ウイスキー「J&B」は、イギリスのジャステリーニ&ブルックス社が造っているブレンデッド・ウイスキーです。
この記事では、J&Bの味わいや特徴、歴史、製造方法などと併せておすすめのウイスキーをご紹介します。
読み終わる頃にはJ&Bが飲みたくなりますので、ぜひ参考にしてみてください。
J&Bの特徴・概要
J&Bはイギリスのジャステリーニ&ブルックス社が造っているスコッチウイスキーです。J&Bはジャステリーニ&ブルックス社の頭文字をとってつけられているということが分かります。
またこの会社はロンドンにありますが、原酒はスコットランドのものが使われています。
ちなみに、イエローの地にレッドの文字が鮮やかなこのラベルは、バーの棚で見つけやすいように考案されたものです。
J&Bの味・香りの特徴
J&B は、「ノッカンドゥ」「オスロスク」「ストラスミル」「グレンスペイ」などスペイサイド地方のモルトを核に42種類の原酒が使われています。
それらをブレンドすることで、リンゴや洋梨を想わせるフルーティな香りと、スムースでバランスのとれた味わいが特長です。
世界で7番目に売上があるスコッチウイスキー
J&Bはスコッチウイスキーの中で世界で7番目に売上があります。
2015年時は世界第5位で、現在は順位を落としていますが、それでもとても人気のあるウイスキーであるといえます。
また、J&Bはアメリカ市場に向けてつくられたということもあり、アメリカでは長く愛され続けています。
J&Bのおすすめの飲み方は「ソーダ割」
J&Bは余韻が短いのでストレートで飲むのではなく「ソーダ割」で飲むことをおすすめします。
これは、J&Bのオフィシャルサイトや、日本の正規代理店キリンでもそのように紹介されています。
コーラ、ジンジャーエール、ソーダなど色々な飲み物との相性も良く、ミックスドリンクとしても美味しさの楽しみが広がります。
また、ミントやライムを添えることでアクセントになります。
J&Bの種類
ここでは、J&Bの種類についてご紹介します。
各ラインナップを飲み比べることで、味の違いを知ることができますので、よりJ&Bについて知ることができます。
J&B レア
J&B レアは、ジャステリーニ&ブルックス社のフラッグシップボトルになります。
36種類のモルト原酒と6種類のグレーン原酒をブレンドしてつくられています。
香りは、スペイサイドらしい青リンゴとグリーンレーズン、マスカット、麦芽ウエハースです。
味わいはドライでスムースな飲み口、レーズン、ウエハースの香ばしさと甘みがあります。
J&B クラシック 特級
J&B クラシック 特級は、とても希少なJ&Bです。ネット販売でも、なかなか見つけることができないボトルです。
香り、ドライで乾いた麦芽や穀物、干し草、微かにハーブを思わせる青みがかった要素があります。
味わいは、軽くドライな口当たりで、乾いた麦芽やバニラウェハース、徐々にコクのあるモルティーな甘みがあります。
余韻はドライで干し草を思わせるような乾いた麦芽で最後まで味わいを楽しむことができます。
J&B エクセプション 12年
J&B エクセプション 12年は、フランス限定のボトルでピュアモルトで12年以上の熟成を経たモルトをヴァッティングさせています。
味わいは、スペイサイド・モルトの優雅さと柔らかい口当たりで複雑なアロマと長い余韻があります。
J&B リザーブ15年
J&B リザーブ15年は、ハイランドとスペイサイドのモルトウイスキー36種類と6種類のグレーンウイスキーがブレンドされており熟成期間は15年と6カ月です。
麦芽や植物様のドライな芳香から麦芽系の味わいがあります。
余韻はあまり長くないのでが、濃いめのハイボールがおすすめです。
J&B ジェット12年
J&B ジェット12年は、40種以上のモルト原酒とグレーン原酒をブレンドしたボトルで使われており、全ての原酒は熟成年数12年以上です。
香りは、熟成感のあるリンゴ、バニラウエハースで、味わいは口当たりがよく、ウエハースの香ばしさや桃、カカオのビターを感じさせます。
J&B アルティマ
