サントリー角瓶は、日本のウイスキーの定番ともいえるサントリーの看板商品の一つです。
この記事では、サントリー角瓶の味わいや特徴、歴史、製造方法などを紹介していきます。
記事の最後には、サントリー角瓶が好きな方におすすめのウイスキーも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
サントリー角瓶の特徴
サントリー角瓶は、1937年に誕生した80年を超えるロングセラー商品で、日本での売り上げNo.1のウイスキーです。
誕生のキッカケは、サントリーの創業者である鳥井信治郎の「スコッチウイスキーに負けないウイスキーを作る」という信念のもと製造が開始されました。
味・香りの特徴
サントリー角瓶は、甘みのある香りやコク、ドライな飲み口が特徴的なブレンデッド・ジャパニーズ・ウイスキーです。
その風味は、日本人向けに作られていることから飲みやすく、日本全国のコンビニやスーパー、酒屋に置かれておりまた、居酒屋でもよく使われています。
角瓶と言われるようになった理由
サントリー角瓶の特徴とも言える亀甲模様のボトルデザインは、角張った形が特徴です。
その独特なボトルデザインから「角瓶」、「角」と言われるようになり正式な製品名として「角瓶」の名前が採用されました。
そのため、ボトルには「角瓶」の名前表記はありません。
サントリー角瓶のおすすめの飲み方はハイボール
サントリー角瓶の飲み方は、ハイボールがおすすめです。
ハイボールだとウイスキーの風味は弱まりますが、クセがなくスッキリとしたドライな後味はスイスイと飲めてしまいます。
唐揚げや肉料理といった脂っこい料理との相性が抜群です。
サントリー角瓶の種類
通常サイズは700mlですが、180mlの少量タイプ、大容量タイプの2700ml、1920ml、4000mlと5つの容量が展開されています。
よくウイスキーを飲まれる方は、最も容量の多い4000mlタイプがおすすめです。
一方で、あまり飲まない方は通常サイズの700mlや180mlタイプのボトルからお試しください。
サントリー角瓶
「サントリー角瓶」は、今やどのコンビニやスーパーに行っても見かける、サントリー角瓶のスタンダードボトルです。
甘みのある香りの他に、微かにフルーティさも感じられます。
味わいは、深みのあるコクがありアルコールによる刺激や辛みは感じなしドライでスッキリとした後味となっています。
サントリー白角
「サントリー白角」は、2019年に休売となってしまったボトルです。
白州蒸留所のスッキリとした原酒にライトタイプの熟成グレーン原酒をブレンドしています。
淡麗でやや辛口な風味となっており、後味はスッキリとしたキレのあるドライな後味を感じます。
その風味は、和食との相性が抜群で刺身やお寿司とよく合います。
サントリー白角は、水割りでの飲み方がおすすめです。
現在は、ネット通販で購入することができます。
サントリー角瓶 黒43度
「サントリー角瓶 黒43度」は、既に休売となっていますがネット通販などで購入することができます。
レギュラーボトルのサントリー角瓶がバーボン樽を使用しているのに対し、「サントリー角瓶 黒43度」は、パンチョン樽という大きめの樽で熟成しています。
チョコレートのような濃厚な香りや高いアルコール度数による、どっしりとしたコクや刺激を感じます。
「サントリー角瓶」よりも飲みごたえのある風味となっているため、「サントリー角瓶」では物足りない方には、丁度いいボトルです。
サントリー角瓶 プレミアム
「サントリー角瓶プレミアム」は、「いつもよりちょっと贅沢したい」をコンセプトに誕生したボトルです。
角瓶に比べ、香りや味わいが強くなっているのが特徴です。
角瓶よりも甘く、角瓶よりも香り高く、また角瓶よりも長い余韻を楽しめます。
既に終売となっていますが、ネット通販などでは購入できるためサントリー角瓶より贅沢な風味を楽しみたい方は、ぜひお試しください。
サントリー角瓶の蒸留所・歴史
サントリー角瓶は1937年に誕生し、当時は「サントリーウイスキー12年」の名前で誕生しました。
サントリーウイスキー12年が発売される前には、サントリー白札やサントリー赤札が発売されていました。
