めてみましょう。

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