アードベッグは、ウイスキーの聖地・スコットランドにあるアイラ島で作られるシングルモルトウイスキーです。
アイラモルトは個性的なものが多いですが、アードベッグの強い個性は別格で、ウイスキー初心者で、アードベッグが最初から好きと言える人はいないと思えるほど、強烈な風味をもっています。
「飲みやすさ」からはかけ離れており飲む人を選ぶウイスキーですが、そのクセや奥深さが魅力的な銘柄になっています。
この記事では「アードベッグ ブラック」の特徴やテイスティング、100件以上の口コミをもとに評価を解説します。
「アードベッグ ブラックが自分の好みに合っているのか」など購入後に失敗しないためのポイントがわかります。
また、アードベッグのことを詳しく知りたいという方は以下ページもご覧ください。
アードベッグ ブラックの特徴
「アードベッグ ブラック」は、熟成にニュージーランド産のピノ ノワールの赤ワインの樽を使用しているのが特徴です。
そのため、アードベッグらしい強烈な個性はありつつ、その奥に樽由来のベリー系の果実っぽさも感じさせる、深みのある味わいとなっています。
ちなみに、ボトルのブラックの表記は「Blaaack」となっており、英語の羊の鳴き声である「Baaa」とかけてあります。
人間よりも羊が多いニュージーランドをイメージした、遊び心のある演出ですね。
限定本数のみ発売されているため、価格が1本4万円近くになっていることも多い貴重なボトルです。
アードベッグ ブラックの基本情報
ブランド | アードベッグ(Ardbeg) |
---|---|
容量 | 700ml |
アルコール度数 | 46% |
原産国 | イギリス(スコットランド) |
原材料・成分 | モルト |
アードベッグ ブラックのテイスティングノート
色 | 琥珀色 |
---|---|
香り | ラズベリー、ブラックカラント、焼いた土、蜂蜜をかけたハム。 |
味 | スパイスの効いたフルーツコンポート、豊かなレッドベリー、さらにスモークした肉、コーヒー、焦がしたオーク、ブランデーチェリー |
フィニッシュ | ブラックペッパーとシナモンのスパイシーさ、オレンジの皮のバランスのとれたフルーティーな香り |
アードベッグ ブラックを4つの飲み方でレビュー
1. ストレート
アードベッグ ブラックの、アードベッグらしい強烈な個性と、ワイン樽熟成由来のフルーティーな風味をダイレクトに感じたいのであれば、まずはストレートがおすすめです。
口に含めばスモーキーなピート香が口いっぱいにひろがり、奥の方にベリー系の香りを感じることができます。
味は潮っぽさが強く、その中に苦みや甘みや酸味が見え隠れします。
アードベッグらしさに、ワイン樽由来のベリーが加わった新しい味わいが面白いです。
2. ロック
じっくりとアードベッグ ブラックを味わいたいのであれば、ロックがおすすめです。
氷による温度変化でピート感が少し控えめになり、かわりにワイン樽由来のベリー系の香りや風味がはっきりと顔をだします。
時間がたち氷がとけ加水されると、アードベッグ ブラックらしいピートやスパイシーさがでてきます。
時間の経過とともに、アードベッグ ブラックのさまざまな味わいが堪能できる飲み方です。
3. ハイボール
この4つの飲み方の中で、一番のおすすめがハイボールです。
アードベッグをハイボールで飲むなんてとんでもないという人もいますが、このアードベッグ ブラックに関してはハイボールがとてもあいます。
アードベッグ ブラックならではのスモーキーさや重厚さはそのままに、炭酸がベリー系の酸味と合わさって爽やかな飲み口になります。
ウイスキー上級者向けのアードベッグ ブラックですが、ハイボールならアードベッグ ブラックの美味しさを損なうことなく、スコッチ初心者でも美味しくいただけると思います。
4. 水割り
スコッチ初心者でアードベッグ ブラックを楽しみたい人には、水割りがおすすめです。
ストレートで飲んだ時のような強烈な風味が控えめになり飲みやすくなります。
一方で加水によりアードベッグ ブラックの香りがひらき、ベリー系の香りや蜂蜜を思い出させる甘い香りなどがさらに強くなります。
アードベッグ ブラックに強烈な個性とクセを求める人には向かない飲み方ですが、ストレートで飲むのはキツイけれどアードベッグ ブラックを楽しみたい初心者におすすめします。
口コミ・レビューでわかる「アードベッグ ブラック」の評価
前提として、ウイスキーの味や香りの感じ方は個人の嗜好が異なるため、ウイスキーの評価に違いがあります。
そこで、「アードベッグ ブラック」を評価するために、実際に100件以上の口コミ調査しました。
結論からいうと、 アードベッグ ブラックを飲んだ人の評価は、以下のように分かれています。
良い評価 | 悪い評価 |
---|---|
・心地よいピート感
・赤ワインのフルーティーさが飲みやすさをプラスする |
・甘ったるい
・口当たりが弱い |
アードベッグ ブラックは強烈な個性をもつ アードベッグの中では、樽由来のベリー系のフルーティーさもあって比較的飲みやすく、そのことを評価する声は多かったです。
また、アードベッグらしい味わいに赤ワインのフルーティーさが加わった風味を、面白く美味しいと感じる人も沢山いました。
