アベラワーの種類や味わい・おすすめの飲み方などを徹底解説

スコッチウイスキーの銘柄の1つである「アベラワー」。

1826年からスペイサイドのアベラワー蒸留所で造られるシングルモルトのアベラワーは、フルーティでフローラルな香りが印象的で初心者も親しみやすいスコッチです。

今回はアベラワーの種類や味わい、おすすめの飲み方を紹介します。

目次

アベラワーの特徴・概要

アベラワー

出典:Mike McCune

アベラワーはスコットランドのスペイサイドにあるアベラワー蒸留所で造られる、シングルモルトウイスキーです。

国際ワイン・アンド・スピリッツ大会で複数回金賞を受賞しており、2016年のスコッチウイスキー売上ランキングでは6位、2019年は9位と常にトップ10に入っており、人気のあるスコッチウイスキーの銘柄です。

アベラワーとはゲール語で、「ラワー川の落ち合い」という意味なのだそうで、その名の通り、アベラワー蒸留所の横を通ったラワー川はスペイ川と合流します。

ちなみにアベラワー蒸留所は見学ツアーも行なっており、製造工程を見ることもできます。

華やかな風味とフルーティな香り

アベラワーは、スコットランド北東部にあるスペイ川周辺地域のスペイサイド地区で製造されます。

スコッチウイスキー6大産地であるスペイサイド地区は、良質な湧き水が豊富にあり大麦の収穫が盛んに行われているので、ウイスキー造りには最適な環境です。

アベラワーもスペイサイド地区で造られ、華やかな風味とフルーティな香りが特徴で、世界中のファンを魅了しています。

アベラワーのおすすめの飲み方は「ストレート」

アベラワー 飲み方

出典:Ben Chen

アベラワーのおすすめの飲み方は、ストレートです。

シェリー樽で熟成されたウイスキーは、冷やすとアロマを失ってしまい鉄っぽい苦味が出てしまう特徴があるためです。

ウイスキーのストレートは苦手という方には、氷をいれない常温の水割りもおすすめです。

ラムレーズンやバニラエッセンス、ドライオレンジの香りを感じることのでき、日常の疲れをふっと忘れさせてくれるかのようです。

まだアベラワーを飲んだことがない人は、終売ですがまだ手に入れることのできる「アベラワー 10年」がリーズナブルで狙い目です。

アベラワーの種類

アベラワー 10年

アベラワー 10年

現在アベラワーのオフィシャルボトルは、12年・16年・18年の3本ですが、今では終売となっているアベラワー 10年が過去のスタンダードボトルでした。

カラメルやバニラの甘い香りの後にオレンジやライムの柑橘類の風味を感じて、スパイシーな余韻が後に続きます。

スモーキーさは少なめに感じられるので、ウイスキー初心者の方にもおすすめのボトルです。

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アベラワー 12年 ダブルカスク マチュアード

アベラワー 12年 ダブルカスク マチュアード

アベラワー 12年は、現在販売しているアベラワーのスタンダードボトルです。

「12年」というのは、原酒には酒齢12年のものが使われているということを示しています。

味わいは、ラムレーズンやりんごのようなフルーティで甘いアロマを感じて、ジンジャーのようなスパイシーな余韻があとに続きます。

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アベラワー 16年 ダブルカスク マチュアード

アベラワー 16年 ダブルカスク マチュアード

アベラワー 16年は、熟成年数16年以上の、バーボン樽とシェリー樽の原酒をあわせてつくられたボトルです。

アベラワー 12年と比べると、赤みがかった濃い色合いをしており、シェリー樽の比率が多いことがわかります。

香りは、アブリコットやバニラのようなリッチでフローラルな香りです。

味わいは、ラムレーズンやチョコレートのような甘さの中に、カスタードのような濃厚な味わいが特徴です。

フルーティでスパイシーな余韻は、12年よりスパイシーに感じます。

アベラワー 18年 ダブルカスク マチュアード

アベラワー 18年 ダブルカスク マチュアード

アベラワー 18年は、アベラワーのラインナップの中でも、最も熟成されたボトルです。

12年・16年と比べていちばんの違いは、スパイシーさが奥に引っ込み、クリーミーでリッチな味わいが増していることです。

完熟した桃のような甘さとビターオレンジのような柑橘類の香りに、蜂蜜のような濃厚なコクを味わいが特徴です。

軽やかなフルーティさと濃厚なコクが、バランスよく両立している素晴らしいボトルです。

