ブラドノックの種類や味わい・おすすめの飲み方など徹底解説

ブラドノック

ブラドノックはスコットランド最南端の蒸留所で造られるシングルモルトウイスキーです。

一時は閉鎖し、消滅の危機に陥りましたが条件付きで復活を果たし不定期で創業が続けられています。

そんなブラドノックの味わい、おすすめの飲み方などまとめてご紹介します。

目次

ブラドノックの特徴・概要

ブラドノック ボトル

出典:bladnoch.com

暖かな南の蒸留所が生み出す花のアロマ香るシングルモルト

ブラドノックはスコットランドの南、ローランド地方で造られるシングルモルトウイスキーです。

香りは花のアロマとともにリコリス、オレンジやシトラスなどの柑橘系の雰囲気も感じられ、スパイシーでありながらバニラのような甘い香りが特徴的です。

味わいは麦芽、オーク、柑橘系の滑らかさも感じられ程よい甘みとスパイシーさを感じられる爽やかな味わいです。

年に1〜2ヶ月しか稼働しない蒸留所で造られるウイスキー

このブラドノックは2020年4月放送の「ダウンタウンなう」でウエンツ瑛士さんが松本人志さんにお土産として購入し、「年に1〜2ヶ月しか稼働しない蒸留所の希少なシングルモルト」として紹介されました。

当時所有していたUD社によって閉鎖され、ブラドノック蒸留所は消滅の危機に陥っていましたが現オーナーのレイモンド・アームストロング氏によって復活。

年間最大生産量10万リットルを条件に年に1〜2ヶ月のみの稼働で、世界への流通量も僅かとなっています。

ブラドノックのおすすめの飲み方は「ストレート」

ブラドノック 飲み方

出典:bladnoch.com

ブラドノックのおすすめの飲み方は「ストレート」です。

ストレートでもバランスの取れた飲みごたえは十分で、フルーティで甘い香りと滑らかな口当たり、マーマレードパイのような味わいが広がります。

舌触りも柔らかく滑らかなので、女性でもとても飲みやすいウイスキーです。

ブラドノックの種類

ブラドノック10年

ブラドノック10年

ブラドノックのスタンダードボトルです。

花のアロマとリコリス、シトラスやオレンジなどの柑橘系の香りとともにスパイシーでバニラのような樽の香りが特徴です。

麦芽の味わいとオークの甘み、柑橘系の爽やかな味わいが楽しめる一本です。

ブラドノック サムサラ

ブラドノック サムサラ

ブラドノッサムサラはブラドノック蒸留所設立200年を記念してリリースされたウイスキーです。

バーボン樽を赤ワインで漬け込んだ木樽で8年以上熟成されており、プラムやオレンジ、バニラなどの芳醇な香りが特徴です。

味わいは甘みが中心で、プラムやバニラ、シトラスなどの柑橘系の味わいが感じられます。

ブラドノック アデラ15年

ブラドノック アデラ15年

ブラドノックアデラ15年はオロロソシェリー樽で15年熟成された一本です。

長期熟成による木樽由来の芳醇なオロロソシェリーの香りとレーズンやカラメルソースのような香りが感じられ、味わいも濃厚なシェリー、ドライフルーツやリコリス、香ばしいコーヒーの味わいが広がります。

