カネマラの種類や味わい・おすすめの飲み方など徹底解説

カネマラ

カネマラはアイルランド西部、大西洋に面したクーリー蒸留所で造られているシングルモルトウイスキーです。

この記事では、カネマラの味わいや特徴、歴史、製造方法などまとめてご紹介します。

記事の最後にはカネマラが好きな方におすすめのウイスキーも紹介していますので参考にしてみてください。

目次

カネマラの特徴・概要

カネマラ ラベル

カネマラはアイルランド西部の大西洋に面したクーリー蒸留所で製造されているシングルモルト、アイリッシュウイスキーです。

ピートを焚いて麦芽乾燥させて造られるアイリッシュウイスキー

カネマラの最大の特徴はピートを焚いて麦芽乾燥させて造られるピーテッドシングルモルトウイスキーであるということです。

基本的にアイリッシュウイスキーは3回の蒸溜で生み出されるマイルドでスモーキーフレーバーが無く、フルーティなウイスキーが特徴でした。

ところがカネマラはピーテッド麦芽を使用しているためアイラウイスキーのようなクセのあるスモーキーなウイスキーに仕上がっています。

カネマラの名前の由来は土地柄から

カネマラという名前はピートの採掘場所であったことが由来です。

カネマラはアイルランド西部のピート高原が広がるカネマラ国立公園近隣のクーリー蒸留所で製造されており、蒸留所があった場所は元々ピートの採掘が行われていた場所。

この場所は「荒凉の美」、「アイルランドの風景が残る地」といった表現がされ、入り組んだ海岸線や湖の風景が美しく人々を魅了していたことが伺える地域です。

カネマラのおすすめの飲み方は「ストレート」

カネマラ 飲み方 ストレート

ピーテッドシングルモルトのカネマラを楽しむならストレートがおすすめです。

ピートの強い香りが際立ちますがフルーティーな香りも感じられ、味わいはハチミツの甘さからバニラやチョコレートのような甘みも楽しめます。

クセのあるスモーキーさが苦手な方、アイリッシュウイスキーが初めての方にはハイボールもおすすめです。

クラッシュドアイスに冷えたソーダを注げば、スモーキーさが和らぎフルーティな香りと甘みを爽快に味わえます。

カネマラの種類

カネマラ オリジナル

カネマラ オリジナル

カネマラ オリジナルは、カネマラのスタンダードボトルです。

4年、6年、8年熟成の3種類のモルト原酒をブレンド(ヴァッティング)して造られています。

4年熟成のフレッシュなピート、6年熟成のほのかなフルーティさ、8年熟成のバーボン樽由来のハチミツやバニラの香味がミックスされたスモーキーかるフルーティなウイスキーです。

カネマラ12年

カネマラ12年

カネマラの12年熟成のブレンドです。

スタンダードボトルより熟成が進み、モルト感、ピーティさが深まり奥深い香りとリッチな味わいになっています。

スパイシーさもありながらアーモンドビスケットやバニラ香が漂い、甘みとスモーキーさが絶妙なバランスに仕上がっているボトルです。

カネマラ22年

カネマラ22年

カネマラの最長熟成、4000本限定で販売されたボトルです。

ファーストフィルのバーボン樽のみで熟成され、ミントやユーカリなどのハーブ香、ハチミツやラムレーズン、メロンのような甘さ、薄いピート感など複雑な香りが楽しめます。

味わいはバーボン樽由来のハチミツやバニラの甘さ、ビスケットや焼きリンゴ、ヘーゼルナッツのような香ばしさ、シナモンやジンジャーなどのスパイシーさも合わさりとてもふくよかなテイストが口いっぱいに広がります。

カネマラ22年
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カネマラ ディスティラーズエディション

カネマラ ディスティラーズエディション

こちらも数量限定で造られたボトルでシェリー樽とバーボン樽の原酒をヴァッティングして造られています。

カネマラ特有のピートの香りが強くとてもスモーキーなのが特徴で、

ハチミツの甘さ、オーク、ビスケットの香ばしさ、ミント、オレンジや杏のフルティーさなど複雑な香りがします。

味わいはハチミツの甘さ、ハーブのスパイシーさ、ピート、モルトの風味も感じられ、軽やかでシルキーなので非常に飲みやすいウイスキーです。

カネマラ ディスティラーズエディション
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カネマラ ターフモア