J&B アルティマは、スコッチウイスキーの誕生500周年を記念して1994年にリリースされたもので、現在はすでに終売しています。
香りは、洋梨や白桃のような華やかさがあり、またメイプルシロップをかけたオーク材を感じさせます。
味わいは、煮詰めたメイプルシロップやフレッシュベリー、バナナカスタードになります。
J&Bの歴史
ジャステリーニ&ブルックス社は、元々1749年にロンドンで創業したワイン商でした。創業者はボローニャ出身のイタリア人、ジャコモ・ジャステリーニ氏です。
後に知り合うサミュエル・ジョンソン氏と、甥のジョージョンソン氏も巻き込んでジャコモ氏は「ジャステリーニ社」を設立し、ロンドンでワイン店を開くことになります。
1760年代にはイギリス国王ジョージ3世から王室御用達の証を授かり、高級ワインとスピリッツを供給し続けました。
王室御用達の授与は現在のエリザベス2世にまで途切れることなく続けられました。
そのため、ジャステリーニ社はワイン商としては名門中の名門といえるべき老舗店なのです。
その後、ジャコモとジョージのジャステリーニ社を引き継いだのがアルフレッド・ブルックス社でした。
1831年にジャステリーニ社を買収する形で引き継ぎ、その際に会社名も「ジャステリーニ&ブルックス社」と改めました。
同社のオリジナル(現在のJ&Bレアの原型となる)ウイスキーが発売されたのは1890年です。
ちなみにロンドンでは初めて、スコットランドでウイスキーを買い付け、自社ブランドをつくった企業となります。
つくられたウイスキーは「クラブ」というシンプルなブランド名で売り出されました。
クラブを経て、J&Bのフラッグシップとなる「J&Bレア」が売り出されたのは、禁酒法が解禁された1933年以降のアメリカで発売されました。
巨額のマーケティング費用が注がれ、ニューヨークの街の至る所に「J&B」の文字が掲げられるようになります。
このマーケティング戦略は大成功で、50〜60年代は「J&Bレア」は見事アメリカにおけるシェア率No. 1のスコッチとなりました。
J&Bの製法
J&Bは、「ノッカンドゥ」「オスロスク」「ストラスミル」「グレンスペイ」を中心とした36種類のモルト原酒と、そして6種類のグレーン原酒をブレンドして造られています。
上記の4つのキーモルトは全てスペイサイド地方で造られています。それらを使っているモルト原酒の約80%がスペイサイドで造られたものです。
特に華やかでソフトな口当たり、そして穏やかなピート香を有するノッカンドゥとオスロスクはJ&Bの風味の重要な角を担っているといえるといえます。
ちなみに、オスロスクは1974年にJ&Bに原酒提供するために造られた蒸溜所としても知られています。
J&B好きにおすすめウイスキー
ここでは、世界的に見ても売上の良いJ&Bですが、J&Bに負けないくらい売上のあるスコッチウイスキーをご紹介します。
あわせて飲んでみることで人気の理由がわかると思います。
バランタイン ファイネスト
バランタインは、2020年時点で売上が第2位のウイスキーです。
日本でもとても人気のあるウイスキーで、サントリーが輸入を手がけています。
40種類以上のシングルモルトをブレンドして、豊かで滑らかな味わいが特徴です。
ジョニーウォーカー ブラックラベル 12年
ジョニーウォーカーは、2020年時点で世界で一番の売上を誇るウイスキーです。
第二位のバランタインの売上が770万ケースに対して、ジョニーウォーカーは1840万ケースでその差は圧倒的です。
特長的なスモーキーさと、スペイサイドらしい青リンゴを感じさせるフルーティーな味わいが特徴的です。
ブラック&ホワイト
ブラック&ホワイトは、売上は2020年時点で世界第8位になるウイスキーです。
口に含むと僅かにスモーキーさがあり、フレッシュでスパイシーな味わいと、飲み易くまろやかな口当たりです。
まとめ
ジャステリーニ&ブルックス社で製造されているJ&Bについてご紹介しました。
J&Bは世界的にも人気のウイスキーで売上は常に上位に位置しています。
とても飲みやすいので初心者におすすめのウイスキーです。
この記事で興味を持った方は、香ばしさと爽やかさのあるJ&Bを是非ご賞味ください。