サントリー白札は1929年に発売されましたが、スモーキーな香りやピート香といった風味は、当時の日本人には馴染みがなかったため失敗に終わります。
その後に発売されたサントリー赤札は、サントリー白札の兄弟分として発売されるも、これも失敗し一度製造が中止となりました。
その後、鳥井信治郎は長男の鳥井吉太郎を竹鶴政孝の元でウイスキーづくりの修行をさせ、そこで学んだ知識をサントリーに持ち帰って誕生したのが、「サントリー十年ウイスキー」です。
1937年には、亀甲模様の瓶に黄色のラベルを添えた「サントリーウイスキー12年(後のサントリー角瓶)」が発売されました。
サントリー角瓶は、鳥井信治郎がピートの焚き方を何度も変え、ブレンド方法を試行錯誤し、銀座のバーテンダーにテイスティングしてもらいながら製造をしていました。
そのころには、山崎蒸留所の原酒が熟成を迎えたこともあり、当時危機的な状況に合った寿屋(後のサントリー)を救う結果となりました。
当時は、戦時下にあったため海外からのウイスキーの輸入もできなかったことも功を奏し、サントリー角瓶は売り上げを伸ばしていきます。
また、日本海軍への大量に納品することに成功し「海軍指定品」として飲まれることになりました。
1950年代には、独特な亀甲模様や角張った特徴のボトルデザインから「角」や「角瓶」と言われるようになり、正式に「サントリー角瓶」の名前が採用されました。
その後、税制の改正に伴いウイスキーの価格が大幅に低下しました。
それに伴い、1992年には白州蒸留所のモルト原酒をキーモルトとして製造された「サントリー白角」が販売されました。
しかし、日本のウイスキー市場は低迷傾向にありました。
それを機に、2008年にはハイボールの普及や宣伝活動、CMなどにより「サントリー角瓶」はソーダで割ったハイボールで飲むウイスキーのイメージが定着し現在に至ります。
サントリー角瓶の製造方法
サントリー角瓶のベースには、山崎蒸留所や白州蒸留所のバーボン樽で熟成させた原酒が使われています。
サントリー角瓶は鳥井信治郎が試行錯誤の末に生まれたボトルです。
当時は、「サントリー白札」や「サントリー赤札」といった商品を販売するも、どちらも失敗に終わります。
その後、長男の鳥井吉太郎を竹鶴政孝の元に送り込み、そこでピートの焚き方やウイスキーの仕込みを経験させました。
竹鶴政孝の元で学んだ知識を持ち帰った鳥井吉太郎は、その後、鳥井信治郎と共にピートの焚き方を何度も変え、原酒を何度もブレンドし、時には東京の銀座でバーを経営しているバーテンダーからアドバイスを貰っていました。
そして誕生したのが、「サントリー角瓶」です。
サントリー角瓶好きにおすすめのウイスキー
サントリー角瓶が好きな方におすすめのウイスキーを紹介します。
サントリー角瓶の「甘みのある香り」や「ドライな飲み口」といった特徴を基準に選びました。
サントリーホワイト
「サントリーホワイト」は、1929年に国産第一号としてサントリーから販売されたボトルです。
しかし、当時はスモーキーでピーティーな風味は日本人受けしなかったため、人気はありませんでしたが、サントリーホワイトと名を変え、改良を重ねています。
香りは、甘い香りや柑橘系の果実香となっており、当時のピート香やスモーキーな風味はほとんど感じられません。
味わいは、口当たりがまろやかではちみつのような甘さ、アルコールの程よい刺激を感じます。
サントリー角瓶よりもマイルドな風味となっています。
ジャックダニエル
「ジャックダニエル」は、アメリカのテネシー州で製造されているバーボンウイスキーです。
バニラやカラメル、はちみつといったバーボンらしい甘い風味が特徴的です。
強い苦みや、辛味、スコッチウィスキー特有のピート香もなく、後味はスッキリとしています。
ハイボールでの飲み方がおすすめです。
まとめ
サントリー角瓶は日本を代表とするウイスキーで、ハイボールでの飲み方が当たり前となっています。
コンビニやスーパーでは、缶タイプでハイボールとして販売されています。
気軽に購入できるのもサントリー角瓶の強みであるため、飲み慣れていない方はすでにハイボールとして売られている缶タイプからお試しください。