グレンモーレンジの種類や味わい・おすすめの飲み方などを徹底解説

グレンモーレンジィ

グレンモーレンジは、170年以上の歴史がありスコットランドで愛されているシングルモルトです。

年間で600万ℓの生産量を誇り、シングルモルトの売り上げは第4位であり人気が高く女性にもおすすめです。

この記事では、グレンモーレンジの特徴、味わい、歴史やおすすめの飲み方などをご紹介します。

目次

グレンモーレンジの特徴・概要

グレンモーレンジィ

出典:David Duran

グレンモーレンジは、スコットランドのハイランド地方で生産されているシングルモルトウィスキーです。

スコットランド産の大麦麦芽のみを使用し、仕込み水は蒸留所内の水源から汲み上げた硬水を使用しています。

原料にこだわっていることもあり、スコットランドで最も愛されています。

グレンモーレンジの味や風味の特徴

グレンモーレンジは、香りが強く上品でエレガントな風味となっています。

これは、ミネラルが豊富な硬水、全長5.14mものスコットランド最も長いポットスチルや厳選した原木を買い付け、グレンモーレンジ用に独自に作成した樽の使用。といったこだわりが多く詰まっているからです。

また、後熟に使われる樽の種類によって、風味がガラリと変わるのが特徴です。

スコットランドで最も背が高い蒸留器

グレンモーレンジに使われているポットスチルは(蒸留器)は、スコットランドで最も背が高いことで有名です。

その長さは、5.14mにも及びキリンと同じ高さになります。

背の高いポットスチルを使用することで、華やかなアロマと上品な味わいが生まれます。

重たいアルコールは登りきることができず、軽やかなアルコールの中からフルーティで華やかな成分だけが抽出できます。

そのため、グレンモーレンジは香り高く華やかな風味になります。

グレンモーレンジのおすすめの飲み方は「ハイボール」

グレンモーレンジの特徴であるオレンジの柑橘系の香りを更に引き出すには、ハイボールでの飲み方がベストです。

柑橘系の爽やかな香りが炭酸とマッチし、香りが広がります。

さらに美味しく飲むなら、オレンジピールをグラスの内側と外側に塗ってあげると、さっぱりとした味わいになり暑い季節にピッタリなハイボールが出来上がります。

グレンモーレンジの種類

グレンモーレンジ オリジナル

グレンモーレンジィ オリジナル

グレンモーレンジオリジナルは、グレンモーレンジの定番と言われる10年もので、世界中から完璧すぎると絶賛されています。

華やかなバニラの風味が特徴的で、滑らかで優しい口当たりとなっています。

フィニッシュには、ほのかな甘味と柑橘系の爽やかな香りが残ります。

非常に飲みやすく、女性にもおすすめの一本です。

グレンモーレンジ ラサンタ12年

グレンモーレンジィ ラサンタ12年

グレンモーレンジ ラサンタ12年は、10年間通常の樽で熟成した原酒を、上質なオロロソシェリー樽とペドロヒメネスの樽で24か月後熟させたボトルです。

オロロソシェリー樽特有の辛味のあるスパイシーな味わいとチョコレートやレーズン、キャラメルのような甘い香りが特徴です。

豊潤で濃厚な味わいとなっており、フィニッシュはスパイシーさのあるオレンジやヘーゼルナッツの甘味が長く残ります。

数々の大会で金賞を受賞しているボトルです。

グレンモーレンジ キンタ ルバン12年

グレンモーレンジィ キンタ ルバン12年

グレンモーレンジ キンタ・ルバン12年は、グレンモーレンジオリジナル10年熟成させた後、ポルトガル産のルビーポートの樽で2年間後熟させたボトルです。

チョコレートのビターやミントのようなメントール感の風味が特徴です。

後味は、ミントチョコレートのような香りが長く続きます。

2014年、2015年と英国で開催されるIWSC(酒類の品質を競う大会)にて金賞を受賞しています。

ウィスキーを飲み慣れている方におすすめです。

グレンモーレンジ ネクター ドール12年

グレンモーレンジィ ネクター ドール12年

グレンモーレンジ ネクター・ドール12年は、グレンモーレンジオリジナルをソーテルヌワイン樽に移し替え、2年後熟させたボトルです。

ソーテルヌワイン樽特有のマスカットやリンゴ、サクランボといったフルーティな果実の香りが特徴です。

レモンタルトのような、クリーミーで甘さのある味わいが口いっぱいに広がり長く残ります。

甘味の強いシングルモルトとなっており飲みやすいため、シングルモルトを飲み慣れていない方にもおすすめです。

グレンモーレンジ18年

グレンモーレンジィ18年

グレンモーレンジ18年は、原酒を15年熟成させた後、一部をシェリー樽で3年間後熟させたボトルです。

グレープフルーツやオレンジといった、柑橘系のフレッシュさが強く、滑らかでコクがあります。

香りはフルーティで花のようなフローラルといった芳醇な香りです。

フィニッシュには、シェリー樽特有のナッティーでドライ、スパイシーな余韻が長く続きます。

記念日などに飲みたい特別な一本です。

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グレンモーレンジ19年

グレンモーレンジィ19年

グレンモーレンジ19年は、バーボン樽で15年熟成させた後、スパニッシュオークシェリー樽で後熟させています。

バニラ、ピーチ、ユーカリやサトウキビといった香りが特徴的です。

口に含むと滑らかでクリーミーな味わいが広がり、リンゴやアプリコットなどのほのかな甘味も感じます。

限定ボトルとなっているため、インターネットのみでの購入となります。

グレンモーレンジ25年

グレンモーレンジィ25年

グレンモーレンジ25年は、最上級のオーク樽で四半世紀以上じっくりと時間をかけて熟成させたボトルです。

樽から抽出された、カラメルやバニラの濃厚な味わいが特徴です。

2012年には、IWSCという世界的なコンペティションでディスティラー・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。

