ブッカーズはアメリカのケンタッキー州で作られている、ジムビームの最高級品にあたるカスクストレングス・ウイスキーです。
この記事では、ブッカーズの味わいや香りの特徴、歴史や製造方法などを紹介します。
おすすめの飲み方や種類ごとの特徴を掲載しているほか、記事の最後にはブッカーズがお好きな方におすすめのウイスキーの提案なども行っています。
ぜひウイスキー選びの参考にしてみてください。
ブッカーズの特徴・概要
ブッカーズは、アメリカのケンタッキー州にある「ビーム・サントリー社」が販売・製造を行っているカスクストレングス・ウイスキーです。
このウイスキーは6代目マスターディーラー「ブッカー・ノウ」が生み出したジムビームの最高傑作であることから、彼の名を冠しブッカーズと名付けられました。
ジムビームについて詳しく知りたい方は以下ページもご覧ください
味の特徴
ブッカーズにはどっさり持った果実を彷彿とさせる、非常にフルーティーな甘い味わいがあります。
また、赤ワインのようなタンニン感も少々あることも特徴です。
香りの特徴
ブッカーズは特濃のバニラとバナナを彷彿とさせる甘い香りの中に、スパイシーさが混在しているウイスキーです。
加水すると一気にベリーやカラメルの香りが花開き、華やかな印象へと変わります。
喉ごし・フィニッシュの特徴
ブッカーズは60度を超える非常に高いアルコール度数を誇るウイスキーですが、刺激感はなく喉ごしはマイルドです。
フィニッシュには焦がしカラメルの甘味を感じられ、余韻は長くウッディで芳醇かつ口のなかに渋みを残します。
ブッカーズのおすすめの飲み方は「トワイスアップ」
ブッカーズのおすすめの飲み方は「トワイスアップ」です。
数滴ずつゆっくりと加水していくと凝縮された樽の香りが伸びていき、色気のある伸び伸びとしたフレーバーを味わうことができます。
ブッカーズの種類
現在主に販売されているブッカーズは4種です。
ブッカーズ
「ブッカーズ」は現在市場にて最も流通しているスタンダードなボトルです。
特濃バニラとバナナを彷彿とさせる甘い香りに、スパイシーさが調和したウイスキーに仕上がっています。
ブッカーノゥズ(ブッカーノエ)
「ブッカーノゥズ(ブッカーノエ)」は1990年代に流通した、現在入手困難なボトルです。
薬品のような独特の香りがスタンダードボトルと比較して非常に強いことが特徴で、カシスリキュールのような酸味とバタークリームのような味わいがあります。
口当たりは濃厚でとろりとしており、オールドボトルを彷彿とさせます。
ブッカーズ・ライ
「ブッカーズ・ライ」は、非常に入手困難なライ麦を含んだブッカーズのボトルです。
これまでにないライ・ウイスキー洋の原料比率を使用した原酒を、13年以上かけてしっかりと熟成させています。
2017年の「ワールド・ウイスキー・オブ・ザ・イヤー」に選定され、ウイスキー評論家の「ジム・マレー」氏から「ウイスキーの真髄を見事に体現した、堂々たるライウイスキー」と評された逸話は有名です
ブッカーズ Fred Noe Select for Seijo ishii
「ブッカーズ Fred Noe Select for Seijo ishii」は7代目マスター・ディスティラー「フレッド・ノウ」氏が日本の高級スーパーである「成城石井」のためにリリースしたボトルです。
300本限定という非常に少数清算であるこのボトルのラベルには、フレッド氏の直筆サインが入っています。
中身や味わいはスタンダードのブッカーズと全く同じです。
ブッカーズ蒸留所の歴史
ブッカーズの生みの親である「ブッカー・ノウ」氏は、ビーム家に残る伝統のレシピを元にバーボンウイスキー本来の力強さや骨太さをもった味わいをとことん追求し、新たなバーボンのレシピを考案しました。
それが「禁酒法以前の本来のバーボン」をコンセプトとして掲げたブッカーズです。
ブッカーズは元々身内のみで味わっていた非売品ボトルであり、蒸留所オーナーであるビーム家のバーベキューパーティーでふるまわれた特別なバーボンであったという逸話は今日でも特に有名です。
ビーム社がこの門外不出のウイスキーを世に出したところ非常に評判がよかったため、1988年にブッカーズは市場へ正式にリリースされることになりました。
ブランドとしての歴史が浅かったブッカーズですが、市場入りを果たした途端そのあまりの美味しさから瞬く間に大人気商品となりました。
近年ブッカーズは製造されても即完売となるため希少価値が高いウイスキーとなっており、中古市場でもその人気さから常に品薄となっています。
ブッカーズの製法
ブッカーズは禁酒法以前のバーボンと同じ製法で作られています。
その製法は門外不出であり、現在のマスタディスティラ―である「フレッド・ノウ」氏以外には一切知られていません。
厳選した素材と手法で作られた原酒は、ヘビーチャーしたアメリカンオークの新樽で6~8年間熟成されます。
通常より度数の高い62.5度に合わせて樽詰めし、加水されることなく原酒の濃厚な味わいを残した「カスクストレングス」としてブッカーズはボトリングされます。
原料材選びや蒸留方法、樽の管理にこだわることによって他にはない力強い味わいとなるブッカーズは、多くのウイスキー好きを魅了し続けています。
ブッカーズ好きにおすすめウイスキー
ここではブッカーズがお好きな方におすすめのウイスキーを3つ紹介します。
ブッカーズと似た風味や度数、製造法のウイスキーを取り揃えましたので是非参考にしてみてください。
I.W.HARPER ゴールドメダル
ブッカーズのようなバニラとバナナの香りがあるウイスキーをお探しの方には「I.W.HARPER ゴールドメダル」もおすすめです。
やや強めのバニラと遅れてやってくるバナナの香りが特徴的な、癖がなく飲みやすい甘めのウイスキーに仕上がっています。
ブラントン ストレート フロム ザ バレル
ブッカーズと同じカスクストレングスのウイスキーをお探しの方には「ブラントン ストレート フロム ザ バレル」もおすすめです。
ブッカーズと同じカスクストレングスボトルであり、バーボンらしい力強さの中にフローラルな香りをしっかりと残した昔ながらのウイスキーに仕上がっています。
スタッグジュニア
62.5度という高い度数を誇るブッカーズのようなウイスキーをお探しの方には「スタッグジュニア」もおすすめです。
ブッカーズ同様アルコール度数が62~67度と非常に高く、濃厚かつフルーティーでスパイシーな旨味をしっかりと堪能することができます。
シロップやチョコレートを彷彿とさせる甘い香りがあり、余韻はビター感が強めです。
まとめ
この記事ではアメリカのケンタッキー州にある「ビーム・サントリー社」から製造・販売されている、ブッカーズを紹介しました。
濃厚なバニラが香る甘く芳醇なフルーティーさと、スパイシーさが混在した力強いこのウイスキーが気になった方は、ぜひご賞味されてみてください。