ハイランドパークは、スコットランド最北端にあるハイランドパーク蒸留所で製造されるシングルモルトウイスキーです。
1798年創業のハイランドパーク蒸留所は、今でも伝統的な製法を守り続けており、その華やかでふくよかな深みのある風味や独特のピートは、世界中にたくさんのファンがいます。
この記事ではハイランドパークの中から「ハイランドパーク12年」の特徴やテイスティング、100件以上の口コミをもとに評価を解説します。
「ハイランドパーク12年が自分の好みに合っているのか」など購入後に失敗しないためのポイントがわかります。
また、ハイランドパークのことを詳しく知りたいという方は以下ページもご覧ください。
ハイランドパーク12年の特徴
「ハイランドパーク12年」は、スパニッシュオークとアメリカンオークのシェリー樽で12年以上熟成された原酒を使用し作られています。
穏やかなピート、シェリー樽由来のレーズンのような甘さ、控えめで優しいスモークが特徴の、飲みごたえのある1本になっています。
1本4000円ほどで販売されており、12年もののシングルモルトとしては、お手頃な価格です。
ハイランドパーク12年の基本情報
ブランド | HIGHLAND PARK(ハイランドパーク) |
---|---|
容量 | 700ml |
アルコール度数 | 40 % |
原産国 | スコットランド(イギリス) |
原材料・成分 | モルト |
ハイランドパーク12年のテイスティングノート
色 | 琥珀色 |
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香り | フレッシュでクリーン、そしてとてもアロマティック。軽い草のような香りとともに、フローラルな香りが五感を満たす。クリーミーなマヌカハニーとジューシーなシトラスの香りに、クリームとバランスのとれた甘さが加わる |
味 | 心地よい深みのある味わい。基層のどこかに焼いたオレンジが潜んでいる。ジャスミン入りのグラナリートーストとグリーンティーの香り |
フィニッシュ | 胡椒の効いたスパイスと木の削りかすのような香りが非常に長く続く |
ハイランドパーク12年を4つの飲み方でレビュー
1. ストレート
ハイランドパーク12年をストレートでいただくと、まず蜂蜜と花を思わせる甘い香りが印象に残ります。
口に含めば、甘みを基調にオレンジのような酸味、その後わずかな苦みがでてきます。
ハイランドパーク独特のスモーキーさもあり、スパイシーな余韻まで心地よいです。
ハイランドパーク12年の深い風味を余すことなく堪能したい人におすすめの飲み方です。
2. ロック
ハイランドパーク12年をロックにすると、ストレートのときとは全く違った印象になります。
まずストレートで前面にあった甘い香りは、氷による温度変化で控えめになります。
口に含むと、少しの苦みを最初に感じ、その後ウッディーさを伴う甘さとスモーキーさがパッっと広がります。
口当たりは、ストレートよりもさらに滑らかです。
ハイランドパーク12年のさまざまな風味を堪能したい人におすすめの飲み方です。
3. ハイボール
ハイランドパーク12年をハイボールにすると、炭酸とオレンジのような酸味があわさって爽やかな飲み心地になります。
一方で、わずかな苦みやウッディーさ、花のような甘さもしっかり残っており、複雑さと深みは失われていません。
ハイランドパーク12年の風味を、爽やかな口当たりで楽しみたい人におすすめの飲み方です。
4. 水割り
ハイランドパーク12年を加水すると香りがひらき、より一層花のような華やかな甘さがでてきて、その裏にハイランドパーク独特のピートがあるのがわかります。
口に含めばとても滑らかな口当たりで、キャラメルやバニラを思わせる甘さを感じます。
甘さや苦み、樽感を伴う長い余韻まで心地よいです。
ハイランドパーク12年の風味を、円やかな口当たりで楽しみたい人におすすめの飲み方です。
口コミ・レビューでわかる「ハイランドパーク12年」の評価
前提として、ウイスキーの味や香りの感じ方は個人の嗜好が異なるため、ウイスキーの評価に違いがあります。
そこで、「ハイランドパーク12年」を評価するために、実際に100件以上の口コミ調査しました。
結論からいうと、 ハイランドパーク12年を飲んだ人の評価は、以下のように分かれています。
良い評価 | 悪い評価 |
---|---|
・バランスが良い ・スムーズ |
・個性がない ・以前のほうが良かった |
ハイランドパーク12年は、甘さや酸味、ウッディーさやピートなどのバランスがとれた非常に完成度に高い1本であり、その点を評価する声は多いです。
口当たりも滑らかで、どんな飲み方にも合うのも良い評価につながっていました。
一方で、そのバランスの良さを個性がないと捉える人もいるようです。
また、シングルモルトということでロットによって風味に差があるので、以前飲んだものと比べると好きじゃないと感じる人もいました。
以下ハイランドパーク12年を実飲された方の感想を、一部抜粋してご紹介します。
ハイランドパーク12年の良い評価・口コミ
お花の蜜
ハイランドパーク12ねーん
君は何かのお花の蜜かな?