ブラドノック タリア27年

ブラドノック タリア27年

ブラドノックタリア27年はオークの新樽で27年長期熟成させた一本。

オレンジの皮、香ばしいトーストの香り、バニラ、ジンジャーブレッド、ハチミツ、ココナッツ、ビスケット、甘みとスパイシーさが絶妙、シトラスと蜂蜜の香りが広がります。

滑らかで辛口な飲み口が特徴的です。

長期熟成ならではの芳醇なオークの香りとオレンジや青リンゴ、バニラ、ジンジャーなど様々な香りが相まって上品な仕上がりになっています。

味わいははちみつやジンジャー、バニラ、ココナッツなどが感じられスパイシーで甘く滑らかな口当たりが楽しめます。

ブラドノック蒸留所・歴史

ブラドノック蒸留所はスコットランドの最南端、ダンフリーズ・ガロウェイ・ウィグタウンに建設された蒸留所で、ローランド地域にある代表的な蒸留所の一つです。

ブラドノック蒸留所は1817年にジョン・マクレランドとトーマス・マクレランドにより設立されました。

一世紀近く運営を続けていましたが1905年に閉鎖。

1911年、北アイルランド、ダンビル社(アイリッシュウイスキーのブレンダー)が蒸留所を購入し、操業を開始しました。

1937年にはダンビル社の清算により再度閉鎖となり、新たなオーナーになったロス・アンド・コールター(グラスゴーのウイスキー仲介人)は操業せず、蒸留所設備と残存原酒をスウェーデンに売却しました。

1956年、A・B・グラントが買収し、改めて操業を開始。

1964年にはMcGown&Cameron Ltd.が買収し、1966年に同社の元でポットスチルを4基に増設しました。

その後、1973年にはインバー・ハウス・ディスティラーズが買収。

1983年にはアーサー・ベルが引き継ぎ近代化を進め始めますが、

1985年にはアーサー・ベルがギネスに買収されました。

1986年にはギネスにより買収されたDCLと統合され、ユナイテッド・ディスティラーズ(現ディアジオ)となり、ブラドノックはUD傘下となりました。

そして1993年にはまた蒸留所を閉鎖。

1994年に北アイルランドの建築家レイモンド・アームストロングが蒸留所を購入。

当初は別荘地として改築し利用する予定でいたそうですが、人々に開かれた蒸留所として再開を決断しました。

2000年に蒸留所として操業を再開。

UD社との交渉の末、年間10万リットルを条件に生産を開始しました。

2009年〜2010年頃に蒸留を停止、2014年には経営が滞ったため破産申請しました。

2015年にオーストラリアの実業家デイビット・プリオールとギャビン・ヒューイット(元SWA CEO)が蒸留所を購入し、2017年に操業を再開、現在に至ります。

ブラドノックの製法

ブラドノックはシングルモルトで別名ローランドモルトとも言われています。

ブラドノック蒸留所はスコットランド最南端のマッカース半島にあり、他の蒸留所とはだいぶ距離の離れた立地となっています。

ブラドノック川からの仕込み水と閉鎖前から使用しているボール型蒸留器が1組のみで製造され、年に1〜2ヶ月のみ稼働し造られています。

ブラドノック好きにおすすめのウイスキー

ブラドノックは前述の通りローランドモルトと呼ばれています。

ローランドモルトは他のどの地域のモルトと比較しても「酒質が軽い」「ライトな味わい」と言われ、若草や花の香りとメープルシロップのような甘みが特徴です。

そんなローランドモルトの有名なウイスキーを2つおすすめします。

オーヘントッシャン スリーウッド

オーヘントッシャン スリーウッド

オーヘントッシャンはローランドモルトの代表とも言えるウイスキーです。

3回もの蒸溜を重ねたオーヘントッシャンはアルコールの純度が高く、軽くキレのある味わいになります。

そんなオーヘントッシャンの中でもおすすめなのが「オーヘントッシャンスリーウッド」という銘柄です。

オーヘントッシャンスリーウッドは3種の樽で3回も熟成させた贅沢なウイスキーです。

3種の樽由来の濃厚な木の香り、高級チョコレートのような香りが特徴で、飲んでみると焦がしカラメル、シナモンやレモンの酸味も少し感じられ、飲み口は軽いのに濃い味わいが楽しめます。

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グレンキンチー12年

グレンキンチー12年

グレンキンチーはクラシック・モルト・シリーズでローランド代表として選ばれているウイスキーです。

主にブレンド用に使われており、ジョニー・ウォーカーやヘイグ、ディンプルのキーモルトになっています。

香ばしい干し草やハーブ、杉のような香りが広がり、味わいはライトでスイート、スパイシーな風味が楽しめます。

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まとめ

ブラドノックはローランドモルトの中でも希少なウイスキーです。

年に1〜2ヶ月しか稼働しない蒸留所で造られ、世界への流通量も僅か。

なかなか見かけることの出来ないブラドノックですので、バーなどで見かけたらぜひ飲んでみることをおすすめします。

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