スコッチウイスキー、シングルモルトの中でも有名な銘柄「ダルウィニー」。
ブレンデッドウイスキーのキーモルトとしても有名で、初心者でも飲みやすいウイスキーです。
今回は、そのダルウィニーの特徴や製法、おすすめの飲み方などご紹介します。
ぜひ、ご覧になってください。
ダルウィニーの特徴・概要
ダルウィニーはスコットランド産のハイランド地方で造られているシングルモルトスコッチウイスキーです。
「ダルウィニー」とはゲール語(スコットランドで話されるケルト系言語)で「中継地」や「待ち合わせ場所」という意味があります。
ダルウィニー蒸留所がハイランドの各地から市場のあるローランドへ家畜を連れていく際の中継地だったことが由来とされています。
ダルウィニーの味や香りの特徴
ダルウィニーの特徴は何と言ってもフルーティーな香りがするところでしょう。
洋梨やオレンジのような柑橘系の香りや種類によってはスコットランド国花のヘザーやはちみつの香りがするなど、豊潤な香りが楽しめます。
口当たりはソフトで味わいはマイルド、はちみつのような甘さも相まって
ウイスキーはちょっとと敬遠している方でも比較的飲みやすくおすすめ出来るウイスキーです。
ダルウィニーのおすすめの飲み方は「ロック」
ダルウィニーを最初に味わうなら「ロック」がおすすめです。
一緒にお食事をするなら、味の濃いメイン料理を召し上がるときに飲むのが一番です。
ロックだとシングルモルトの味わい深さが際立ち、香り、余韻の変化を楽しみながらお料理を堪能できます。
ダルウィニーの種類
ダルウィニー15年
ダルウィニー15年は、ダルウィニーの定番、15年熟成された一本です。
前述の通り、フルーティーな香りが特徴でウイスキー独特のピートのスモーキー感がなく、まろやかな口当たりで飲みやすく仕上がっています。
ウイスキーが苦手な女性の方にもおすすめできる優しいウイスキーです。
ダルウィニー25年
ダルウィニー25年は、ダルウィニー15年よりさらに熟成を重ね、より深く芳醇な味わいに仕上がった一本です。
2012年に発売され、限定5358本と希少性もあり価格も3万円ほどとなっています。
柑橘系のフルーティな香りは残しつつ、チョコレートのビターさや紅茶のような香りも楽しめます。
口当たりもまろやかではちみつのような甘さ、麦やオークの旨味の相まって味わいが引き締まり芳醇な余韻を堪能出来ます。
ダルウィニー36年
「ダルウィニー 36年」は、1966年ヴィンテージで36年熟成の限定シングルモルトウイスキーです。
このボトルは、バーボン樽とシェリー樽を熟成に使用しておりカスクストレングスでボトリングされています。
香りは、熟したオレンジやアプリコットにプラムといった果実の香りがあり、バニラなどの甘みや濃い目の紅茶のような苦みのなかにピート香もひそんでいます。
味わいは、シルキーな口当たりでオレンジなどを煮詰めたようなフルーティーさと強めのミントに紅茶のアクセントがあります。
余韻は、オイリーさをともなうスモーキーなピート感が舌にのこります。
ダルウィニー ウィンターズゴールド
ダルウィニー ウィンターズゴールドは、ダルウィニーの蒸留所は元々寒い地域にありますが、冬季に蒸留を行いさらに低温蒸留を進めた特別な一本です。
フルーティーな香りを残しつつ麦芽の香り、オークの香りも特徴。
飲み口もまろやかさから変化し、スムーズに飲めますがはちみつを思わせるとろりとした感触のウイスキーです。
ダルウィニー ダブルマチュアード・ディスティラーズエディション
ダルウィニー ダブルマチュアード・ディスティラーズエディションは、ダルウィニー蒸留での基本工程は同じですが、さらにオロロソシェリーの古樽で追加熟成された一本です。
軽やかなピートの香りとリッチでフルーティな香り、さらに奥深い甘みが特徴です。
他のダルウィニー銘柄よりさらに豊かな香りと優雅な味わいをバランスよく楽しめるウイスキーです。
ダルウィニー蒸留所・歴史
ダルウィニー蒸留所は1898年に始まり、120年以上の歴史がある老舗です。
クラシック・モルト・シリーズ(地域ごとの代表的なシングルモルトウイスキーをまとめたもの)にも選ばれています。
- ダルウィニー (北ハイランド地方)
- オーバン (西ハイランド地方)
- クラガンモア (スペイサイド地方)
- グレンキンチー(ローランド地方)
- タリスカー (アイランズ地方)
- ラガヴーリン (アイラ地方)
創業当時は「ダルウィニー」ではなく「ストラススペイ」という名で販売しており、1905年にオーナーが変わったことにより改名しました。
1919年に再度オーナーの変更、1934年に火災トラブル、1986年にはリニューアルのため蒸留所を閉鎖、1988年には「ディスティラーズ」に買収されるなど、様々な変化を乗り越えた経緯があります。
現在は、ディアジオ(モエ・ヘネシー・ディアジオ)がダルウィニー蒸留所を運営しています。
ダルウィニーの製法
ダルウィニー蒸留所は1898年に創業。
スコットランドで最も標高の高い場所に位置し、年間平均気温は6度と寒い地域にある蒸留所です。
グランビアン山脈の雪解け水を使用し、こだわりの伝統的な開放式マッシュタン、ワームタブ、蒸気加熱式の蒸留器から造られるウイスキーはハイランドモルト特有の特徴が現れています。
冷涼な気候ゆえにエンジェルズシェア(天使の分けまえ)と言われる、醸造中に原酒が樽の中から減っていく現象も少なく、まろやかで芳醇な味わいに仕上がって行きます。
ダルウィニー好きにおすすめのウイスキー
ダルウィニーが好きな方に向け2本のウイスキーをご紹介。
ダルウィニーと同じくフルーティーでクセのない爽やかな味わいのもの。
キーモルトとして使用され、より高級な味わいが楽しめるものから選びました。
白州
「白州」は、ジャパニーズウイスキーの代表とも言えるシングルモルトウイスキーです。
ダルウィニーと似ているとの口コミも多くフルーティーで飲みやすいウイスキーです。
すだちやミントの香り、青リンゴや洋梨、新茶の若葉の味わいが特徴で爽やかで奥行きのある余韻が楽しめます。
「森香るハイボール」のキャッチコピーで売り出されているからにはやはりハイボールで飲むのがおすすめ。
白州1に対し炭酸水2の濃いめで作るハイボールが飲みやすくおすすめです。
ロイヤルハウスホールド
ロイヤル・ハウスホールド(Royal Household)は、ブレンデッドスコッチウイスキーです。
「ダルウィニー」をキーモルトとしている英国王室専用のウイスキーです。
世界で3カ所でしか飲めないと言われており、英国王室、スコットランドのローデルホテルのバー、そして日本となっています。
香りは蜂蜜の甘さとカモミールが心地よく、味わいは繊細でありながら気品のあるシャープな口当たりです。
まとめ
ハイランド地方のクラシックモルトとして注目されているダルウィニーをご紹介しました。
15年もののウイスキーとして5000円前後で購入でき、コストパフォーマンスもよく美味しいと人気のシングルモルトウイスキーです。
フルーティーな香りで、ソフトな口当たりはウイスキーが苦手な女性にもおすすめしやすく、飲みやすいと好評です。
ぜひ、試してみてはいかがでしょうか。