という甘さがアルコールの刺激の直後に追いかけて来る美味いよしやわせだよ(←何故か変換できない)#TWLC #ハイランドパーク pic.twitter.com/HwAedLmX7V
— ちゃらら (@chalalanrun) May 24, 2021
モルトの太い味
スコットランド、最北のオークニー諸島で造られるハイランドパーク12。僕はこういうウイスキーが好きだ。モルトの太い味。伝統的なフロアモルティング(床の上で発芽させる)を一部で行っている。ラベルには強い主張はない、紳士的な一本。そう、まさに私みたいなスコッチイスキー。 pic.twitter.com/q4riBKOL4X
— あーあーくんはヘタレ (@keibaumasaikou) March 27, 2018
スモーキーかつ甘めで好み
今日は
「ハイランドパーク12 年」で乾杯🍻
ハイランドって書いてあるからてっきりハイランドかと思ってたらアイランズなんですね。
新宿のエリクシールで飲んでいた時に、たまたま飲んだらスモーキーかつ甘めで好みだったので一本買っちゃいました!#TWLC pic.twitter.com/ZyIFoGbRCq— コンちゃん ウィスキー大好きマン! (@whiskyyounglove) April 30, 2020
滑らかでシルキー
この北の巨人(何か余市みたいだなw)「ハイランドパーク12」が美味かった。良い時代のボウモアの雰囲気もあり(この時代俺はギロッ本や西麻で呆けてたがw)。滑らかでシルキー、鰻や海月の滑り感様の後にふっと上るオレンジママレードが良いな。 pic.twitter.com/ANWNvP1Rqw
— Laguito (@Laguito5) August 26, 2017
バニラの甘みとスパイシーの広がり
ハイランドパーク12は、ヴァイキングオナーより旧ラベルの方が好き🤤加水した後のバニラの甘みとスパイシーの広がりが好きな一本です。"究極のオールラウンダー"と呼ばれるのも納得で、バランスの良さがウリですね〜('ω') pic.twitter.com/DrtpZo12Vm
— みならい (@minarai_hocchan) May 15, 2020
とてもスムーズ
It has been a favourite of mine for over 20 years. To me it is so smooth, a little smokey taste and not too peaty. Not a harsh whisky, like I said, very smooth.
(20年以上も私のお気に入りです。私にとってはとてもスムーズで、少しスモーキーな味わいがあり、ピートが強すぎません。厳しいウイスキーではなく、私が言ったように、とてもスムーズです。)
ウイスキーの本質
For an Islay fan it's not enough smoky, for a Speysider too heavy, but from my point of view it's what whisky is all about. If someone asked me "what is scotch?", I'd give this bottle.
(アイラファンにとってはスモーキーさが足りないし、スペイサーにとっては重すぎるが、私の視点ではこれこそがウイスキーの本質だと思う。もし誰かに「スコッチとは何か」と聞かれたら、私はこのボトルをあげるだろう。)
全ての味が完璧に融合した複雑な味
Excellent, I can't describe the complexity of flavor that all merge perfectly in every taste I like in a Scotch, had 100 different Scotches and this and Dalwhinnie are my two favorites. This has a better amount of peat though…
(素晴らしいです。私が好きなスコッチの全ての味が完璧に融合した複雑な味は、言葉では表現できません。100種類のスコッチを飲みましたが、このスコッチとダルフィニーが私のお気に入りです。ピートの量はこちらの方が多いですが...。)
ハイランドパーク12年の悪い評価・口コミ
ゴムやタイヤ臭
今日の開栓
「ハイランドパーク12」お前もか!
