ティーチャーズの全知識!種類・味・おすすめの飲み方などを徹底解説

ティーチャーズは150年以上の伝統を持つ、スコットランドのブレンデッドウイスキーです。

甘く、やや重めのスモーキーな香りが特徴で、ハイボールにぴったりな銘柄で有名です。

「スモーク感」や「ピート香」といったウイスキーならではの味わいを、お手頃な価格で楽しめるのもティーチャーズの魅力の一つ。

独特な風味ではありますがクセが強い訳ではないので、低価格でスモーキーなスコッチを試してみたいという方にも初心者の方にオススメです。

目次

ティーチャーズの特徴

ティーチャーズ ウイスキー

出典:suntory.co.jp

高コスパで初心者向けのウイスキー

ティーチャーズは「コスパの良いウイスキー」や「初心者にオススメのウイスキー」として紹介されます。

それは、リーズナブルであることが大きな理由です。

1000円台で気軽にスモーク感のあるスコッチが試せるのは、初心者にとってはうれしいポイントです。

また、良心的な価格にもかかわらず、味わいにチープな印象はありません。

安くても高いモルト比率に、しっかりとウイスキーとしての個性も感じられるため、高コスパなウイスキーとしてコアなファンも多いです。

他に類を見ない高いモルト比率

ウイスキー モルト

ティーチャーズの特徴は、高いモルト比率です。

一般的なブレンデッドウイスキーのモルト比率は大体30%ほどですが、ティーチャーズの場合は約45%以上。

これが一番の特徴であると言えるでしょう。

この比率こそが、スモーキーなティーチャーズらしさを生み出しています。

名前の由来はウィリアム・ティーチャー

ウィリアム・ティーチャー

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ティーチャーズというウイスキーの名前の由来を調べていくと、様々な諸説あります。

ティーチャーズと聞くと多くの人が「teacher=先生」をイメージしがちですが、実はこの説は有力ではありません。

確かに、生みの親であるウィリアム・ティーチャーが優秀なブレンダーだったことや誠実な性格だったことから「先生のスコッチ」という名前が付いたという説があります。

しかし現在は、彼が自分の名前をそのままラベルとした説が有力です。

ウィリアム・ティーチャーが作ったウイスキーで「ティーチャーズ」ということです。

ティーチャーズの飲み方は「ハイボール」がおすすめ

ティーチャーズ ハイボール

ティーチャーズはハイボールで飲むのがおすすめです。

ティーチャーズ最大の特長である「スモーキー」フレーバーをさわやかに感じることのできる飲み方です。

ハイボールの作り方は以下のとおりです。

  1. グラスに氷を一杯に入れる
  2. ティーチャーズを適量注ぐ
  3. 冷えたソーダを氷に触れないようゆっくりと注ぐ
  4. マドラーで縦に一回混ぜる

ポイントとしては、ウイスキーが1に対して、ソーダは3で混ぜるのがおすすめです。

ハイボール以外でも、ロックや水割りなどといった飲み方とも相性は良いといえます。

ティーチャーズの種類・ラインナップ

ティーチャーズ ハイランドクリーム

ティーチャーズ ハイランドクリーム

ティーチャーズ ハイランドクリーム」は、ティーチャーズブランドのフラグシップ的なボトルです。

酒販店やスーパー、コンビニでも見かけることができます。

特徴はやはりスモーキーな香りと味わい。

キーモルトとなっている、アードモア蒸留所のモルト原酒のスモーク感を存分に楽しめます。

ただ、やや重めではあるものの、きついほどのスモーキーさではなく、甘みや熟した洋梨っぽいフルーティーさも感じられます。

シルキーかつクリーミィな優しい飲み口で、バランスのとれた後味が余韻として続きます。

「ハイランドクリーム」の名前は、ハイランド地方のモルトの良さを絶妙にブレンドした「ハイランドの精華(クリーム)」という意味です。

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ティーチャーズ セレクト

ティーチャーズ セレクト

ティーチャーズ セレクト」は、ハイボール好きな日本人に向けて、2018年に日本限定でリリースされたボトルです。

ハイランドクリームに比べて、スモーキーさやピート香は控えめ、甘みはより前面に出ています。

青リンゴのような爽やかなフルーティーさもあります。

とても穏やかで、ハイランドクリームよりもさらに優しい印象です。

良く言えばクセがないのですが、どちらかと言うと初心者向けな味わいなので、スモーク感やピート香といった「ティーチャーズらしさ」に期待して飲むと物足りなさがあるでしょう。

キーモルトはアードモアとグレンギリー。

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ティーチャーズ ロイヤルハイランド12年

ティーチャーズ ロイヤルハイランド12年

ティーチャーズ ロイヤルハイランド12年」は、ティーチャーズでリリースしているハイランドクリームの上位ラインナップとして位置付けられているボトルです。

ロイヤルハイランドとハイランドクリームとの違いは、使用しているキーモルトの比率です。

さらに12年間の熟成により、スモーキーさが抑えられており、シェリー樽由来のフルーティーなフレーバーが、ロイヤルハイランド12年の特徴です。

現在ロイヤルハイランド12年は終売しているため、ティーチャーズの中でもオールドボトルとして扱われています。

ティーチャーズ25年

ティーチャーズ25年

「ティーチャーズ25年」は、ティーチャーズシリーズのハイグレードボトルです。

名前の通り、25年以上熟成した原酒のみを厳選しています。

キーモルトはハイランドクリームと同じく、アードモアとグレンドロナック。

その他の原酒の割合はかなり低めにブレンドされています。

アードモア由来のスモーキーさと力強さ、そしてドライフルーツ感のある重厚な甘みが特徴的です。

ナツメグやハッカのようなスパイシーさもある、複雑でコクのある味わいで長期熟成モノならではのまろやかさを感じさせます。

価格もグレードアップしますので、ぜひ、特別な時に。

ティーチャーズ25年
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ティーチャーズの歴史・蒸留所

ティーチャーズ 歴史

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今の「ティーチャーズハイランドクリーム」の原型とも言えるウイスキーがウィリアム・ティーチャーによって生み出されたのは1863年のことです。

