グレンカダムは、グレンカダムでつくられているブレンデッドウイスキーウイスキーです。
この記事では、グレンカダムの味わいや特徴、歴史、製造方法などを紹介します。
また、併せておすすめのウイスキーをご紹介します。
読み終わる頃にはグレンカダムが飲みたくなりますので、ぜひ参考にしてみてください。
グレンカダムの特徴・概要
グレンカダムは、ハイランドモルトの銘柄で、蒸留所は東ハイランドのブレヒンという古い町にあります。
最大の特徴として、とてもクリーミーな印象が強いことから『大麦のクリーム』なんて呼ばれています。
味・香りの特徴
グレンカダムは、熟した果実のような風味が特徴的で、さらっとしたなめらかなテクスチャーが、クリーミーを表しています。
また、長期熟成させたものは、洋梨やマーマレードのような魅惑的なアロマの香りがあることも特徴です。
バランタイン17年の「魔法の7柱」の1つ
バランタイン17年は「ザ・スコッチ」と異名がつくほど有名なウイスキーです。
バランタイン17年はブレンデッドウイスキーであり、ブレンドされている7つの内の1つがグレンカダムです。
グレンカダム蒸留所の、1959年に大改修が行われており、その時にバランタインの「魔法の7柱」に選ばれました。
グレンカダムのおすすめの飲み方は「ストレート」
グレンカダムの特徴でもある、クリーミーさを存分に堪能するのであればストレートで飲むことをおすすめします。
常温で保管されたボトルを、香りが貯まりやすいグラスにつぎましょう。香りや味わいを存分に楽しみましょう。
グレンカダムの種類
ここでは、グレンカダムの種類についてご紹介します。
各ラインナップを飲み比べることで、味の違いを知ることができますので、よりグレンカダムについて知ることができます。
グレンカダム レゼルヴァ アンダルシア
「グレンカダム レゼルヴァ アンダルシア」は、熟成樽はオロロソシェリーカスクで熟成させてフィニッシュさせたボトルになります。
香りは熟したソフトフルーツ、ソフトヌガー、オークのバニラがあります。
味わいサルタナ、果樹園の果実、りんご飴の甘さで滑らかでクリーミーがあります。
グレンカダム オリジン
「グレンカダム オリジン」は、最良のバーボン樽で熟成させた後、オロロソ・シェリー樽でフィニッシュさせています。
香りは、クリーミー、フローラル、麦芽、少しのバニラとサマーフルーツ。
味わいは、バナナ、パイナップル、梨のようなフルーティーさがあります。
グレンカダム10年
「グレンカダム10年」は、ノンカラーリングでアンチルフィルターでボトリングされています。
香りは、とても強く草っぽく、フレッシュでスパイシーな樽のトーンとレモン香があります。
味わいは、とてもまろやかでエレガントで、クリスピィな味わいとともに甘さとソフトな樽の味わいが絶妙です。
グレンカダム13年
「グレンカダム 13年」は6000本限定の限定品のボトルになります。
香りは、フローラル、モルティ、サマーフルーツ、穏やかな甘さ、少しバニラを感じさせます。味わいは、洗練され、熟した果実、バニラの甘さがあります。
グレンカダム15年
「グレンカダム15年」は、インターナショナルスピリッツチャレンジ2020の金賞に選ばれたことがあるボトルです。
香りは、オレンジ(柑橘系)や、ビターチョコ、カスタードクリームさがあります。
味わいは、干し草様のある甘いモルティーさと仄かなスパイス、オレンジピールの苦味とカスタードのフレイバーがあります。
グレンカダム17年 トリプルカスク ポートウッドフィニッシュ
「グレンカダム17年 トリプルカスク ポートウッドフィニッシュ」は、バーボンカスクで熟成後に、三つのポートカスクで数年間追加熟成されています。
香り甘いタフィー、サマーフルーツ、バニラの香りがあり、味わいもとても飲みやすくなっているボトルです。
グレンカダム18年
「グレンカダム18年」は、蒸溜所が受賞歴のある範囲を広める為にリリースされたボトルです。
香りは、オレンジやバニラ、ほど良い麦感、淡いクリームと植物感があります。
口に含むとオレンジ、バニラ、コクもある濃いめの甘味と優しい麦の旨味があります。
グレンカダム19年 1998 シェリーカスク
「グレンカダム19年 1998 シェリーカスク」は、ハイランドシングルモルトの限定版を発売され19年熟成したシェリー樽仕上げたボトルです。
香りは、甘いオーク、ピーナッツ・クリームやモカ・クリームがあり、またそのクリームの後ろからじわじわとモルティさが広がります。
味わいは、オレンジクリーム、洋ナシのコンポートのフルーティさがあります。
グレンカダム21年
「グレンカダム21年」は、熟成期間も21年とかなり落ち着きもあるが、どっしりと構えるような感じではなく、愛嬌があり親しみやすいのが特徴です。