一方で アードベッグに強いクセを求める人には、赤ワインのフルーティーさが甘ったるいと捉えられているようです。
以下 アードベッグ ブラックを実飲された方の感想を、一部抜粋してご紹介します。
アードベッグ ブラックの良い評価・口コミ
心地良いピート感
#ウイスキー #スコッチ 「アードベッグ "ブラック(Blaaack)"」
NZ産ピノノワール赤ワイン樽使用、言われれば香味に「それかな?」と思える部分があるぐらいわかりやすいです。近年のアードベッグの中でも心地良いピート感。樽香とのバランスが気に入ればというアイテム。亀戸「ニコハナ」さんにて。 pic.twitter.com/bdLTOg2LCm— Kuroiwa(SAKE) (@Kuroiwa_SAKE) August 12, 2020
赤ワインのフルーティさとスモーキーさが共存
アードベッグ ブラックが印象深い。
赤ワインのフルーティさとスモーキーさが共存してて、インパクト大だった(笑)#2020マイベストウイスキー大賞 pic.twitter.com/Dsu1WL3DOv— いもらい (@omiomi_fas) December 9, 2020
赤ワインの特有であるベリーと渋みを感じて感激
ついにアードベッグ ブラックを飲んだ!
飲んだ時は「いつもの」アードベッグかなーと思ったけど、赤ワインの特有であるベリーと渋みを感じて感激!
ウイスキーで渋みを感じることがなかったので、新鮮でした#TWLC pic.twitter.com/TmmSY8TdrT— いもらい (@omiomi_fas) June 10, 2020
ベリーの果実味
アードベッグ ブラック
自分にとっては初めての限定品
ベリーの果実味がとても
気に入りました☺️
せっかく巡り会えたので大切に飲も😍 pic.twitter.com/p6b13Mv2JN
— なおえもん🌷はるか村村民🌷 (@Buta_Emon3647) June 9, 2020
ベルベット調のなめらかな口当たり
【アードベッグ】ブラック2,500円
ニュージーランドのピノワール赤ワイン樽を使用して
ベリー系のフルーティさ
ビターチェリーやアーモンドの豊かな風味🔸黒い羊🐏をイメージしたボトル
ベルベット調のなめらかな
口当たり☆希少酒🥃
K☺︎,#酒KURE #アードベッグブラック#ウイスキー pic.twitter.com/aoU3FZYSGu
— 酒KURE(シュクレ) (@syukurehakodate) July 15, 2020
赤ワイン樽熟成の華やかさ
アードベッグ ブラック開けましたー。昨日バーで呑んだ時とは印象が全然違う。香りが面白い、置いておくとあのピート香なのに、スワリングした途端ピート香が消える位の赤ワイン樽熟成の華やかさがふわっと。加水で香りはピート感のみに。あーこうやってイジり倒せるからボトルで欲しいんですよ…w pic.twitter.com/rcRm8ShJrC
— ぷか (@kf0114) May 31, 2020
やさしめで凄く美味しかった
アードベッグ ブラック。ピノ・ノワールのワイン樽の限定品。
もちろんアードベッグの香りはするのですが、やさしめで凄く美味しかったです! pic.twitter.com/Jo6hPkr2RC— 伊豆 (@josakuraizu) June 19, 2020
甘いフルーティーな香りの方が強く感じる
アードベッグ ブラック。
ストレートでいただきます。
さんざんアードベッグ飲んでるからもはやスモーキーさは慣れてしまってあまり感じなくなった 笑
甘いフルーティーな香りの方が強く感じる。 pic.twitter.com/IRcaRdfbvQ— 麦酒少年@.44 INOUE (@beerboy__26) April 5, 2021
アードベッグ ブラックの悪い評価・口コミ
ワインカスクで感じてきたブランデー感が感じられない
待ってましたアードベッグ ブラック
NZ産の赤ワイン樽で熟成らしいですが、ワインカスクで感じてきたブランデー感が感じられないです
10年よりも海藻感があるピートの後に、ドライなジンジャエールみたいなフィニッシュ
10年は後半にバーボン樽な甘み来ますが、これは反対のドライだと思います pic.twitter.com/hIR8IJiZ8a— びんら (@Cask_strength20) June 13, 2020
ピート好きじゃない
なるほど、開栓直後のアードベッグブラックしか飲んでないけど、今飲んだらまた違う印象なんだよな、うーん、、、(ピート好きじゃない)
— あっきー☺︎ (@akiho_iwasaka) June 17, 2020
情熱のないウイスキー
There is not very much wine influence here, or at least not near what you’d think. That’s not a bad thing mind you, but no one can convince me either that this is that good. It’s fine, but passionless whisky. Laphroaig 10 cask strength or Lagavulin 12 smash this whisky.