アッシャー社が世界で初めてのブレンデッドウイスキーを開発し、販売を始めたのが1860年頃のこと。

ブレンデッドウイスキーの歴史はこの「アッシャーズ」から始まったとされているため、その3年後に誕生したティーチャーズもブレンデッド黎明期から続いているウイスキーであると言えるでしょう。

長い歴史と伝統を持つウイスキーであることが分かります。

創業者である、ウィリアム・ティーチャーは1811年、スコットランドのグラスゴーに生まれて、家は貧しく学校に通う余裕はなく、7歳の頃から母親と同じ工場で働きました。

教育の機会に恵まれなかったウィリアムでしたが、ある時「これは売れるぞ」と、ウイスキーに興味を持ち、独学でお酒に関する知識を身に着けます。

1856年、アルコールを販売する免許を取得したウィリアムは酒屋を開店。

酒屋は繁盛し、ウィリアムはさらに独自のウイスキーのブレンドにも興味を持ち始めます。

独学で作り出した彼オリジナルのブレンデッドウイスキーこそ、今のティーチャーズの原型です。

また、そうしたウイスキーを売るだけではなく店内で楽しめる、ショットバーのような「ドラムショップ」も始めます。

そして1863年、ウィリアムはブレンドを極め、最高傑作として自信を持って世に出すべく、そのウイスキーに自分の名前を付けました。

これこそが「ティーチャーズ」であり、ティーチャーズ誕生の瞬間です。

その後、店はロンドンに移り、そこでもウィリアムの作ったティーチャーズは安くて美味しいと、評判になります。

貧しさの中で育ったウィリアムだからこそ「庶民の人々も手軽に楽しめる美味しいウイスキーを」との強い思いで、ティーチャーズという傑作を生みだすことができたのだと思います。

ロンドンに移った数年後の1884年、彼のブレンデッドウイスキーは、今でも変わらない「ティーチャーズハイランドクリーム」と名付けられました。

やがて彼の死後は息子たちが仕事を引き継ぎ、さらに事業は発展。

1898年、アバディーン州に自社の蒸溜所「アードモア」を設立。

1960年、グレンドロナック蒸溜所を買収。

これは、質の良いウイスキーを作るための上質なモルト原酒を確保することが目的です。

ここで作られるモルト原酒は、今でもティーチャーズのキーモルトとして、独特な味わいや風味の軸となっています。

ティーチャーズの製法

ティーチャーズ 製法

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ティーチャーズは、キーモルトにグレーン原酒を組み合わせて作られるブレンデッドウイスキーです。

キーモルトはアードモア蒸留所とグレンドロナック蒸留所で製造された2種類のモルト原酒。

特にティーチャーズの味のキーとなっているのはアードモアの原酒の方で、アードモアのピートを焚いて麦芽を発芽させる製法がティーチャーズ特有のスモーク感を生み出しています。

このやや重厚なスモーキーさに、グレンドロナックの原酒の甘みやグレーン原酒のまろやかさなどが加わり、ブレンデッドスコッチの名品と呼ばれるティーチャーズが完成します。

ティーチャーズ好きにおすすめウイスキー

ブレンデッドスコッチの名品と謳われる、ティーチャーズ。

同じようなジャンルの中から選ぶと、お好みの銘柄に出会いやすいです。

ということで、ブレンデッドスコッチの中から、選んでみました。

ジョニーウォーカー

ジョニーウォーカー レッドラベル

ジョニーウォーカー」は、世界で最も有名とされているブレンデッドスコッチです。

ティーチャーズを飲んでみたなら、ジョニーウォーカーも試してみない手はありません。

ウイスキーらしい個性を求めるなら「ジョニ赤」がオススメです。

ティーチャーズと同じく、スモーキーな味わいが特徴とされています。

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カティサーク

カティサーク オリジナル

カティサーク」は、ハイボールにぴったりなブレンデッドスコッチとして知られており、まさにティーチャーズと似ています。

バニラ感のある甘い香りと、ライトでスムースな口当たりが魅力的です。

飲みやすさが際立つので、よく初心者にオススメなウイスキーとして紹介されています。

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デュワーズ

デュワーズ ホワイトラベル

デュワーズ」は、「ハイボールと言えばデュワーズ」と言われているほど、ハイボールと相性抜群のブレンデッドスコッチとして知られています。

スモーク感、甘み、スパイシーさ、フルーティーさ、全てのバランスが非常に良いです。

メロウかつクセのない飲みやすさは、多くのバーテンダーから支持を得ています。

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まとめ

ティーチャーズというウイスキーについて詳しくなれたのではないでしょうか?

低価格で本格派のウイスキー…コスパの良いブレンデッドスコッチならティーチャーズと覚えておきましょう。

スモーキーなハイボールをぜひお楽しみください。

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