ウルフバーンは、スコットランドで作られているシングルモルト・ウイスキーです。
この記事では、ウルフバーンの味わいや香りの特徴、歴史や製造方法などを紹介します。
おすすめの飲み方や種類ごとの特徴を掲載しているほか、記事の最後にはウルフバーンがお好きな方におすすめのウイスキーの提案なども行っています。
是非ウイスキー選びの参考にしてみてください。
ウルフバーンの特徴・概要
ウルフバーンは、スコットランドにある「ウルフバーン蒸留所」から販売されているシングルモルト・ウイスキーです。
販売元はウルフバーン蒸留所を所有する新鋭のクラフト酒販売会社「オーロラブリューイング社」です。
味の特徴
ウルフバーンはどっしりとしたバニラクリームのような甘みや、マスカットやリンゴなどのフルーティーさ、ナッツのような香ばしい風味などを楽しめるウイスキーです。
フルーツの爽やかさとクリーミーな甘さが特徴的で、ウイスキー初心者にも飲みやすいといえます。
香りの特徴
ウルフバーンは新鮮なオレンジの香りの中に漂う心地よいピート感と、ほのかなスモーク香が特徴のウイスキーです。
ピート感がありつつも飲みやすさがあるため、この香りの傾向は日本人からも高く評価されています。
喉ごし・フィニッシュの特徴
ウルフバーンはスムースでクリーミーな口当たりと喉ごしが特徴のウイスキーです。
熟成期間は平均して短いものの、ボディは厚く飲みごたえのあるボトルが多い傾向にあります。
フィニッシュにはバニラやレーズン、ナッツの香りがスモークと共に押し寄せ、余韻はやや塩っぽく程よい長さで続きます。
ウルフバーンのおすすめの飲み方は「トワイスアップ」
ウルフバーンのおすすめの飲み方は「トワイスアップ」です。
ウルフバーンは全体的に加水に強い銘柄であり、多少水を加えても味のバランスが崩れません。
そのため、このウイスキーを楽しむ際には、アルコールの刺激を和らげウイスキー本来の味や旨味を引き出すことのできるトワイスアップが最適だといえます。
ウルフバーンの種類
現在主に販売されているウルフバーンは4種です。
ウルフバーン ノースランド
「ウルフバーン ノースランド」はもっともスタンダードなウルフバーンのボトルです。
原酒をクォーターサイズに作り替えたジムビーム樽で熟成させ、さらにラフロイグのクォーター樽で後熟させたものをボトリングしています。
ほのかに香るラフロイグ樽由来の心地よいピートスモークとフレッシュなマスカットの香り、バニラやレーズンのようなどっしりした甘味が特徴のウイスキーです。
ウルフバーン オーロラ
「ウルフバーン オーロラ」はホグスヘッド新樽の熟成の原酒を25%、バーボン樽熟成の原酒を75%使用したボトルです。
「ウルフバーン オーロラ」は特にイギリスで人気があり、同国で販売されているウルフバーンの90%がこのボトルであるといわれています。
スムースな口当たりとオレンジの爽やかな香り、バニラを含むクリーミーでフルーティーな甘さが特徴のウイスキーです。
ウルフバーン モーヴェン
「ウルフバーン モーヴェン」はライトリー・ピーテッド麦芽を使用して作成した原酒をEXバーボン新樽で熟成し、その後ラフロイグのクォーター樽で後熟させたボトルです。
柔らかなピート香とノースランドよりもややどっしりとしたミディアムボディ、メープルシロップやレーズンを彷彿とさせる甘さが感じられます。
ウルフバーン ラングスキップ
「ウルフバーン ラングスキップ」はアルコール度数58%の樽出し原酒を使ったカスクストレングス・ボトルです。
爽やかなビターオレンジの香りと、メープルシロップをかけたバニラクリームのようなどっしりとした甘さを堪能できます。
強い度数に比例したアルコール感の強いアタックが感じられる、フルボディでオイリーなウイスキーです。
ウルフバーン蒸留所の歴史

出典:wolfburn.com
スコットランド最北端に位置する「ウルフバーン蒸留所」は歴史上に2つ存在します。
旧ウルフバーン蒸留所は1821年~1850年代という半世紀にも満たない間だけ稼働した薄命な蒸留所でした。
「スコットランド最北端の蒸留所」であるウルフバーンは廃墟となり、それから150年もの間ウイスキーが作られることはありませんでした。
しかし2012年にスコットランド最北端に新鋭のウイスキー製造会社「オーロラブリューイング」が進出し、創立する蒸留所に「ウルフバーン」の名を冠することを決定します。
現ウルフバーン蒸留所は、それから2年後の2013年に記念すべきウルフバーン最初の一滴を完成させます。
これが現在スタンダードボトルとして販売されている「ウルフバーン ノースランド」です。
生産効率を求めず丁寧な仕事振りを行う現ウルフバーン蒸留所の仕事振りは、短熟ながら深い味わいのある美味しいウイスキーを次々と産み出し、ウイスキー愛好家の注目を集めています。
ウルフバーンの製法

出典:wolfburn.com
ウルフバーンはシングルモルト・ウイスキーです。
粉砕機で砕かれた麦芽は糖化槽で6時間かけて麦芽ジュースとなり、その後発酵槽でドライイーストを使って発酵させられます。
こうして得られたもろみは、ストレート型・バルジ型の2種のスチルを使って63.5度の原酒として蒸留されます。
こうして完成したウルフバーンの原酒は、シェリー系樽・アメリカンオークバーボン樽・アメリカンオーククォーター樽のいずれかにより熟成され、出荷の時を待つのです。
ウルフバーン好きにおすすめウイスキー
ここではウルフバーンがお好きな方におすすめのウイスキーを3つ紹介します。
ウルフバーンと似た傾向のウイスキーをお探しの際には、是非参考にしてみてください。
メーカーズマーク46
ウルフバーンのようなどっしりとしたバニラ香が堪能できるウイスキーをお探しの方には「メーカーズマーク46」もおすすめです。
冬小麦由来のまったりとした優しい味わいと、スタンダード・ボトルよりもリッチなバニラの甘さが堪能できる、重厚感ある味わいが特徴のウイスキーです。

デュワーズ25年
ウルフバーンのようなクリーミーでスムースな喉ごしが特徴のウイスキーをお探しの方には「デュワーズ25年」もおすすめです。
重厚なバニラとフルーツの香りに、甘くクリーミーな重厚感ある味わいが折り重なった甘美で華やかな味わいが楽しめます。

ノブ クリーク
「ウルフバーン ラングスキップ」のような度数が高くかつバニラ香の強いウイスキーをお探しの方には「ノブ クリーク」もおすすめです。
50度という高い度数から繰り出される強いアタック感と、力強いバニラの香りと重厚感のある飲み心地がこのウイスキーでは堪能できます。
まとめ
この記事ではの「オーロラブリューイング社」が所有する「ウルフバーン蒸留所」で製造・販売されている、ウルフバーンを紹介しました。
甘く重厚なバニラの甘みと、短熟にも関わらず力強いボディをもつこのウイスキーが気になった方は是非ご賞味されてみてください。