トミントールはスペイサイド地方のスペイ川の支流、エイヴォン川の近くにあるトミントール蒸溜所で造られるシングルモルトウイスキーです。
この記事ではトミントールの種類や味わい、おすすめの飲み方などをまとめて紹介しています。
初心者にも分かりやすく書いてますのでぜひ、ご覧になってください。
トミントールの特徴・概要
トミントールは1964年に設立され、蒸溜所としては比較的新しい分類に入る蒸留所です。
トミントールの味・香りの特徴
トミントールはブレンデッドウイスキーの「ホワイト&マッカイ」のキーモルトとして使われています。
スペイサイドモルトらしい爽やかな香りが特徴で、ハチミツやバニラの甘い香り、青リンゴを思わせるフルーティな香り、後からスパイシーな香りも感じられます。
飲むと青リンゴの香りとオレンジティーのような香りが鼻に抜けていき、柑橘系の酸味と苦味、さっぱりとした味わいが口に残り癖のない飲みやすいウイスキーです。
スコットランドで最も標高の高い場所にある蒸溜所
トミントール蒸溜所はスペイサイド、スペイ川の支流であるエイヴォン川の近くのトミントール村にあります。
トミントールはゲール語で「納屋の形をした小さな丘」という意味で、なんとなく山の上にあるイメージが湧くんではないでしょうか。
トミントール村はスコットランドでは最も標高の高い場所にある蒸溜所として有名で、近くにはグレンリベット蒸溜所もあり蒸溜所の密集地帯となっています。
トミントールのおすすめの飲み方は「ハイボール」
トミントールはハイボールで飲むのがおすすめです。
ストレートで飲むとビターさが目立つ味わいになりますが、加水することでビターさが穏やかになり飲みやすくなります。
さらに炭酸水で割ることにより、青リンゴやライムのような爽やかな香りが広がり、ビターさより酸味が主体となりすっきりとした飲みごごちを楽しむことが出来ます。
トミントールの種類
トミントール10年
トミントール10年は紫の蓋が目を引く独特のボトルです。
バニラやハチミツの甘い香り、青リンゴやオレンジティーのような爽やかな香り、ほのかにトフィーも感じられます。
味わいはスパイシーで、柑橘系の酸味と苦味が広がりさっぱりとした後味で飲みやすい印象です。
トミントール12年 オロロソシェリーカスクフィニッシュ
トミントール12年はオロロソシェリーカスクで熟成されたボトルです。
トミントールの香りを残しつつ、シェリー樽由来の甘い香りとなめらかさ、トフィーのクリーミーさが感じられる香りに仕上がっています。
飲み口はスムースで柔らかく、シェリー感を伴いながら上品なスパイシーさも感じられる少し癖のある味わいが楽しめます。
トミントール16年
トミントール16年は10年と同じく紫の蓋が目を引くボトルです。
10年のボトルより熟成が進みバニラの香りが強く感じられるのが特徴です。
青リンゴやオレンジの爽やかな香りも合わさりとても爽やかな香りがします。
スパイシーさは残りますが、苦味は抑えられマイルドな仕上がりになっているのでウイスキー初心者におすすめできる味わいになっています。
トミントール25年
トミントール25年は高級感溢れる黒を基調としたボトルです。
ハチミツの甘い香りと穀物の香ばしい香りが強く、後からユーカリやミントのようなハーバルさも少し感じられます。
飲み口は軽く、チョコレート系の風味、穀物の香ばしさ、やや柑橘系の酸味とバランスがよく落ち着いた味わいが楽しめます。
トミントール蒸留所の歴史
トミントール蒸溜所が設立されたのは1964年です。
スペイ川の支流、エイボン川近くにあるトミントール村に建設されました。
ハイランド地方では最も標高が高い地域として知られています。
比較的新しい蒸溜所で設備も新しいものが揃っています。
1970年代にホワイト&マッカイグループが買収。
トミントールはブレンデッドウイスキー「ホワイト&マッカイ」のキーモルトとして使われるようになりました。
その後、2000年にはロンドンのブレンダー「アンガス・ダンディー社」が買収したため傘下となり、現在に至ります。
トミントールの製法
トミントールの製法の特徴は、以下が挙げられます。
- もろみ状態で2回蒸留する
- アルコール分を2回蒸留する
- ピートを使用した香り付けは行わない
設備はステンレス製のマッシュタンが一基とウォッシュバックが6槽あります。
ポットスチルは4基で全てボール型を採用しており、初溜2基と再溜2基の構成になっています。
トミントール好きにおすすめのウイスキー
トミントールを飲んでみたのなら同じスペイサイド産のウイスキーも試してみてはいかがでしょうか。
スパイシーなトミントール10年、マイルドなトミントール16年のような特徴のある2本をおすすめします。
グレンリベット18年
グレンリベット18年は世界で2番目に売れていると言われるシングルモルトウイスキーです。
洋梨やりんごの乗ったフルーツケーキのような爽やかで甘い香りと、シェリー樽由来のレーズンやドライフルーツの香りが楽しめます。
甘さの中にオレンジピールのビターさ、オークの香ばしさ、ツンとしたスパイシーさも感じられ、それにバニラと木樽の余韻も合わさってとてもバランス良い味わいのウイスキーです。
マッカラン12年
マッカラン12年はウイスキーのロールスロイスと言われる知る人ぞ知るウイスキーです。
オリジナルのシェリー樽で12年以上熟成した原酒で造られています。
シェリー樽由来のレーズンやドライフルーツの香り、バニラ、ほんのりジンジャーの香りも感じられ、とても上品な香りが楽しめます。
フルーティで穏やかな甘みが口いっぱいに広がり、後からベリー系の酸味やスモーキーさが引き締め爽やかな余韻として感じられるとても美味しいウイスキーです。
まとめ
スペイサイドモルト、トミントールを紹介しました。
スペイサイドで最も軽く華やかなウイスキーとも言われ、フルーティでフローラルな風味なのでウイスキー初心者にもおすすめです。
バーなどで見かけた際はぜひ飲んでみてください。