オールドパーの種類や味わい・おすすめの飲み方などを徹底解説

オールドパー

オールドパーは、イギリスのマクドナルド・グリンリース社が製造する、スコッチウイスキーのブレンデッドウイスキーです。

ピート香やスモーク感は控えめでクセがなく、甘い香りとマイルドな飲み口、そして独特のデザインのボトルが特徴となっています。

また「日本で最初に紹介されたスコッチ」としても有名で、渡来した1873年以来、長きに渡り日本人に愛され続けてきた、日本にも馴染みの深い銘柄です。

目次

オールドパーの特徴・概要

オールドパーの名前の由来は「トーマス・パー」

トーマス・パー オールドパー

出典:oldparr.jp

オールドパーは、イギリスの農夫「トーマス・パー」が名前の由来です。

トーマス・パーはなんと152歳まで長生きしたとされる有名な歴史上の人物です。

オールドパーの生みの親であるグリンリース兄弟は、彼の長寿を「ウイスキーの熟成」に、152年の生涯をかけて培われた知恵と経験を「ブレンド技術」になぞらえて名付けたと言われています。

そしてオールドパーのラベルには、画家・ルーベンスが描いたトーマス・パーの肖像画と彼の生没年が刻まれています。

オールドパーの伝統的なボトル

オールドパー ボトル

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オールドパーのボトルのデザインは非常に特徴的です。

「クラックルパターン」と呼ばれるひび割れ模様は、17世紀の陶製ボトルをイメージしており、オールドパーが伝統を重んじていることを表現しています。

また、オールドパーのボトルは中身の量に関わらず、ある四隅のうちの一つを底にして斜め立ちすることができます。

倒れそうで倒れず、絶妙なバランスで自立するオールドパーは「決して倒れないウイスキー」としてゲンを担がれ、多くの文豪や政治家の寵愛を受けました。

中でも、吉田茂や田中角栄が愛飲していたエピソードが有名です。

オールドパーのおすすめの飲み方は「水割り」

オールドパー 飲み方

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オールドパーのおすすめの飲み方は水割りです。

オールドパーの魅力の1つである上品な甘みが、加水することによってより引き立ちます。

また、爽やかな柑橘系の香りを感じるシルバーはハイボールとの相性も良いといえます。

オールドパーの種類

ウイスキーの基本的な飲み進め方は、同じ銘柄で異なる年代の種類を飲み比べていきます。
(縦飲み、垂直飲みといいます。)

理由としては、同じ銘柄であれば味やテイストの傾向が共通しており、比べたときにより違いがわかりやすいため自分の好みに合った年代を見つけやすいからです。

オールドパー シルバー

オールドパー シルバー

オールドパー シルバーは、現在のラインナップにおいてレギュラーボトル的な立ち位置のボトルです。

日本市場限定商品として2015年にリリースされました。

マイナス6度のチルフィルター(冷却濾過)を採用することで、スムースな口当たりを再現しています。

スペイサイドらしいフルーティーな香りと、カラメルやカスタードといった甘み、黒胡椒を思わせるスパイシー感の絶妙なハーモニーが魅力です。

ノンエイジですがアルコールの刺激は少なめで、ピート香やスモーク感もほとんど感じられないため、万人受けする味わいのウイスキーと言えます。

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オールドパー 12年

オールドパー 12年

オールドパー12年は、シルバーのワンランク上に位置づけされるボトルです。

12年以上熟成した原酒を40種類以上ブレンドしています。

長期熟成原酒ならではの芳醇な味わいと、シルバーよりも複層的で奥行きのある香りを楽しめる1本です。

フィニッシュはわずかにスモーキーで暖かみのある余韻が長く続きます。

和食とも好相性です。

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オールドパー 18年

オールドパー 18年

オールドパー18年は、酒齢18年以上の厳選された9種類のモルト原酒のみをヴァッティングした贅沢なボトルです。

ほのかなスモーク感に干し草や干しブドウ、メイプルシロップ・バニラ・桃も感じられる香りはかなり複雑で、口に含むと香ばしい麦の風味にカラメルやスパイシーさもやって来ます。

