マルスウイスキーは、長野県の信州マルス蒸溜所で作られているジャパニーズウイスキーです。
この記事では、マルスウイスキーの味わいや特徴、歴史、製造方法などを紹介します。
記事の最後には、マルスウイスキーが好きな方におすすめのウイスキーも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
マルスウイスキーの特徴・概要
マルスウイスキーを製造した岩井喜一郎は、竹鶴政孝の元上司でした。
竹鶴政孝がスコットランドから帰ってきたときに竹鶴ノートを手にし、それを元にマルスウイスキーは作られました。
マルスウイスキーの味・香りの特徴
マルスウイスキーの風味は、さまざまな種類がラインナップされているため、一概には言えません。
しかし、竹鶴ノートを参考に作られウイスキーブームの火付け役ともなっているため、日本人好みのクセがなく飲みやすい風味となっているのが特徴です。
マルスウイスキーは地ウイスキーブームの火付け役
マルスウイスキーは地ウイスキーブームの火付け役とも言われています。
マルスウイスキーが事業を開始したのが戦後の1949年でした。
その後、高度経済成長期になると仕事帰りに一杯飲むスタイルが流行したことにより、各地でウイスキーの製造がスタートしました。
そして、スコットランドから帰国した竹鶴政孝の竹鶴ノートによって地ウイスキーの製造を開始し、販売したことにより地ウイスキーブームが起こりました。
マルスウイスキーのおすすめの飲み方はハイボール
マルスウイスキーは、ハイボールでの飲み方がおすすめです。
日本人好みのクセのない柔らかな風味は、炭酸とよく合います。
しかし、さまざまな種類がラインナップされているため、それぞれにあった飲み方を探してみることがおすすめです。
マルスウイスキーの種類
マルスウイスキー 信州
マルスウイスキー 信州は、長野県限定で販売されているブレンデッドウイスキーです。
香りは、アルコールの刺激の後にカラメルの甘さを感じます。
味わいは、ナシやレーズン、カラメル、モルトの風味。甘さが全面に押し出されているような風味です。
ストレート、ロック、水割りとさまざまな飲み方でもおいしく飲めます。
マルスウイスキー 西郷どん
マルスウイスキー 西郷どんは、西郷隆盛をイメージして作られたブレンデッドウイスキーです。
香りは、クセのあるスモーキーな香りを感じますが、オレンジやレーズンといったフルーティな香りによって柔らかい風味を感じます。
味わいは、まろやかな口当たりでカラメルソースのような甘み、アルコールのピリッとした刺激、オレンジやレーズンのフルーティさ、スモーキーなどっしりとした重厚感のある風味。
スモーキーな風味を感じるため、ウイスキーを飲み慣れていない方には飲みづらさを感じるかもしれません。
マルスウイスキー 岩井トラディション
マルスウイスキー 岩井トラディションは、マルスを生みの親の岩井喜一郎の名前を冠したウイスキーです。
香りは、レーズン、土っぽさ、干し草、ピート香といった少しクセのある香り。
味わいは、優しい口当たりでバニラエッセンスやローストナッツといった甘ったるい風味。
複雑な香りとなっているため、ウイスキーを飲み慣れている方におすすめです。
マルスウイスキー 3&7
マルスウイスキー 3&7は、7年間熟成したモルト原酒と3年間熟成したグレーン原酒をブレンデッドしたウイスキーです。
香りは、アルコール感などはなく、また香り自体も弱い印象です。ホワイトオークの樽香を少し感じます。
味わいは、濃厚な甘みを感じ、ホワイトオークの樽の風味。
風味は全体的に弱く感じるため、ウイスキーを飲み慣れていない方におすすめです。
マルスウイスキー エクストラ
マルスウイスキー エクストラはマルスウイスキーの中でも一際人気の高いウイスキーです。
香りは、アルコール感を強く感じる香りとなっています。
味わいもアルコール感を感じますが、まろやかな口当たりとなっており、日本人好みのやさしい風味となっています。
ウイスキーでは珍しい一升瓶ボトルで販売さがされています。
マルスウイスキー ツインアルプス
マルスウイスキー ツインアルプスは、マルス信州蒸溜所が位置する中央アルプスと南アルプスの蓋二つのアルプスの雄大さをイメージして作られたブレンデッドウイスキーです。
香りは、バニラやクッキーのような甘い香りと熟したフルーツの香り。
味わいは、上品な甘さを感じる風味となっており、南国の果物のようなトロピカルな印象もあります。柔らかな飲み心地で上品な華やかさも感じます。
クセのない風味は、ウイスキー初心者向けに相応しい風味となっています。
飲み方は、ハイボールがおすすめです。
マルスウイスキーの歴史
マルスウイスキーは、戦後間もない1949年に事業をスタートさせました。
高度経済成長期の頃には、仕事終わりに一杯飲むスタイルのスタンドバーが流行し、日本にも徐々にウイスキーの認知度が高まってきました。
やがて、日本各地で独自の製法でウイスキーを作り始める地ウイスキーブームが起き、80年代にはウイスキーブームが起こりました。
その火付け役となったのが、マルスウイスキーです。
マルスウイスキーは、地ウイスキーの中でも西の雄と言われるようになりました。
事業をスタートさせたときは、鹿児島に蒸溜所を据えていましたが、本格的なウイスキーの製造を求めて1985年に現在の長野県にマルス信州蒸溜所を設立し、現在に至ります。
マルスウイスキーの製法
マルスウイスキーは、竹鶴政孝がスコットランドから持ち帰った竹鶴ノートに書かれていた内容を元にポットスチルの設計から始まっています。
蒸溜所が設立されている場所は長野県の中央アルプス駒ヶ岳山麓の標高798mの地点です。
元々は鹿児島にて製造をしていましたが、本格的なウイスキーの製造を求めて現在の位置に蒸溜所を設立しました。
このリッチは、空気が棲んでいて豊かな水源に恵まれていることからウイスキーの製造にピッタリの場所です。
使われている仕込み水は、中央アルプスと南アルプスの地下水です。
この地下水は雑味がなく非常に綺麗であることから、原酒と相性が非常に良いため使われています。
マルスウイスキー好きにおすすめのウイスキー
マルスウイスキーが好きな方におすすめのウイスキーを紹介します。
マルスウイスキーの「ライトな風味」や「日本人好みの風味」といった特徴を基準に2本選びました。
知多
知多は、トウモロコシなどの穀物を原料とするシングルグレーンウイスキーです。
グレーンウイスキーは、穀物の甘味や軽やかな口当たりが特徴となっています。
ほのかに香る穀物の甘い香りやライトな口当たりは雑味やクセがなくウイスキー初心者に飲みやすい風味となっています。
サントリー角瓶
サントリー角瓶は、ジャパニーズウイスキーの定番ともいえるサントリーの看板商品です。
香りは、甘みやかすかにフルーティな香りを感じます。
味わいは、深みのあるコクを感じ、後味はスッキリとしています。
コンビニやスーパーで気軽に購入できる点も魅力です。
まとめ
マルスウイスキーは、知名度は低いものの地ウイスキーの火付け役になっており、竹鶴政孝が持ち帰った竹鶴ノートを元に作られた完成度の高いウイスキーです。
種類の中には長野県限定で販売されているウイスキーもあることから、手に入れづらいといったデメリットはありますが、ネット通販などで購入することができます。
ライトな風味でクセのないウイスキーを求めている方は、ぜひお試しください。