アベラワー アブーナ

アベラワー アブーナ

アベラワー アブーナは、シェリー樽と使いカスクストレングスでボトリングされたウイスキーです。

カスクストレングスとは、熟成を迎えたウイスキーを樽からそのまま瓶詰めするので、樽のままのアルコール度数となっています。

プルーンや黒蜜の濃厚な味わいと、スパイシーなシェリー香が特徴で、ラグジュアリーでパワフルなフルボディのボトルです。

ウイスキー造りの先人たちへの功績を称え、19世紀の創業当時と同じ製法でつくられたアブーナは、ウイスキー愛好家たちにも人気の高いウイスキーです。

アベラワーの蒸留所・歴史

アベラワー 蒸留所

出典:Kim Laurenson

アベラワーの創業は1826年、ジェームズ・ゴードンとピーター・ウェアによってアベラワー蒸留所が建てられました。

しかし1879年、大規模な火災が発生し蒸留所が崩壊してしまいますが、その後ヴィクトリア朝の美しい建物に再建されます。

1974年、ペルノ・リカール社がアベラワーを買収し、その際に近代的な設備を整備して現在に至ります。

アベラワーの製造方法

アベラワー 蒸留所

出典:Ben Mason

ダブルカスクマチュレーション製法

アベラワーは「ダブルカスクマチュレーション」という特殊な製法で造られています。

「ダブル=2」、「カスク=樽」、「マチュレーション=熟成」という意味です。

南スペインでワイン樽として使われる「シェリー樽」とアメリカ産「バーボン樽」、それぞれ2つの樽で熟成のピーク(12年~18年)まで寝かせた原酒をバランスよく合わせることでアベラワーが造られます。

シェリー樽とバーボン樽

アベラワーの製造では「シェリー樽」と「バーボン樽」、2種類の樽で熟成させた原酒を使います。

2種類の古樽を使い熟成させそれぞれの原酒を組み合わせるので、上品で豊かな風味のあるウイスキーが生まれます。

シェリー樽は華やかで上品な香りが特徴で、高級ウイスキーによく使われる樽です。重厚感のある味わいの中にチョコレートやドライフルーツのような甘さと、果実香が特徴です。

一方で、バーボン樽は現在ウイスキーでもっともよく使われる樽です。バニラやキャラメル、クリームのような甘い味わいと木香の香ばしい風味あり、シェリー樽にくらべると軽やかなのが特徴です。

アベラワー好きにオススメのウイスキー

アベラワー蒸留所のあるスペイ川中流・下流エリアは14もの蒸留所がひしめいており、華やかな香りと風味が特徴のスペイサイドモルトはアベラワー好きにおすすめです。

グレンフィディック12年

グレンフィディック12年

シングルモルトウイスキーの代表銘柄「グレンフィディック」は、スペイサイドモルトの特徴である華やかで上品な甘さを感じられるので、アベラワー好きにおすすめです。

甘くフルーティな味わいと、レモンを感じさせる爽やかな香りが特徴です。

飲み口がなめらかで、クセのない飲みやすさもグレンフィディック 12年の特徴です。

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ザ・グレンリベット12年

ザ・グレンリベット12年

スペイサイドモルト特有の、はちみつのような華やかな風味を感じられるザ・グレンリベット 12年は、スムースな飲み口で、こちらもアベラワー好きにおすすめボトルです。

バニラやオレンジの香りと口に含んだあとに広がる甘い風味を感じた後に、青リンゴやレモンのような爽やかでフルーティな香りが特徴です。

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マッカラン12年

ザ・マッカラン 12年 シェリーカスク

アベラワー好きには、スペイサイド地区にあるマッカラン蒸留所で造られるシングルモルトウイスキー「マッカラン 12年」も、日本でも人気がありおすすめです。

バニラやドライフルーツ、ジンジャーの非常に上品な香りが特徴です。

ラズベリーのような酸味やスパイシーな味わいとスモーキーな余韻も味わえます。

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まとめ

シェリー樽とバーボン樽で造られた原酒をバランス良く組み合わせたスコッチウイスキー、アベラワー。

そのフローラルな香りと濃厚な味わいは、食後酒としてもおすすめです。

熟成期間によって香りと味わいが異なるアベラワーを、飲み比べて楽しんでみるのはいかがでしょうか。

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