ウイスキーのスモーキーとは?スモーキーなウイスキーの特徴とおすすめ銘柄3選

ウイスキー スモーキー

ウイスキーには「モルティー」や「エステリー」などさまざまな香りの種類がありますが、その中でも代表的な香りがスモーク香です。

ウイスキーを知れば知るほど好きになる人が多いと言われるスモーキーな香りとは、一体どういう香りなのでしょうか。

今回はスモーキーな香りの特徴と、代表的なスモーク香のウイスキーをご紹介します。

目次

ウイスキーの「スモーキー」な香りとは

ウイスキーにはさまざまな香りやフレーバーがありますが、その中でもとくに好きな人が多いのがスモーキーな香りのウイスキーです。

スモーキーな香りとはその名のとおり燻製のような香ばしい香りのことで、ピート香とも言います。

スコッチウイスキーと呼ばれるものはスモーキーな香りがとくに強く、なかでもスコッチ6大産地のひとつアイラ島のスコッチウイスキーは、強いスモーク香が特徴です。

ピートとは

スモーキーな香りのウイスキー作りに欠かせないのが、ピートと呼ばれる泥炭(でいたん)です。

泥炭(以下、ピート)とは、植物(シダやコケ類)が死んでも十分に分解されずにドロドロになり、どんどんと蓄積していき、最後には炭化して炭になったものです。

ピートは、不純物や水分を多く含んだ出来損ないの炭ですが、これをウイスキー作りに使ったのがスコッチウイスキーです。

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スモーキーな香りのウイスキーの作り方

スモーキーな香りのウイスキーとは、どのようにして作られるのでしょうか。

まずは、「モルティング」というウイスキーの原料となる大麦に水分を加えて発芽させる作業を行い、「モルト」とよばれる発芽した大麦を作ります。

モルトには水分が含まれているのでこれを乾燥させるためにピートを燃焼させるのですが、このときモルトにピートの香りがうつることでスモーキーな香りのウイスキーが作られます。

スモーキーな香りとフェノール値の関係とは

スモーキーな香りを判断する一つの目安として、フェノール値というものがあります。

フェルノール値とは、スコッチウイスキーの製造過程で原料となるモルトのピートでの乾燥レベルを、ppm(100万分の1)という化学で使われる標準的な単位で表されます。

スモーキーな香り、ピートの風味を出すフェノール性化合物を示しています。

ただし、フェノール値が高ければスモーキーというわけでもより美味しいということでもなく、あくまで一つの目安です。

フェノール値が10ppmほどのウイスキーは軽く、すこしスモーキーな香りがする程度です。

25ppmは中位、45~50ppmはスモーキーな香りの強いウイスキーが造られます。

スモーキーなウイスキーの代表銘柄

現在アイラ島では8つの蒸留所ウイスキーが造られていますが、比較的軽いタイプから強烈な香りのするウイスキーまでさまざまです。

また、フルーティな香りやスイートな味わいのするものもあるので、香りや味も参考にして選ぶのもおすすめです。

ここではフェノール値が軽い、中位、強いものをそれぞれ紹介します。

ブルックラディ ザ・クラシックラディ

ブルイックラディ ザ・クラシックラディ

ブルックラディ ザ・クラシックラディは、フェノール値は2~5ppm。

アイラ特有のスモーキーな香りは弱いですが、口当たりが良いので初心者におすすめです。

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ボウモア12年

ボウモア12年

ボウモアはアイラ島で造られたウイスキーで「アイラの女王」と称されています。

フェノール値は25~30ppmと中位でアイラモルトの入門としておすすめで、フルーティな香りとビートの香りがバランスよく調和した、甘美な味わいです。

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オクトモア 10.1 スコティッシュバーレー

オクトモア 10.1 スコティッシュ・バーレイ

オクトモアは、フェノール値は156ppmと、かなりスモーキーな香りが強いウイスキーです。

ただスモーキーな香りが強いだけではなくナッツやバラのフルーティな香りもあり、バランスのとれた香りが楽しめます。

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最後に

スコットランドでは昔からピートを使ったウイスキー製造の方法が主流で、

その独特な味わいがスコッチウイスキーにとって重要な要素となりました。

その後、ピートを使わないノンピーテッドウイスキーが増えていきますが、

ピートを使った伝統的な製法でウイスキーを造る蒸留所は今もスコットランドに残っています。

スモーキーな香りを愛するウイスキー好きにとって、ピートを使ってウイスキーを造り続ける蒸留所はとても大切な存在なのです。

皆さんもスモーキーな香りのウイスキーを楽しんでください。

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