(ここにはワインの影響はあまりなく、少なくともあなたが思っているようなものではありません。それは悪いことではありませんが、これがそんなに良いものだとは誰も私を納得させられません。いいんだけど、情熱のないウイスキーです。ラフロイグ10のカスクストレングスやラガヴーリン12がこのウイスキーを打ち負かすでしょう。)
引用:WhiskyBase
非常に甘ったるい
Nose80
Acidic, pukey, Ardbeg... smells a bit like vomit, at least initially. Seriously, not the kinda whisky I was looking for. Sweet, very sweet.
Taste80
Very saccharine. Overly so, just like the nose. A plasticky, Sunny D orange drink overtones to this. I'm not a big fan for sure. Very weird, with a bit of mosquito-spray in the palate. I haven't chased their annual limited releases for years now, and I can see why. This is pretty terrible stuff. A total gimmick.
Finish78
Too sweet here..
(香り80点 酸っぱい、プキー、アードベッグ...少なくとも最初は嘔吐物のような香りがする。真面目な話、私が求めていたウイスキーの種類ではない。甘い、とても甘い。
味わい 80点 非常に甘ったるい。香りと同じように、過剰なほど。プラスチックのような、サニーDのオレンジドリンクのような香りがします。私はあまり好きではありません。蚊取り線香のような香りがして、とても奇妙です。もう何年も毎年の限定リリースを追いかけていませんが、その理由がわかりました。これはかなりひどいものだ。完全なギミックですね。
フィニッシュ 78点 甘いですね。)
引用:WhiskyBase
心地よくない
Super young, super cute. I have incense in the finish. Not so pleasant ...
(超若い、超かわいい。仕上げにお香を入れています。あまり心地よくない.)
引用:WhiskyBase
少し灰が多すぎる
Pleasant, flattering. A welcome relief. But towards the end it gets a bit too ashy for me. 77 points
(お世辞抜きで心地よい。ホッとする。しかし、最後の方になると、私には少し灰が多すぎる。77点)
引用:WhiskyBase
口当たりが弱い
It seems the power of autosuggestion several black things came to mind and I don't know if the folks at Ardbeg had that in mind. Firstly, I think the weak aspect is the palate - I don't seem able to relate to that. The finish is a bit twisted but at least it was interesting twists and turns. The nose starts off being something as you would imagine it to be but takes on a different guise after tasting. This whisky seems to be a novelty, there doesn't seem to be an integration of the Pinot Noir and the peated whisky but rather both elements co-existing.
I think I would prefer a cheaper Corryvreckan over this.
(自己暗示の力でいくつかの黒いものが思い浮かんだようですが、アードベッグの皆さんがそれを念頭に置いていたかどうかはわかりません。まず、弱い面は口当たりだと思います。私はそれに共感できないようです。フィニッシュは少しひねくれていますが、少なくとも面白いひねりがありました。香りは、最初は想像通りのものですが、テイスティングすると別の装いになります。このウイスキーは斬新で、ピノ・ノワールとピーテッド・ウイスキーの融合ではなく、両方の要素が共存しているように思えます。
このウイスキーよりも安いコリーヴルカンの方が好きかもしれません。)
引用:WhiskyBase
まとめ
アードベッグ ブラックは、熟成にニュージーランド産のピノ ノワールの赤ワインの樽を利用した、面白い風味が味わえる1本です。
アードベッグらしい強烈な個性があるので万人向けとは言えませんが、赤ワインのフルーティーさが加わったおかげで、アードベッグの中では比較的飲みやすい部類に入ります。
ロックでストレートで、自分にあった飲み方をみつけて、アードベッグ ブラックの個性を楽しんでください。