グレンモーレンジ 25年
created by Rinker

グレンモーレンジ シグネット

グレンモーレンジィ シグネット

グレンモーレンジ シグネットは、グレンモーレンジ社が長年の研究を重ね、チョコレートモルトを使用するなど、ユニークな製法で生み出したプレミアムな一本です。

オレンジピールやシェリーの豊かな香りやとろけるようなクリーミーな甘さとなめらかなさが特徴です。

クセが強いため、ウィスキーに飲み慣れている方におすすめです。

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グレンモーレンジ19年 ファイネストリザーブ

グレンモーレンジ19年 ファイネストリザーブ

「グレンモーレンジ 19年ファイネストリザーブ」は、2019年3月から免税店向けに数量限定でリリースされたオフィシャルボトルです。

このボトルは、オーク材のバーボン樽だけで19年間熟成され加水処理でアルコール度数43に調整されたものです。

香りは、ドライで良質なオーク香にオレンジマーマレードを塗ったクラッカーやリンゴのコンポートといったスウィーティーでフルーティーな香りです。

味わいは、ドライな口当たりで最初にオーキーなウッディネスがあり、徐々に熟した洋ナシやモモシロップの甘みが広がります。

余韻は、オークとナッツの香ばしさが残りトロピカルフルーツを思わせる後味があります。

グレンモーレンジ19年 ファイネストリザーブ
created by Rinker

グレンモーレンジの蒸留所・歴史

1843年、ウィリアム・マセソンによりスコットランドのハイランド地方に設立されました。

元々はビール工場だったのを蒸留所に作り替えたところから始まっています。

グレンモーレンジが設立されたハイランド地方のテインという場所は、穏やかで静かな土地でグレンモーレンジの名前の由来はこの土地から来ています。

グレンモーレンジは、ゲール語で「大いなる静寂の谷間」という意味になります。

グレンモーレンジの特徴でもあるポットスチルは、ジンの蒸留用に使われていた中古製品で全長5.14mの特殊な形をしたものでした。

当初は資金に余裕がなかったため、中古の蒸留器しか使えませんでした。しかし、これが功を奏し上品な香りと甘味が特徴的なグレンモーレンジが誕生し、人気になりました。

現在は、世界中で人気となり資金に余裕が生まれたため、ポットスチルの数は12基に増え生産量は年間で600万ℓです。

シングルモルトの売り上げは、グレンフィディック、ザ・グレンリベット、マッカランに次ぐ第4位となっています。

グレンモーレンジの製造方法

グレンモーレンジィ 製法

出典:Jack Shainsky

グレンモーレンジには、いくつかのこだわりがあります。

まず一つ目は、スコットランドで最も背の高いポットスチル(蒸留器)を使用していることです。

背の高いポットスチル使用することで、ピュアな蒸気だけを抽出しフルーティで華やか、上品な風味に仕上がります。

二つ目は、仕込み水です。蒸留所の敷地内にある、ターロギー泉から湧き出た硬水を使用しています。

他のブランドは軟水を使用していますが、ミネラルが豊富な硬水を使うことで、複雑でしっかりとした味わいになります。

三つめは、樽へのこだわりです。グレンモーレンジは、追加熟成のパイオニアと呼ばれるほど、樽へのこだわりを持っています。

