グレンタレットはスコットランド最古の蒸留所で造られるシングルモルトウイスキーです。
ギネスブックに載るネコの話でも有名なグレンタレットの種類や味わい、おすすめの飲み方などご紹介します。
グレンタレットの特徴・概要
グレンタレットはスコットランドの南、ハイランド地方のホッシュにある蒸留所で造られています。
グレンタレット蒸留所はスコットランド最古とも言われ創業は1775年、ウイスキー造りに関しては1717年から始めていたとの記録もあります。
ウイスキーの色はゴールド、麦芽とバニラの甘み、オレンジピールのような柑橘系の香りが合わさった繊細な香りとハチミツと柑橘系、ビターチョコの風味がバランスよく味わえる一本です。
グレンタレットはフェイマスグラウスのキーモルト
グレンタレットはフェイマスグラウスのキーモルトとして有名です。
フェイマスグラウスはスコットランドの国鳥である雷鳥がトレードマークのブレンデッドスコッチウイスキーで、スコットランドで一番人気のあるブランドと言われています。
グレンタレット蒸留所で飼っているネコ「タウザー」
グレンタレット蒸留所といえば、ネコのタウザーが有名です。
ウイスキー蒸留所では原料の大麦をネズミや鳥から守るためディスティラリーキャットとしてネコを飼っています。
そのネコのタウザーが生涯のネズミ捕獲数世界一としてギネスブック載ったため、世界一のネコとして有名になりました。
グレンタレットのおすすめの飲み方は「トワイスアップ」
グレンタレットのおすすめの飲み方は「トワイスアップ」です。
バニラやオレンジの皮のような香りとスパイシーな後味が残るのが特徴のグレンタレットですが、加水することで柑橘系の爽やかな香りとハチミツの甘みが強く感じられ非常に飲みやすいウイスキーになります。
甘みが苦手な方はハイボールもおすすめです。
ハイボールにすることで甘みが抑えられ、華やかですっきりとした爽快な味わいになります。
グレンタレットの種類
グレンタレット10年
グレンタレット10年は、グレンタレットのオフィシャルボトルです。
以前は12年のものがスタンダードでしたが終売になったためグレンタレット10年が後継のボトルになりました。
バニラのような甘い香り、オレンジなどの柑橘系の香りが広がり、スパイシーな後味と共にハチミツ、柑橘の爽やかな味わいのウイスキーです。
グレンタレット シェリーエディション
グレンタレット・シェリーエディションはアメリカンオークとスパニッシュオークのシェリー樽で熟成されたボトルです。
並行輸入品も合わせると40度のものと、43度のものがあります。
オークの香り、バニラ、りんごのようなフルーティーさが混ざり柔らかく優しい香りが楽しめます。
生姜やナツメグの芯のスパイシーな感じと柑橘系の甘さが特徴的なウイスキーです。
グレンタレット トリプルウッドエディション
グレンタレット・トリプルウッドエディションはトリプルという名の通り、アメリカンオークのバーボンカスク、アメリカンオークのシェリーカスク、ヨーロピアンオークのシェリーカスクの3つを組み合わせたボトルです。
3つのカスクを合わせたこのボトルはオレンジピール、バニラ、シナモン、ココナッツなど複雑な香りが特徴で、柔らかくフルーティでオークの風味が味わえるウイスキーです。
グレンタレット ピーテッドエディション
グレンタレット・ピーテッドエディションは麦芽にピートを焚いて造られた重厚なスモーキーさが楽しめるボトルです。
創業当時の味わいに近い商品と言われており、甘みの中にスモーキーな風味とほのかな塩気のある香り、ピートの香りが最後まで残り優しい味わいのウイスキーです。
グレンタレット12年
「グレンタレット 12年」は、1990年代にオフィシャルスタンダードボトルとして流通してたオールドボトルです。
このボトルは、ヨーロッパのナラ材で作られた樽で熟成をおこなっています。
香りは、ハーブの香りとオレンジオイルなどのフルーツ香そして心地よい麦の香りがします。
味わいは、クリーミーな口当たりで最初にペッパーのスパイス感があり、その後はっきりとしたトロピカルフルーツのフルーティーさとオーキーが現れます。
余韻は、フレッシュなオレンジなどのトロピカル感が長く続きます。
グレンタレット蒸留所の歴史
グレンタレット蒸溜所はスコットランド最古の蒸留所と言われています。
創業は1775年ですが、1717年にはウイスキー造りを始めていたとの説もあり、その歴史が古いことが伺えます。
グレンタレット蒸留所は2代目の名前で、元々はホッシュという密造蒸留所でした。
1826年にグレンタレット蒸留所が近隣に設立。
その後、1852年頃ホッシュ蒸留所が閉鎖、1875年に引き継ぐ形でグレンタレット蒸留所に改名して営業していました。
1921年から1957年までの期間はアメリカの禁酒運動の影響で操業を停止。
その後、所有会社のミッチェル・ブラザーズが破産したため再開の目処が立たなくなるが、ウイスキー愛好家のジェームズ・フェアリー氏が蒸留所を購入し、1957年に再開します。
2002年には新たなオーナーであるエドリントン社が大規模なビジターセンターを建設。
2015年にはオフィシャルボトルがリニューアルされ、前述した3種類のエディションシリーズがノンエイジで発売されています。
グレンタレットの製法
グレンタレット蒸留所はポットスチルが2基だけの小さな蒸留所です。
職人による手作業も多く残された伝統的な製法で、ゆっくりと時間をかけて醸造されており、生産量も少なめです。
グレンタレット10年はノンピートの原酒をアメリカンオークのシェリー樽で10年以上熟成されたものをボトリングしています。
原酒のほとんどはブレンデッドウイスキー「フェイマスグラウス」のキーモルトとして使用され、少量が流通するのみとなっています。
グレンタレット好きにおすすめのウイスキー
グレンタレットが好きな方におすすめのウイスキーを紹介します。
グレンタレットがキーモルトとして使われているもの、同じ地方ハイランド産のウイスキーから選んでいます。
フェイマスグラウス ファイネスト
フェイマスグラウス・ファイネストはフェイマスグラウスのスタンダードボトルです。
グレンタレットがキーモルの1つとして使われており、オークの芳醇な香り、シェリー樽由来の甘い香り、フルーティな甘みのある香りが特徴です。
穏やかでスムースな口当たりで、柔らかい甘みも相まって飲みやすいウイスキーです。
エドラダワー10年
エドラダワー10年はグレンタレットと同じくハイランド地方で造られるシングルモルトウイスキーです。
とても個性的なウイスキーで乳酸菌飲料に石鹸の香りがほのかに漂う香水のような香りがします。
ミルクチョコレートのような口当たり、とろりとしていて甘く、オレンジなどの柑橘系の風味を感じつつ、ナッツの香ばしさが抜ける味わいが特徴的です。
まとめ
シングルモルトウイスキー「グレンタレット」を紹介しました。
スコットランド最古の蒸留所、ギネスブックに載った世界一のネコ「タウザー」など話題のあるグレンタレット蒸留所は現在観光に力を入れています。
ネコのタウザーの銅像もありますので、ウイスキー好きだけではなく、ネコ好きにもおすすめできるグレンタレット蒸留所に訪れてみてはいかがでしょうか。