明らかなゴムやタイヤ臭。数か月前に飲んだ3本は無なので最新ロットだ。「ボウモア10」と激似(9もゴム臭記事有)。多分スパニッシュシェリーのせいだ。ゴム臭許す人多いが多分商売人だろ(爆) pic.twitter.com/ccoSlxi4vV— Laguito (@Laguito5) September 17, 2017
スモーキーさはあまり感じませんでした
ハイランドパーク12が仲間入り!
口コミでは、スモーキーの中にある甘みのような味わいだとありましたが、スモーキーさはあまり感じませんでした。でも、美味しいのは確か。ストレート、トワイスアップで飲みましたが飲みやすいですね😄 pic.twitter.com/MFtm6eJI0G— 鬼キャンパー@キャンプと自転車 (@horita49) November 29, 2020
当時のそれとは完全に別物
「しっかし、ハイランドパークよ…。先日、特級80年代初期のシルクスクリーンH込みのハイランドパーク12年飲んだから明確にわかったのだけど、現行のハイランドパーク12は当時のそれとは完全に別物だったな。まあ、最新ボトルは前ともさらに変化してるしな」
— ANU (@an_ANU) February 25, 2018
これは飲めない
Bought this in the US late 2020. I have traveled in Scotland, toured Macallan and other distilleries, but am not an « expert », just a 58 year old with a mature palate. That said, this is undrinkable. My father and I both poured it out. The bottle is still pretty full and I am thinking of tossing it instead of inflicting it on house guests. Truly awful taste. I used to love HP and traveled to Orkney and loved the place.
(2020年後半にアメリカで購入したもの。私はスコットランドを旅行し、マッカランや他の蒸留所を見学したことがありますが、「専門家」ではなく、ただの58歳の成熟した味覚の持ち主です。とはいえ、これは飲めない。父も私も注ぎきってしまいました。まだボトルはかなり残っているので、家のお客さんに飲ませる代わりに捨ててしまおうかと思っています。本当にひどい味です。私はかつてHPが好きでオークニーに旅行し、その場所を愛していました。)
甘くてキツイ
Too sweet and harsh, water is needed to make it drinkable even for the most seasoned of scotch drinkers. The finish is almost non existent, you’re really only paying for the first few seconds of sweetness and sharpness, for a 12yo the lack of depth and complexity to the flavours is very concerning. It’s not the worst and goes down well with Ice but it’s not one to be remembered
(あまりにも甘くてキツイので、熟練したスコッチ愛飲家でも飲めるようにするには水が必要です。後味はほとんどなく、最初の数秒の甘さと鋭さにお金を払っているだけのような状態です。最悪の味ではなく、氷との相性も良いのですが、記憶に残るような味ではありません。)
匂いも安っぽい
It is not what it was. The whole experience seems to be more about nonsense bottle than content of it. It has cheap smell, phenolic with alcohol coming trough. Not much going on in terms of taste. It used to be one of my favourites 15 years ago.
(以前のようなものではありません。この体験は、ボトルの中身よりも、ボトルのセンスに起因するものだと思う。匂いも安っぽいし、フェノール系でアルコールの香りがする。味の面ではあまりよくありません。15年前には私のお気に入りの一つでした。)
個性が感じられない
It is nice: smooth, sweet, smoky. But it is not great. It is not very telling, doesn't show up a very distinctive identity, not in nose nor in palate. In my opinion, too expensive for the experience it delivers, wouldn't buy it again.
(滑らかで、甘くて、スモーキーで、いい感じです。しかし、素晴らしいものではない。香りにも味にも個性が感じられないのです。私の意見では、提供される経験に比べて高すぎるので、二度と買わないでしょう。)
まとめ
ハイランドパーク12年は、甘さや酸味、ウッディーさやピートなどのバランスがとれた1本です。
究極のオールラウンダーとも呼ばれ、どんな飲み方にも合います。
ロックでストレートで、自分に合った飲み方で、ハイランドパーク12年を楽しんでください。