香りは、フローラル、エレガント、オレンジの甘やかさが印象的です。
味わいは、優雅で穏やかさの中にオレンジ、柑橘類の皮の砂糖漬け、ピリっとしたオークのトーンを感じさせます。
グレンカダム25年
「グレンカダム25年」は、リリースされている中でもっとも高級品のボトルになります。
トロピカルフルーツ、コショウ、ジンジャーナッツビスケットの香りが漂い、非常にリッチな味わいのハイランドシングルモルトになります。
グレンカダム 1978 シングルカスク
「グレンカダム 1978 シングルカスク」は、グレンカダムのシェリー・カスクの長期熟成品のボトルになります。
仕込みは1978年になるので32年熟成品でもあります。またとても希少価値があり全生産本数405本のみしかありません。
香りは、リッチで、オレンジ・マーマレードや砂糖漬けのキンカンになります。
味わいは、甘くとてもバランスが取れています。また、リッチで甘い風味の感覚があります。
グレンカダム蒸留所の歴史
グレンカダム蒸溜所は、東ハイランドのブレヒンという古い町にあります。
創業は、は1825年で、ジョージ・クーパーによって設立されました。
創業されてわずか2年後には、デビッド・スコットにナーオーが変わりました。
その後も、1837年からはギルキアへ、1891年にはトンプソンアンドカンパニーリミテッドとそれぞれ所有しています。
この頃につくられたブレンデッドウイスキーの原酒を使うことがほとんどでした。
そして、20世紀に入った1954年には、ハイラム・ウォーカーがグレンカダム蒸留所を購入し、さらに2年後にはジョージ・バランタイン&サンによって購入されました。
そしてアライド・ドメクがに所有権が変わり、2000年になると蒸留所はとうとう閉鎖してしまいました。
そこからわずか3年後には、アンガス・ダンディ社が蒸留所を買収して復活させ、再び生産開始します。
このようにグレンカダム蒸溜所は、苦労した歴史があるといえます。
グレンカダムの製法
グレンカダム蒸留所は規模は小さく、半世紀以上も大きな改修が行われず、近年の蒸溜所にあるコンピュータ制御は行われず、あくまで伝統的な製法でウイスキーつくりをしています。
また、グレンカダム蒸留所の生産は年間130万リットルとスコットランドの中では小規模な方だといえます。
使われている仕込み水は、以前は50キロメートルほども離れたリー湖を使用していましたが、現在は14キロメートル離れたムーランズの泉を使っています。
一度の仕込みには4.9トンの麦芽を使い、それらを鋳鉄製の糖化槽で9時間ほどかけてじっくりと糖化させ、麦汁を得ます。
こうしてできた24000リットルほどの麦汁を、スチール製の発酵槽で48時間以上かけてじっくりと発酵させます。
また、蒸留設備の特徴としてはウォッシュ・スチルのラインアームが15度の角度で上を向いていることです。
この理由は、角度をつけることで不純物の混入防止や蒸気の還流を促し、軽やかでクリアな留液を得ることできるとの事です。
その後、アルコール度数は8.5%のモロミを、ポットスチルを使って蒸留していきます。
最後は、蒸留されたスピリッツを、バーボン樽をメインに熟成させます。
グレンカダムはあくまで手作業で行うことで、奥深い味わいを出しているのです。
グレンカダム好きにおすすめウイスキー
グレンカダムは、バランタイン17年の「魔法の7柱」の1つでもあります。
ここでは、バランタインの魔法の7柱の他のボトルをご紹介します。
飲み比べることで、グレンカダムのような奥深い味わいを楽しむことができます。
バルブレア12年
「バルブレア12年」は、1790年創業にされたハイランドで2番目に古いバルブレア蒸留所でつくられているウイスキーです。
イギリスの名匠、ケン・ローチ監督によるヒューマン・コメディー「天使の分け前」のロケ地にもなった場所でもあります。
香りは、シトラス系のフルーツ、アプリコットそして蜂蜜によってさらに強調された花の香りがあります。
味わいは、オレンジ、レモンなどのフルーティーさがあります。
アードベッグ10年
「アードベッグ10年」は、アードベッグ蒸留所でつくられているシングルモルトウイスキーです。
とてもスモーキーさがあり、多くのウイスキー愛好家に好まれているウイスキーでもあります。
香りは、しっかりと強く上がるピートスモークそして奥に麦芽の甘い香りがあります。
味わいは、強烈なスモーキーさがあり、またクリーミーさが融合しています。
まとめ
グレンカダム蒸溜所で製造されているグレンカダムについてご紹介しました。
バランタインの「魔法の7柱」の1つでもある、このウイスキーは多くの人に好まれています。
この記事で興味を持った方は、大麦のクリームと称されるグレンカダムを是非ご賞味ください。