サムシングスペシャルはスコットランドで作られているブレンデッド・ウイスキーです。
この記事では、サムシングスペシャルの味わいや香りの特徴、歴史や製造方法などを紹介します。
おすすめの飲み方や種類ごとの特徴を掲載しているほか、記事の最後にはサムシングスペシャルがお好きな方におすすめのウイスキーの提案なども行っています。
是非ウイスキー選びの参考にしてみてください。
サムシングスペシャルの特徴・概要
サムシングスペシャルは、スコットランドにある「グレンリベット・ディスティラリーズ社(旧トム・ヒルソン社)」から販売されているブレンデッド・ウイスキーです。
販売元のグレンリベット・ディスティラリーズ社は1793年創立の老舗であり、英国王室御用達のウイスキー「クイーンアン」を生み出した気位の高い会社となっています。
味の特徴
サムシングスペシャルは香ばしい麦芽の風味と蜂蜜のような甘さを特徴としています。
ドライアップルのようなフルーティーさも感じられ、口当たりはベタつきにくく適度なスパイシーさもあるウイスキーです。
香りの特徴
サムシングスペシャルからはドライパイナップルやすりおろしたリンゴ、薄めた紅茶のようなやや甘味のあるニュアンスの香りが感じられます。
また、オールドボトル特有のくすみ香があることも特徴のひとつです。
喉ごし・フィニッシュの特徴
サムシングスペシャルの旨味が最も花開くのは、中間からフィニッシュにかけてとなっています。
じわじわと麦芽とハチミツレモンキャンデーのような風味が強くなっていき、余韻はじわりと長く続いていきます。
サムシングスペシャルのおすすめの飲み方は「ハイボール」
サムシングスペシャルのおすすめの飲み方は「ハイボール」です。
加水すると麦芽特有の甘い香りと華やかさが強まる性質がサムシングスペシャルにはあります。
そのため甘い香りと麦芽の風味を楽しみながらすっきりとウイスキーを楽しめるハイボールは、このウイスキーに最適です。
サムシングスペシャルの種類
現在主に販売されているサムシングスペシャルは3種となっています。
サムシングスペシャル
「サムシングスペシャル」は最も流通の多いスタンダードなボトルです。
香ばしい麦芽の風味と、べたつきのない爽やかなフルーツやハチミツの香りが特徴のウイスキーに仕上がっています。
余韻は長く、麦芽とハチミツレモンのような風味が口の中で香り続けます。
サムシングスペシャル 12年
「サムシングスペシャル 12年」は1986年以降に流通したといわれる特級ボトルです。
封を切ったばかりのハチミツや食パンを彷彿とさせる香りと、薄めたミルクチョコレートのような優しい味わいが特徴のウイスキーに仕上がっています。
サムシングスペシャル デラックス
「サムシングスペシャル デラックス」は華やかな焼きリンゴと香ばしい麦芽の香味が特徴の、1970年代に流通したオールドボトルです。
非常にレベルの高いスぺイサイド系ブレンデッドとしてウイスキー好きの間では有名となっていますが、現在は完全未開封状態のボトルを入手することは困難となっています。
サムシングスペシャルの歴史
ブレンデッド・ウイスキーであるサムシングスペシャルの生みの親「トム・ヒルソン社」は、1793年に創立した老舗企業です。
1884年に発売した「クイーンアン」は英国王室御用達になるほどの大ヒット商品となり、ヒル・トムソン社は世界的な知名度を上げていきました。
その後クイーンアンの上級品として、「あなたにとって特別なもの」を意味する名をつけられたサムシングスペシャルが誕生しました。
その後1970年代にトム・ヒルソン社は、シーグラム社傘下の「ザ・シーバス&グレンリベット・グループ」の一員となり、「グレンリベット・ディスティラリーズ社」と変名しています。
日本でサムシングスペシャルが流通を始めたのは1960年代のことですが、流通開始当時の知名度はまだ決して高いとはいえないものでした。
そんなサムシングスペシャルの知名度が爆発的に上がったきっかけとなったのは、1975年のエリザベス女王来日です。
この際の宮中晩餐会にて、サムシングスペシャルはバランタイン30年と共にエリザベス女王に提供されました。
このことでサムシングスペシャルはクイーンアン同様「英国王室御用達のウイスキー」として知名度を上げ、日本のウイスキー愛好家の間でも一躍有名となったのです。
サムシングスペシャルの販売元であるグレンリベット・ディスティラリーズ社(旧トム・ヒルソン社)はその後シーグラム社に買収され、現在はペルノリカール社の所有となりました
現在もサムシングスペシャルの販売・製造は続けてられていますが、日本への流通はごくわずかとなっています。
サムシングスペシャルの製法
サムシングスペシャルはブレンデッド・ウイスキーです。
「世界で最も売れているウイスキー」である「ザ・グレンリベット」をキーモルトに、複数の原酒やモルトをブレンドして作られています。
サムシングスペシャルは「ザ・グレンリベット」以外の原酒が年代によって異なっているブレンデッド・ウイスキーであり、1980年代前半より前には「グレングランド」「ロングモーン」「ベンリアック」などがキーモルトとして使用されていたとのことです。
現在のキーモルトとしては、1975年に蒸留所が稼働を始めた「アルターベン」があげられています。
サムシングスペシャル好きにおすすめウイスキー
ここではサムシングスペシャルがお好きな方におすすめのウイスキーを3つ紹介します。サムシングスペシャルに似たハチミツとリンゴの香味が楽しめるウイスキーや、同じ会社から販売されているウイスキーなどをラインナップしました。
サムシングスペシャルと似た傾向のウイスキーをお探しの際には、是非参考にしてみてください。
ザ・グレンリベット12年
「サムシングスペシャル12年」のような甘く優しい味わいが特徴のウイスキーをお探しの方には、キーモルトである「ザ・グレンリベット12年」もおすすめです。
このボトルは「世界で最も売れているウイスキー」として、ウイスキー好きからの絶大な人気を獲得しています。
リンゴとハチミツの甘みや樽特有の香ばしさ、少しのエグさと苦みというウイスキーらしい味わいをしっかり堪能することが可能です。
アバフェルディ12年
リンゴとハチミツのような味わいがあるサムシングスペシャルのようなブレンデッド・ウイスキーをお探しの方には、「アバフェルディ12年」もおすすめです。
大麦と樽、甘く華やかなリンゴとハチミツの香味があるボトルに仕上がっています。
また、「アバフェルディ12年」は12年物としては価格が4,000円と安く、ウイスキー初心者にも購入しやすいボトルです。
クイーンアン
サムシングスペシャルがお好きな方には、同じ販売元から発売されているブレンデッド・ウイスキー「クイーンアン」もおすすめです。
ウイスキー好きの英国王女「アン王女」から命名された、数少ない英国王室御用達のボトルとなっています。
ハチミツやべっこう飴を思わせるマイルドな口当たりと麦芽の香り、スパイシーでピーティーな余韻が特徴のウイスキーです。
まとめ
この記事ではスコットランドの「グレンリベット・ディスティラリーズ社」から販売されている、サムシングスペシャルを紹介しました。
英国王室御用達の、甘く華やかな味わいが特徴的なこのウイスキーが気になった方は、是非ご賞味されてみてください。