グレンモーレンジが追加熟成のパイオニアと呼ばれる理由は、後熟の技術が他のブランドより優れているからです。

例えば、ペドロヒメネス樽、ルビーポート樽、ソーテルヌワイン樽といった特殊な樽で後熟をすることで、味や香りのバリエーションを作っています。

また、グレンモーレンジは原木を選ぶところから始まり、デザイナーカスクと呼ばれるグレンモーレンジのためだけに作られた特別な樽で熟成しています。

熟成に使われる樽は、樽の要素を最大限に抽出するために2回までしか使われていません。

ウィスキーの風味の7割は樽によって決まると言われており、グレンモーレンジの風味が樽によって作られていることがよく分かります。

グレンモーレンジ好きにおすすめのウィスキー

グレンモーレンジが好きな方へ、おすすめのウィスキーを3本紹介します。

グレンモーレンジは、「オレンジのような柑橘系の風味や口当たりが優しいまろやかな味わい」が特徴です。

そのため、シングルモルトやウィスキーが苦手な方でも飲めてしまいます。

その点を加味し、「個性が強いけどあっさりしていて初心者でも飲みやすい」を基準に選びました。

グレンフィディック12年

グレンフィディック12年

グレンフィディック12年は、初心者向けのシングルモルトです。

世界で初めてシングルモルトとして売り出され、シングルモルトのパイオニアとも呼ばれています。

洋梨やレモンといったフレッシュな香りと甘くフルーティな味わいが特徴です。

クセが強くないため、ストレートでも飲めてしまいます。

ストレートが苦手な方は、水と1:1で割ったトワイスアップがおすすめです。

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バランタイン ファイネスト

バランタイン ファイネスト

バランタインファイネストは、スコットランドで生産されているブレンデッドウィスキーです。

40種類以上のウィスキーをブレンドした、豊かで滑らかな味わいが特徴で甘味が強いため女性にもおすすめです。

バニラやはちみつといった、まろやかで甘くバランスの整った味わいとなっています。

ハイボールでの飲み方がおすすめです。

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シーバスリーガル ミズナラ12年

シーバスリーガル ミズナラ12年

シーバスリーガル・ミズナラは、日本のウィスキーファンのために特別に作られたブレンデッドです。

オレンジや洋梨といったフルーティな香りと甘くなめらかな味わいが特徴です。

味のバランスがよくクセがないため、初心者向けとなっています。

ストレートか水割りでの飲み方がおすすめです。

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まとめ

グレンモーレンジは、バニラのような甘く優しい口当たりと柑橘系の爽やかな香りが特徴の初心者向けのシングルモルトです。

ハイボールにしてオレンジピールを加えると、柑橘系の香りが一層強まり暑い季節にはピッタリです。

女性にもおすすめなグレンモーレンジをぜひ、お試しください。

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