ラングスは、グレンゴイン蒸溜所でつくられているブレンテッド・スコッチ・ウイスキーです。
この記事では、ラングスの味わいや特徴、歴史、製造方法などを紹介します。
また、併せておすすめのウイスキーをご紹介します。
読み終わる頃にはラングスが飲みたくなりますので、ぜひ参考にしてみてください。
ラングスの特徴・概要
グレンゴイン蒸溜所でつくられているラングスは、ラング家の2人の兄弟であるアレクサンダーとゲイウェンによって生まれました。
ラングスの名前の由来はこの兄弟からつけられたものと考えられます。
ラングスの味・香りの特徴
ラングスは、香りや味わいは甘くてまろやかさがありしっかりと仕上げっています。
また安っぽさを感じさせずに、多くの人に受け入れられる万人向けに仕上がっています。
グレンゴイン蒸溜所ならではの製法でつくられている
グレンゴイン蒸溜所はピートで燻香をつけないモルトを使っていないことが特徴です。
ラングスは、そうしたモルトをベースに、ハイランド・モルトのグレングラッサなどをブレンドしているから、やはり柔らかい口当たりかつ奥深いものに仕上げています。
ラングスのおすすめの飲み方は「ストレート」
ラングスの味わいを存分に堪能するのであればストレートで飲むことをおすすめします。
飲む際は、香りが貯まりやすいグラスにしてシングル分の量を注ぎます。
その後、じっくりと香りを楽しんでから口に含んで堪能しましょう。
ラングスの種類
ここでは、ラングスの種類についてご紹介します。
各ラインナップを飲み比べることで、味の違いを知ることができますので、よりラングスについて知ることができます。
ラングス5年
ラングス 5年は、オーク樽で5年以上熟成させたさせたボトルになります。
香りは、乾いた麦やすりおろしたリンゴ、サトウキビがあり、ほのかにスモーキーさがあります。
味わいは、最初はコッペパン、リンゴの皮、ラムネ菓子、後半はスパイシーでドライになります。
ラングス12年
ラングス 12年は、オーク樽で12年熟成させたさせたボトルになります。
香りは、甘いシロップのような香り立ち、メレンゲクッキー、サツマイモを思わせるグレーンの甘みを感じさせます。
口当たりははっきりとしていて、カステラやおこしを思わせる色のついた甘み、中間からはまろやかでスウィートな麦芽風味やグレーンの甘みがある味わいです。
ラングス セレクト12年
ラングス セレクト 12年は、たいへん希少価値のあるボトルでありあまり出回っていません。
ハイランドモルトでありながら、ピートで燻香をつけないグレンゴインのモルトをベースに仕上げています。
そのため、スムーズな口当たりがあり、重厚な香りと柔らかい口当たりが特徴です。
ラングス シュープリーム・デラックス
ラングス シュープリーム・デラックスは、ホテル向け限定のウイスキーになります。
オーク樽で7年以上熟成させたハイランドモルトと5年以上熟成させたグレーンをブレンドさせています。
香りは、ラムレーズン、リンゴ、ハチミツが主体になります。
味わいは、甘みがメインに広がり比較的飲みやすく仕上がっています。
ラングスの歴史
ラングスのルーツを辿ると、もともとはラング・ブラザーズ社という会社と深い関係にあります。
ラング・ブラザーズ社は、1861年にラング家の2人の兄弟であるアレクサンダーとゲイウェンによって、グラスゴー市に設立されました。
主にグラスゴーでブレンダーおよびウイスキー商を営んでいました。
設立して10年過ぎの1875年にはハイランド・モルトのグレンゴイン蒸留所を買収をしました。
グレンゴイン蒸留所は、グラスゴー近郊のちょうどハイランド地方とローランド地方の境界線上にあります。
蒸溜所周辺は、歴史的に密造酒が多くつくられていた地域です。
そんな時代でも、最初に酒造免許を取得したのは1833年になります。
その人物はジョージ・コネル氏です。彼は蒸溜所を建設し、酒造免許はマクレラン家の人々によって長年にわたり維持されていました。
もともとはグレングインと名付けられていた蒸溜所だったが、やがてバーンフット蒸溜所に改名しました。その後ラング・ブラザーズ社によって買収されると、再びグレングイン(GlenguinおよびGlen Guin)に戻されました。
現在のグレンゴイン(Glengoyne)の表記になったのは、1905年のことです。
現在は、ラング・ブラザーズ社はイアン・マクロード・ディスティラーズ社の傘下にあります。
ラングスの製法
ラングスがつくられるグレンゴイン蒸溜所は、ハイランド・モルトでありながら、性格がとてもおだやかなことが特徴です。
蒸溜所で使われる仕込み水は、グレンゴイン・バーンと呼ばれる水脈から採水、大麦モルトはコンチェルト種を使って製麦をします。
糖化では、容量が3.84トンあるセミラウター式のマッシュタンを使い、毎週16回の糖化工程をします。
その後の発酵については、レゴンパイン材でできた容量18,000Lの発酵槽が6槽あり、発酵時間は最低でも56時間かけています。
グレンゴイン蒸溜所でつくられたモルト原酒は、そのほとんどが「ラングス」などのブレンデッドウイスキーに使用されています。
ラングス好きにおすすめウイスキー
ハイランド地方とローランド地方の境界線にあるグレンゴイン蒸溜所あります。
それぞれの地方の代表するウイスキーをご紹介します。
飲み比べることで、旅行した気分になれるかもしれません
グレンゴイン12年
グレンゴイン12年は、ヨーロピアンシェリー樽20%、アメリカンバーボン樽20%、リフィル樽60%の割合で12年熟成しています。
香りは、ココナッツやはちみつの甘く芳醇な香り、それから柑橘系の爽やかな香りがあります。
味わいは、リンゴやシナモンなど、バーボン樽とシェリー樽の風味を感じます。
ダルモア12年
ダルモア12年は、ハイランド地方で作られるシングルモルトウイスキーです。
香りは、レーズンチョコとオレンジマーマレード、そしてシナモンやナツメグのスパイスが感じられます。
味わいは、バニラ、ラムレーズン、ベイクドオレンジのビターな甘み後に、キンカンやポンカンなどの柑橘系の風味があります。
オーヘントッシャン12年
オーヘントッシャン12年は、ローランドにて作られているシングルモルトウイスキーです。
オーヘントッシャンはゲール語で「野原の片隅」という意味を持ちます。
ローランドモルトの伝統ともいうべき「3回蒸溜」が特徴です。
香りは、キャラメルソースやバニラアイスを感じさせます。
繊細スムーズな飲み口にアーモンドやキャラメル様の甘さ、シトラスの甘酸の味わいがあります。
まとめ
グレンゴイン蒸溜所で製造されているラングスについてご紹介しました。
この記事で興味を持った方は、万人受けなラングスを是非ご賞味ください。