カネマラ ターフモア

カネマラターフモアは免税店向けに造られたボトルです。

ターフモアはゲール語でビッグピートの意味で、通常のカネマラよりさらにピートのスモーキーさが強く飲みごたえのある仕上がりになっています。

スモーキーさだけでは無く樽由来のカラメルやバニラのような甘さ、青りんごのようなフルーティさも感じられ個性的な一本に仕上がっています。

カネマラの歴史

クーリー蒸留所

出典:whisky.com

カネマラが造られているクーリー蒸留所はもともとケミックトー蒸留所という名前でした。

ケミックトー蒸留所はジャガイモを原料としてスピリッツを製造していた国営工場です。

1985年まで稼働を続けていましたが、1987年に実業家のジョン・ティーリングが買収しクーリー社を設立。

ジョン・ティーリングはハーバード大学でアイリッシュウイスキーの研究をしていおり、その知識を生かしグレーンウイスキーやシングルモルトウイスキーの製造するため準備を進めました。

1989年に2基のポットスチルを設置し、稼働を開始。

クーリー蒸留所はアイルランドで100年ぶりに新設されたウイスキー蒸留所として話題になり、1998年にはIWSC(インターナショナル・ワイン・アンド・コンペティション)で初のトロフィーを受賞しました。

2011年にクーリー蒸留所はビーム社に買収。

2014年には日本のサントリー社に買収され、現在に至ります。

カネマラの製法

キルベガン 樽

出典:whisky.com

カネマラは前述の通りピーテッド麦芽が主原料です。

仕込み水はクーリー山のスリーヴ・ナ・クロークに湧く美味しい軟水を使用しています。

麦芽のピーテッドレベルは14ppmです。(これはフェノール値と言われスコッチウイスキー原料のピートの乾燥レベルの事です。数値が高いほど乾燥が進みスモーク香が強いモルトウイスキーが造られます。)

一回あたり6.5トンの麦芽を仕込み、抽出された麦汁を発酵槽へ。

発酵槽では酵母を加え約2日間の発酵を行い、アルコール度数約8%のもろみを精製します。

蒸溜のポットスチルは初溜一基と再溜一基が1組のものを使用し2回蒸溜しています。

アイリッシュウイスキーは3回の蒸溜が基本ですが、カネマラはスコッチに倣って造られているため2回の蒸溜となっています。

熟成樽は全てバーボン樽を使用。

貯蔵熟成はクーリー蒸溜所蒸溜とキルベガン蒸溜所で行われ、省スペースで作業効率に優れたパレットを使用した縦積み方式で貯蔵されています。

カネマラ好きにおすすめのウィスキー

カネマラ好きにおすすめのウイスキーは、やはりピーティでスモーキーなウイスキーでしょう。

飲み比べるのに最適な2本のウイスキーを紹介しますのでぜひお試しください。

ラフロイグ10年

ラフロイグ10年

ラフロイグはアイラモルトの王とも呼ばれ、チャールズ皇太子にも認められたウイスキーです。

ピートの香りとともに海の香り、ヨード香も漂いしっかりとしたスモーキーフレーバーが感じられます。

バニラの甘み、ハーブのスパイシーさも合わさり味わいもスモーキーでフルボディな味わいが楽しめます。

おすすめの飲み方はハイボール。

ソーダで割ることにより、香りが立ち、酸味と甘みのバランスが絶品です。

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ボウモア12年

ボウモア12年

ボウモアはアイラ島最古の蒸溜所で造られるウイスキーで、アイラの女王とも呼ばれています。

スモーキーでピーティーな香りからハチミツの甘さ、レモンのようなフルーティーさもあり、ほのかに海の香りが感じられます。

飲み口も軽く、フルーティーさとハチミツのような甘み、ピーティでスモーキーな後味が鼻を抜けていく長い余韻が楽しめます。

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まとめ

ピーテッドシングルモルトウイスキー「カネマラ」をご紹介しました。

アイリッシュウイスキーとしては珍しくピーテッド麦芽を使用し、とてもスモーキーな味わいのウイスキーとして知名度も高い一本です。

「アイリッシュウイスキーの革命児」とも呼ばれるカネマラ、バーなどで見かけたら飲んでみることをおすすめします。

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