高級感のある重厚な味わいです。

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オールドパー スーペリア

オールドパー スーペリア

オールドパースーペリアは、「上質」を意味するスーペリアの名前の通り、現行ラインナップにおけるプレミアムランクのボトルです。

マスターブレンダーが酒齢にこだわらず「熟成のピークに達した」と判断した原酒のみを厳選しているため、あえての年数表記なしのノンエイジとなっています。

香りは柑橘類やメロンが熟したような深く甘い香りで、そこへオールドパー特有の濃厚な甘みが加わります。

スパイス感やほどよいスモーキーさもあり、穏やかながらも重厚で複雑、奥深く華やかな味わいです。

まさに最高のブレンド技術による究極のブレンデッドウイスキーと言えるでしょう。

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オールドパー トリビュート

オールドパー トリビュート

「オールドパー トリビュート」は、1989年に製造が終了しているボトルです。

そのため、現在では未開封の中古品のみがオールドボトルとしてインタネットで購入できます。

このボトルは、熟成にバーボン樽とシェリー樽を使用しています。

香りは、ドライフルーツやココナッツのクリーミーな甘い香りとシナモンスパイスの刺激的な香りが調和しています。

味わいは、フルーツの甘酸っぱさとココナッツの香ばしさそしてシナモンのスパイシーさを感じます。

そして、トリビュートは甘さのなかにソルティーな一面が見え隠れします。

オールドパー トリビュート
created by Rinker

オールドパー エリザベス

オールドパー エリザベス

「オールドパー エリザベス」は、1990年に全世界限定で252本だけ販売されたボトルです。

このボトルのラベルには、オールドパーのエリザベスである証明としてシリアルナンバーが刻印されています。

また、四角いボトルの四面には、エリザベス1世・オールドパーの象徴であるトーマスパー・ヘンリー8世・ジョージ1世の肖像画が貼られています。

香りは、シェリー樽由来のフルーティーな香りにハチミツやタフィーなどの甘みが加わっています。

味わいは、オイリーでクリーミーな舌触りでフルーツとスパイスそしてタフィーやハチミツの甘い風味を感じます。

オールドパー エリザベス
created by Rinker

オールドパーの蒸留所と歴史

オールドパー 歴史

出典:oldparr.jp

オールドパーの創業者は、ジェームスとサミュエルのグリンリース兄弟です。

兄弟の父親はウイスキーの販売をしており、その家業を継ぐ形で、二人はブレンディングを行う会社「グリンリース・ブラザーズ社」を1871年にロンドンに設立します。

ウイスキー作りに邁進する二人はやがて、理想とするブレンデッドウイスキーの開発に成功します。

彼らはそのウイスキーを、英国史上最長寿人物「トーマス・パー」にちなんでオールドパーと名付けました。

これがオールドパーの誕生です。

19世紀末にはグリンリース・ブラザーズ社とアレクサンダー・マクドナルド社が合併してマクドナルド・グリンリース社が誕生しました。

現在、このマクドナルド・グリンリース社が製造元で、販売は親会社であるモエ・ヘネシー・ディアジオ社が行っています。

オールドパーの製法

オールドパー 製法

出典:oldparr.jp

オールドパーは、スペイサイドのクラガンモアをキーモルトとして作られるブレンデッドウイスキーです。

同じくスペイサイドのグレンダランもキーモルトの1つに挙げられますが、比率はクラガンモアの方が高くなっています。

他にも、スコットランドの様々な地方の個性豊かな原酒を絶妙な配合比でブレンドしており、このバランスの良さこそがオールドパーのキャラクターを作り上げています。

また「オールドパー 18年」はグレーン原酒を使用しないヴァテッドモルトウイスキーです。

2019年11月にリニューアルし、オールドパーのマスターブレンダーであるクレイグ・ワレス氏は「オールドパー史上最高のバランスを実現した」と語っています。

オールドパー好きにおすすめウイスキー

オールドパーは、140年以上に渡り日本人に愛されてきたウイスキーです。

同様に、日本人が受け入れやすいメイドインジャパンのジャパニーズ・ブレンデッドウイスキーを紹介します。

イチローズ・モルト モルト&グレーン ホワイトラベル

イチローズモルト&グレーン ホワイトラベル

イチローズ・モルトとは、世界的な評価を得ているベンチャーウイスキーが製造するブレンデッドウイスキーです。

クセのない優しい味わいと上品な甘みがオールドパーと共通しています。

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サントリーウイスキーローヤル

サントリーローヤル

サントリーウイスキーローヤルとは、サントリーの創業者・鳥井信治郎氏が、日本人が本当に美味しいと感じるウイスキーを追求し続け、完成させた名作です。

オールドパーと同じく、少し贅沢な家飲みタイムを過ごしたい時にぴったりなリッチな味わいです。

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サントリーウイスキー 響 JAPANESE HARMONY

響 ジャパニーズハーモニー

少し値は張ってしまいますが、国産ブレンデッドウイスキーの最高峰と言われる「響」もおすすめです。

この「JAPANESE HARMONY」とオールドパーの上位モデル「スーペリア」は、酒齢にこだわらずに多彩な原酒を使用し、あえてノンエイジとしている点が共通しています。

ゴージャスな飲み比べをしてみても面白いかもしれません。

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まとめ

オールドパーというウイスキーについて詳しくなれたのではないでしょうか?

手頃な価格になったとは言え、かつての高級ウイスキーのイメージはまだまだ根強く残っています。

いつもより贅沢な家飲みをしてみたくなったら、ぜひオールドパーを手に取ってみて下さい。

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